カナダの国立公園

カナダの魅力は広大な国土と大自然。大自然は人々の高い意識の下に守り管理しなければ、知らず知らずのうちに失われてしまうもの。カナダはずっと前から国を挙げて自然と自然の生態系を守ることに力を注いでいる国です。

留学中にはカナダの国立公園に出かけ、大自然に触れてみては。きっとカナダの美しい大自然と、壮大なスケールを感じることができるはずです。

カナダにある48の国立公園。世界遺産も

カナダの主な国立公園

・バンフ国立公園（アルバータ州）

・ヨーホー国立公園（ブリティシュコロンビア州／アルバータ州）

・クートニー国立公園（ブリティシュコロンビア州）

・ジャスパー国立公園（アルバータ州）

カナダでは、1885年にアルバータ州バンフで発見された温泉の周囲25km²が初めて国立公園として指定されました。今ではバンフ国立公園という名の区域だけでも6,500km²に及び、さらに周りの3つの国立公園、ヨーホー国立公園、クートニー国立公園、ジャスパー国立公園と隣接した広大な土地すべてが国立公園となっています。一帯は同時にユネスコ世界遺産にも指定され、多くの観光客が足を運びます。

ヨーホー国立公園にあるタカカウ滝は落差410m。カナダ最大の落差を誇る名瀑です。ヨーホー国立公園のバージェス頁岩（けつがん）では、カンブリア紀の大変珍しい化石が発掘されており、世界の古生物学者たちの夢とあこがれの地としても知られています。

クートニー国立公園にはラジウム温泉をはじめとする温泉スポットが点在しており、観光客の人気を集めています。

ジャスパー国立公園は観光地化されておらず、のどかなでゆったりとした自然が魅力。ジャスパー国立公園にあるマリーン湖は世界で二番目に大きい氷河湖。夏には遊覧船ツアーが開催されているので、ぜひ参加を。もうひとつのおすすめスポット、メディスン湖は通常はほかの湖と同じですが、10月になると湖底にある陥没穴から水が抜け、あとかたもなく消えてしまいます。春なると地上に再び姿を現すという、不思議な湖。世界でも屈指のユニークな秘境といえます。

現在、カナダでは国土全域において全部で48カ所の国立公園が指定されています（2022年9月現在）。
国立公園入場料は各公園により異なるため、ホームページで確認を。それぞれ絶景スポットや見どころがあるので、カナダ留学中にいろいろと行ってみてはいかがでしょう。

動物保護も積極的に

国立公園はパークスカナダと呼ばれる政府組織が管轄しています。パークスカナダの目的は自然と自然生態系の保護であり、同時にそこを訪れる人々への意識付け、深い理解と自然との共存を指導する役割を担っています。

ブラックベア、グリズリーベア、オオカミなどは近年、人間環境にかなりの影響を受け、かなり個体数が減少。パークスカナダでは個体数減少の危機に瀕した動物を保護するため、日夜努力しています。

例えば、動物の交通事故を防ぐために道路脇にフェンスを建てたり、キャンプ場付近にクマが出没すれば、キャンプ場を閉鎖してクマの環境を優先させるなど。

パークスカナダの目標はカナダ国土の3％を少なくとも国立公園に指定し、保護していくことで、今現在その目標にもうすぐ手が届くほどまでに国立公園は拡大しています。

国立公園でのマナー

「取らない、残さない、与えない」が国立公園を訪れる際の基本的なルールです。花の1本でも取ったり持ち帰ったりするのは禁止。ゴミなどを残すのはNG。動物に餌を与えるのも控えましょう。登山やハイキング、キャンプを行う時の言葉で「とっていいのは写真だけ、残していいのは思い出だけ」という言い回しは、あまりにも有名。

もうひとつ大切なマナーは、トレイルなどのハイキングコースでは、必ず決まったそのトレイル上を歩くこと。道を外れれば、そこにはとても繊細な植物が自生していてそれを踏みつけることになるからためです。貴重な自然を守るため、事前にルールを確認しましょう。

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