オーストラリアのワーキングホリデーの期間

オーストラリアのワーキングホリデー制度は、最大12か月の滞在が可能で、観光・就労・就学を自由に組み合わせられる人気の制度です。さらに条件を満たせば、最大3年まで延長できるチャンスもあります。この記事では、ワーホリで滞在できる期間や延長の条件、注意点についてわかりやすく解説します。
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1. はじめに
ワーキングホリデー制度とは
ワーキングホリデー制度は、青年同士の国際的な交流を目的として、日本と協定を結んだ国々との間で実施されている特別なビザ制度です。対象年齢はおおむね18歳から30歳で、滞在中に「働くこと」が認められている点が、他の観光ビザや学生ビザと大きく異なります。
この制度を利用することで、現地の文化に触れながら、自分で働いて生活費を賄い、英語力を高めたり、旅行を楽しんだりと、自由度の高い滞在が可能になります。特にオーストラリアは、日本との時差が少なく、自然と都市のバランスが良く、日本人にも暮らしやすい国として人気を集めています。
ワーキングホリデーは「観光・就労・就学」がすべて可能という柔軟な制度であるため、自分らしいライフスタイルを実現するための選択肢として、多くの若者から注目を集めています。
なぜ「期間」が重要なのか
ワーキングホリデーにおいて「どれくらいの期間滞在できるのか」は、渡航前の準備から現地での生活設計、帰国後の進路にまで影響する非常に大きな要素です。
たとえば、短期の就学を検討している人は、語学学校の期間をビザの期限内に収める必要があります。また、現地で仕事を見つけて一定の収入を得たいと考えている人にとっては、「いつまで働けるか」「いつまでにファームや地方での労働を終えればビザ延長が可能か」といったタイムラインの把握が重要になります。
さらに、オーストラリアのワーキングホリデービザには、条件を満たすことで最大3年間の滞在が可能になる「延長制度」があります。これを知っているかどうかで、ワーホリ生活の計画は大きく変わります。 つまり、期間を理解していなければ、せっかくのチャンスを十分に活かしきれない可能性もあるのです。
この記事では、オーストラリアのワーキングホリデービザにおける基本的な滞在期間から、延長可能な条件、各期間ごとの注意点などを詳しく解説していきます。これから渡航を考えている人も、すでに現地にいる人も、計画的にワーホリ生活を充実させるための参考にしてください。
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2. オーストラリアのワーキングホリデーで滞在できる期間
最長で滞在できるのは「12か月」
オーストラリアのワーキングホリデービザ(サブクラス417または462)は、最初の滞在期間が12か月(1年間)と定められています。この間、自由に働くことができ(ただし同一雇用主のもとでは6か月まで)、語学学校などで最長4か月の就学も可能です。
なお、滞在可能な期間は「発給された日」からではなく、実際にオーストラリアに入国した日から起算して1年間です。ただし、入国自体は「発給された日から1年以内」にしなければビザが無効になってしまいますのでご注意ください。
期間の延長はできる?
オーストラリアのワーキングホリデー制度の大きな特徴のひとつが、条件を満たすことで最長3年間まで滞在を延長できる制度が用意されていることです。
具体的には、セカンドワーキングホリデービザ(2年目)、サードワーキングホリデービザ(3年目)という形で段階的に延長が可能です。
セカンドワーキングホリデービザ(2年目)
ファーストワーキングホリデービザの期間中に、以下の条件を満たすことで2年目の滞在が可能になります。
- 対象地域で88日間以上の「特定労働(Specified Work)」を行うこと
- 雇用主からの勤務証明や給与明細など、労働実績を証明できること
特定労働の内容には以下のような業種が含まれます(※毎年変更の可能性あり):
- 農業(果物・野菜の収穫、パッキングなど)
- 酪農(乳搾り、牛舎の管理など)
- 林業
- 漁業
- 鉱業
- 建設業
また、これらの仕事は政府が指定する地方地域(Regional Australia)で行う必要があるため、場所の選定も重要です。人気のエリアには、QLD州のバンダバーグ(Bundaberg)、VIC州のシェパートン(Shepparton)、NSW州のグリフィス(Griffith)などがあります。
サードワーキングホリデービザ(3年目)
セカンドビザ中にさらに以下の条件を満たすと、サードワーキングホリデービザ、つまり3年目の滞在申請が可能になります。
- セカンドビザ中に、同様の指定地域で6か月(約179日間)以上の特定労働を行うこと
2年目の条件の88日よりも長く、期間の管理がより重要になるため、労働期間が曖昧なアルバイト的な仕事よりも、フルタイム雇用の方が記録を残しやすい傾向があります。
また、セカンドビザではより多くの人が滞在しているため、仕事の競争も激しくなる場合があります。早めに仕事探しを始め、6か月間の雇用契約を提示できる職場を見つけることが、サードビザ取得への近道です。
延長のメリットと注意点
最大3年間オーストラリアに滞在できる
- 航空券代(10万~30万円前後。方面によって異なる。)
・海外での長期キャリア形成や英語力の強化が可能。
・就労経験が評価され、将来的に学生ビザや永住ビザへとつなげる人も。 - 地域での生活を通じて現地文化やコミュニティに深く関われる
- 一方で、肉体労働や生活環境の厳しさなどのデメリットもある
・ファームの環境や雇用主の質により当たり外れが大きいため、口コミや体験談を参考にするのが賢明。
延長を目指すなら、入国後すぐに情報収集を始め、1年目の前半でファームや地方の仕事に挑戦するのが理想です。観光をしながら仕事探しをしているうちに期間が足りなくなるケースも多いため、計画的な行動がカギになります。
実際の滞在期間はビザ発行時の書類に注意
ワーキングホリデービザが承認されると、「Visa Grant Notification(ビザ発給通知)」というメールが届きます。この書類には、以下のような重要な情報が記載されています。
- ビザの有効期限(ビザの使用期限)
- オーストラリアへの入国期限
- 滞在できる期間(入国後12か月)
- 労働・就学に関する条件や制限
特に注意が必要なのが、「入国期限」と「実際の滞在開始日」の違いです。先ほどもご伝えしましたが、ビザには有効期限が設定されており、その期限までに入国しなければ無効になる可能性があります。一方、滞在期間自体は入国日から12か月間となるため、渡航日をいつにするかによって実際の滞在終了日が変わってきます。
また、ファームジョブや建設業など、ビザ延長に関わる特定労働を行った場合には、働いた期間を証明する書類(給与明細、雇用主からの証明書など)を必ず保存しておきましょう。これらの証拠がなければ、延長申請が却下されるリスクもあります。
3. ワーホリ生活の期間別モデルプランと注意点
オーストラリアのワーキングホリデーは、最大で3年間の滞在が可能な制度です。限られた期間を有意義に過ごすためには、各年ごとに目標や活動計画を立てておくのがおすすめです。この章では、年ごとのモデルプランと注意点を紹介します。
【1年目】ワーホリ生活の基盤づくりと情報収集
モデルプランの例:
- 1~2か月目:シドニーやメルボルンなど都市部で語学学校や生活基盤を整える
- 3~5か月目:ローカルジョブ(カフェ、レストラン、ハウスキーピングなど)に挑戦し英語力アップ
- 6~9か月目:セカンドビザ取得に向けてファームや建設業などの特定労働を開始
- 10~12か月目:都市部に戻りアルバイト、もしくは旅行やロードトリップ、働きながら全豪を旅する
注意点
- 同一雇用主のもとで働けるのは最長6か月までという制限あり
⇒ 例外申請も可能(同じ職場での継続就労希望時は移民局へ申請) - セカンドビザを希望するなら、年の前半で「指定地域×特定労働」を開始すると計画が立てやすい
【2年目】目的に合わせた滞在スタイルの選択
モデルプランの例:
- 英語力重視派:ローカル企業での就労に挑戦、TAFEや短期コースで資格取得を目指す
- お金を貯めたい派:時給の高い都市部や建設現場、イベントスタッフなどで稼ぐ
- 旅を楽しみたい派:シェアハウスで生活費を抑えつつ、各都市や自然エリアを巡る
注意点
- サードビザを希望する場合、6か月以上の特定労働が必要
⇒ 短期バイトを転々とするより、長期雇用契約を得ることがカギ - 移民局指定の「特定労働リスト」や対象地域は、必ず最新情報を確認すること
【3年目】キャリアにつなげる準備期間にも
サードビザを取得した人は、3年間オーストラリアでの生活・労働が可能となります。この年は、「帰国後のキャリア」や「永住・ビザ切り替え」など、次のステップを考える重要なタイミングです。
モデルプランの例:
- 将来に備える派:現地企業で長期インターンやフルタイム就労→学生ビザ・就労ビザ申請を視野に
- 経験を深める派:複数都市を移動しながら多職種経験&多文化交流
- 集大成にする派:アウトバックやタスマニアなど、レア地域でのローカル生活・自然体験
注意点
- サードビザを取得しても、ワーホリの基本ルール(同一雇用主6か月制限、就学最長4か月)は変わらない
- 永住権やスキルビザへの切り替えを目指す場合は、年齢制限や職歴・英語スコアなどを早めに確認し準備を始めると◎
このように、ワーホリ期間中は1年ごとに目的を明確にし、就労・旅行・語学・資格取得などをバランスよく取り入れていくと、より充実した滞在になります。とくに2年目以降は「計画性」が非常に重要なので、1年目の後半にはある程度の方向性を定めておくことをおすすめします。
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4. ワーホリ期間中に押さえておきたい手続き・準備

オーストラリアでのワーキングホリデー生活を安心して送るためには、ビザ申請から現地での生活手続きまで、いくつかの大事なポイントを事前に押さえておく必要があります。この章では、渡航前後の主な手続きや注意点をわかりやすくまとめます。
ビザの申請時期と注意点
ワーキングホリデービザは、オンラインで申請可能です。申請から発給までは数日〜数週間程度かかるため、余裕をもって準備を進めましょう。
ポイント:
- ビザが発給された日から12か月以内に入国する必要がある
→ 渡航予定日が明確になってから申請するのがベター - パスポートの残存期間は申請時点で1年以上あるのが理想
- 1度発給されたビザは原則、キャンセル・再発行不可
→ ワーホリのタイミングは慎重に決定を
入国後すぐに行うべき手続き一覧
銀行口座開設 | 内容・目的 |
---|---|
銀行口座開設 | 給与の振込先。 主な銀行:Commonwealth、ANZ、Westpacなど |
タックスファイルナンバー(TFN)の取得 | 税金処理に必要な番号。ATO(税務局)のウェブサイトから申請可 |
SIMカード購入 | 現地通信会社(Optus、Telstraなど)で購入。空港でも可能 |
保険の加入 | 海外旅行保険or現地医療保険に入る方法があるが、ワーホリの場合日本から海外旅行保険に加入していくのが一般的 |
オーストラリアに到着したら、数日以内に以下の手続きを進めておくことで、その後の生活がスムーズになります。
ワーキングホリデー保険の選び方
ワーキングホリデービザでは、保険加入は義務ではないものの、万が一の病気や事故、盗難などに備えて保険に入っておくのが安心です。
保険の選択肢:
- 日本の海外旅行保険:充実補償だがやや高め。渡航前に契約しておく必要あり
- 現地の保険:価格は安いが、補償内容が限定的な場合あり
- クレジットカード付帯保険:短期旅行者向け。長期滞在には不向き
就労中の権利とトラブル対策
現地で働く際、語学力やビザの立場につけ込んで、不当な労働条件を提示する悪質な雇用主も一部存在します。
守るポイント:
- 給与は必ず銀行振込&ペイスリップ(給与明細)をもらう
- 法定最低賃金:$24.10/時 を下回る場合は要注意
- 労働契約書や就労条件はスクリーンショットでも記録に残す習慣を
このように、ワーキングホリデーでは自由な反面、自分自身で生活を管理し、情報を取って動く力が求められます。とくに初期の手続きや契約周りは、後々トラブルになりやすいため、早め早めの行動を心がけましょう。
5. ワーキングホリデーの経験を将来にどう活かすか
オーストラリアでのワーキングホリデーは、単なる「海外滞在」ではありません。語学力の向上や異文化経験はもちろん、働くことを通じて得られる人脈や自己成長は、その後のキャリアや人生設計にも大きな影響を与える可能性があります。
就職・転職活動でのアピールポイント
ワーホリ経験者は、「主体的に行動できる人」「柔軟に物事へ対応できる人」として企業から評価されやすい傾向があります。
活かせるスキル例:
- 実践的な英語力
- 異文化理解力・コミュニケーション能力
- 課題解決力・行動力
- 新しい環境での適応力
特に、オーストラリアでの接客業やオフィスワークなどを経験した人は、実務面でもプラスの評価につながりやすいです。
帰国後に広がる選択肢
帰国後の道は1つではありません。ワーホリで得た経験を軸に、以下のような選択肢が広がります。
選択肢 | 解説 |
---|---|
語学を活かして就職 | 英会話スクール、ホテル業界、貿易・外資系企業などで活躍のチャンスあり |
別の国で再びワーホリ | カナダ、ニュージーランドなど他国のワーホリ制度へ挑戦 |
学生ビザで再渡航・進学 | TAFEや大学で専門スキルを深める道も。その後の永住権取得にもつながる可能性あり |
フリーランス・リモートワークの道へ | 海外経験を活かしたSNS運用や翻訳・ライティング業など |
ワーホリを単なる「海外生活」で終わらせないために
「なんとなく1年過ごした」ではもったいない。ワーホリはあくまできっかけの1つであり、それをどう活かすかは自分次第です。
自分に問いかけたいこと:
- 「この経験を通して、何を得たのか?」
- 「自分は何ができるようになったのか?」
- 「どんな働き方・生き方がしたいのか?」
ワーホリ中の行動や出会いが、帰国後の進路選びや将来の価値観にも深く影響することがあります。自分と向き合う時間も大切にしましょう。
6. まとめ|オーストラリアのワーキングホリデーの「期間」を活かしきるために
オーストラリアのワーキングホリデー制度は、最長3年間という長期にわたって海外での生活・就労・学びを経験できる、非常に自由度の高いビザ制度です。 単に「海外で1年間暮らせる」というだけでなく、セカンド・サードビザへの延長や、滞在中の目的に応じた行動計画を立てることで、その時間はより充実したものへと変わります。
また、滞在中の手続きや制度の活用、そして労働環境の把握なども重要な要素です。税金・年金・保険といった実務面をきちんと理解し、トラブルを避ける準備ができていれば、滞在の満足度は格段に高まります。 そして何より、オーストラリアでのワーホリ経験は、帰国後の人生にも大きな意味をもたらす可能性があります。自分の意志で海外に飛び出し、異文化のなかで働き、学び、人と関わった経験は、今後のキャリア・生き方・人間関係に深みを加える財産になるはずです。
この記事の振り返りポイント:
- オーストラリアのワーホリは最大3年間の滞在が可能(条件あり)
- 年数ごとに目標を持って動くことで、経験の質が変わる
- ビザ・税金・保険などの実務面も早めの対策が安心
- ワーホリ後は就職・進学・再渡航など、選択肢が広がる
- 「期間」は単なる長さではなく、あなた自身の成長の器
人生で自由に海外に挑戦できるタイミングは限られています。 その貴重な「時間=期間」をどう使うかが、あなたのワーキングホリデーの価値を決めます。
"とりあえず行く"から"一歩先を見据えて動く"へ。
このガイドが、あなたの理想のワーホリ計画をつくるのに役立ったらうれしいです。
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労働しなければならない期間について要注意!
88日間というのは「実働日数」であるため、連続して働く必要はありませんが、日数を記録し、給与明細や雇用主からのサイン入りフォーム(Form 1263など)を忘れずに保管しておきましょう。また現地銀行口座に給与が振り込まれていて出し入れがあるかなどの記録を見られる場合もありますので、2年目のワーホリ目指す場合は、1年目の滞在中にしっかりと計画して動きましょう。