世界遺産ゴールでは、スリランカが誇る天才建築家ジェフリー・バワ、晩年の傑作と称される「ジェットウィング・ライト・ハウス」に宿泊するのが楽しみでした。
今回はラッキーにも「クラブ棟」にアップグレード。チェックイン時のウエルカムも数種類のドリンクから選択できるという贅沢からスタートし、軽いマッサージまで、スパエリアで施術してくれ、サービスの質の高さに驚きます。
お部屋はセンスの良い色彩で、さすがに空間は広く、ウッディな木のぬくもりがリゾート感アップ。各部屋インテリアが違うので、どの部屋に通されるのかも楽しみのひとつですね。
窓の外はプールとインド洋の夜景。せっかくならプールサイドにディナー席を用意していただきましょう。
インド洋の寄せては返す波の音がリアルなBGM。対岸の明かりがちらほら、テーブルの上のキャンドルライトがロマンチック。そんな夢のような演出の中、西洋料理のフルコースをいただくことができるのです。
スパイシーなホテルのビュッフェ料理に多少飽きてきた時には、ゆっくり座って食事をいただけるサービスは改めて落ち着けますね。
もちろん五つ星ホテル、お味も絶品。サービスもホスピタリティーあふれていて、皆、笑顔がはじけます。
ただ照明が暗いのでお料理レポは携帯のライトで撮影するという現代人のテクニックが必要?ゴージャス雑誌のひとコマのような夕食はスリランカ旅のハイライトともいえるバリューな時間です。
翌朝はインド洋が見渡せる「インフィニティ」プールで、ひと泳ぎ。
アジアのホテルでよく見かける、プールで泳ぐと奥に見える海で泳いでいるような一体感を感じる設計はバワの発案だそうで、まるでインド洋で泳いでいるような錯覚に陥る演出。彼の遊びゴゴロはリゾートの原点のような気がします。
部屋に戻りシャワーを浴び、朝食前にホテルを散歩してみましょう。
バワの建築美は、華麗でも荘厳でもなく、その地の自然と一体になるという原理の元に成り立っているんだと身を持って感じます。
バワ本人が自分が好きな場所に作ったと言われている「バワ椅子」に座ると、彼が好んだ景色を共有でき「光輝く島」スリランカの自然美を称えるしかありません。
ロビーの下、スリランカとポルトガルの戦いを表現した斬新な、らせん階段が目を引きます。
スリランカの歴史は決して華やかなものではなく、植民地時代の不遇な歴史もあることを、この大きなオブジェが物語っているような気がしました。ただ、それが悲壮感なく「アート」としてリゾートホテルの「名物」として君臨しているあたりの計算がバワの才能なのかもしれません。
ロビーに戻り朝食は本館のビュッフェ形式のレストランでいただくことにしましょう。
朝陽が差し込み海が見える場所で、腕のいいシェフのバラエティー豊かな料理を各自の体調に合わせて味わっていると時間の流れを忘れてしまいます。
バワは晩年、よくこのホテルで過ごしたと聞き納得。本物のやすらぎを感じられるナチュラルパワーが、このホテルには今も存在していました。
【データ】
住所:Dadella, Galle, 80000 Galle, Sri Lanka
Tel:(94) 11 2 345720
URL:https://www.jetwinghotels.com/jetwinglighthouse/