フィンランド語ではクリスマスは「ヨウル」といいます。トゥルクでも中欧のものほど大きくはありませんがクリスマスマーケットが開催されます。雪の北欧のマーケットは、独特のよさがあると思います。マーケットは11月末ごろから4週間、週末ごとにオープンになります。
大聖堂前の広場にはジンジャーブレッドクッキーやステンドグラス、手編みの靴下や手袋などのハンディクラフトのお店が並びます。コーラスなどのパフォーマンスもあります。
寒い時期の暖かい飲み物、ベリージュースにシナモンやカルダモンなどのスパイスで味をつけたグロッギ(ドイツのグリューワインに似ています。ノンアルコールのものと、赤ワインなどのアルコールが入ったものがあります。)も忘れずに。
昔風のわらをひいた小屋でサンタと写真をとることもできます。
最近の冬はわかりませんが、北欧のこの時期、零下の日が続けば雪景色やきれいな樹氷もみられるかも。私は寒いのはきらいですが、樹氷だけはいつもみとれてしまいます。
そして、クリスマスイブには同じ広場でクリスマスの平和宣言が読み上げられます。これは、中世の古い習慣で、クリスマス時期に犯罪やいざこざをおこさず、クリスマスの精神を大事に平和に過ごすよう、この時期に起こった犯罪は普段よりも重い罰がかかることを宣言したものです。今は、市の職員代表が伝統にのっとって昔からの宣言を読み上げるクリスマス行事です。
フィンランド各地の町で宣言が行われますが、旧首都トゥルクの平和宣言が有名で、毎年フィンランド全国にテレビ放送されます。
【データ】
トゥルクのクリスマスマーケット
URL:http://en.suurtorinjoulumarkkinat.fi/
開催日(2015年):11月21日〜22日、28日と29日、12月5日と6日、12日と13日(11:00〜17:00)
林 恵美
関西外大からフィンランドに留学、大学卒業後、トゥルクに移住して今年で20年。現在、トゥルク地域開発センターでビジネス開発に関わっています。個人旅行のテーマは料理・食べること・写真。好奇心に任せて市場やスークを歩き回るのも大好きです。これらを題材にフィンランドやその他の国のお気に入りの町をご紹介したいと思います。
ご連絡はこちら: megumi_turku@yahoo.co.jp