カナダ留学中は、大人と同じ語学コースに入った17歳のSRさん。トビタテ!留学JAPAN応募から留学を終えての感想まで聞いてみました(後編)。
―留学計画書には、いろいろな活動予定を盛り込んだと思いますが、何パーセントくらい実行できたと思いますか?
そうですね、、、78%くらいでしょうか。時間が足りなくてTEDの事務局や企業訪問ができませんでしたし。
―現地での活動で一番重点を置いていた日本についてのプレゼンテーションは、大盛況だったと現地から報告を受けていますよ。どんな内容をプレゼンされたのですか?
「日本について知ってもらう」が目的で、僕は「日本の社会問題」にフォーカスして紹介しました。例えば少子化社会や、待機児童問題を他国の例と比較して論じたり。アニメや原宿・渋谷・秋葉カルチャーのような、既に世界に知られたことよりも、僕たちが抱える社会問題を紹介することで、日本についてのより深い関心を喚起したかったのです。
―語学学校ではSRさんは最年少くらいでしょう。プレゼンを聞いたのは、20代以上の大人の人たちだから、社会問題については興味深かったでしょうね。
そうかもしれません。プレゼンが終わったら、皆から大きな拍手喝さいをしてもらって。外国の方たちなので、すごく派手に誉めてくださるんですよね。口笛ピーピー鳴らしてくれたり。すごく感激しました。日本で下準備して、語学学校で先生に手伝ってもらって、苦労して作り上げたプレゼンだったので。
―TEDを視聴していたり、単身、大人と同じクラスに入ったりと、SRさんは意識が高い高校生だと思うのですが、行く前は英語が結構できていました?
いえ、英検2級は持っていましたが、会話の方は全然。TEDを視聴しているのも、英語字幕でわからないところはリピートしていますし、、、カナダ留学では、最初は全然英語の聞き取りができなかったです。
―語学学校の授業や、ホームステイは、英語力アップに役立ちましたか?
かなり役立ちました。年齢関係なく、実力に合わせたレベルに分かれてのクラスだったので、すごく為になりました。学校は母国語禁止のポリシーがあって、ほとんど日本語を話さない3週間でした。学校で勉強して、ホームステイをして、ボキャブラリーがかなり増えましたし、何よりリスニングが行く前とは比べ物にならないですね。最初は、道で聞こえる会話がちんぷんかんぷんでしたが、帰る頃には大分内容がわかるようになりました。でも、「もっと言いたいのに、何て言えばいいんだろう!?もっと話したいのに!!」と、悔しい思いをすることも多々ありました。
―例えば、どんな言葉がわからなかった?
"Hi, there!"とか"have a nice day"って言われると、「え?なんて返せばいいんだ?」って思ってしまいました。"how are you guys"の"guys"ってなんだ?とか。それから、家に帰ると"how was your day?(今日はどうだった?)"ってホストマザーに聞かれるんですよね。これ、困りました。"good"とか答えてたんですけど、あ、こうじゃない、と途中で気づいて(笑)、帰りのバスではなんて言おうかエピソードを考えるようになりました。あと、単純に「階段」って何て言うんだ?とか。まあ、これは辞書引けばいいんですけど、こういう知らない言葉が山のようにありました。
―行く前に英語については、どんな準備をしたら良かったと思いました?
ボキャブラリー。絶対。文法なんて適当でもいいので、とにかく会話にはボキャブラリーが必要だ!と切実に感じました。辞書引きながらだと会話が止まってしまうし、とにかくボキャブラリーなんです!!
―英検2級を持っておられるSRさんは、文法がしっかりしている分、余計にボキャブラリーの不足が感じられたのかもしれないですね。北米の文化は、映画やドラマなどでかなり入ってきていると思うのですが、カナダに実際に行ってみて衝撃はありましたか?
かなり、ありました。やっぱり行くのと頭で知るのは全然違います。「カナダは多民族国家である」と言葉で知るのと、実際に数多くの外国人が一緒に暮らしている実情を目のあたりにするのとは全然違いました。カナダはそもそもバイリンガル国家なので、余計に異文化が当たり前にあるのかもしれませんが・・・、僕の住む静岡とは大きく環境が異なり、本当に驚きました。あと、わかってたことなのですが、日本語が全く通じないんですよね。わかっていても、いざその環境に放り込まれると、やっぱりびっくりします(笑)。
―あれ?以前に行かれたタイやベトナムも通じなかったのでは?
あ、そうです。タイやベトナムは、英語も通じなくて、カナダよりもっと何も通じません(笑)。ただ、そのときは要所要所に通訳の方がいたり、一緒に参加した友人がいたりで、カナダに留学したときのように、ひとりでコミュニケーションして生活を切り開いていくのと、少し環境が違いました。ベトナムでも英語でディスカッションをしたり、英語を使う機会自体はあったんですけど、カナダは起きてから寝るまでずっと英語の生活ですから、英語に触れる機会はベトナムやタイよりずっと多かったです。
―なるほど。タイ、ベトナム、カナダと、それぞれ異なった体験をされたのですね。トビタテでは、帰国後のエヴァンジェリスト活動をすることになっていると思いますが、どんな活動を予定されていますか?
出身中学と在学している高校で、留学についての発表を行う予定です。そのほか、このようなインタビューを含めて、留学の良さを伝える機会があるならば、なんでも参加したいと思っています。
―これから留学したい高校生に、アドバイスはありますか?
留学は自分の将来に繋がる、大きく役立つことだと思うのですが、夢が決まっていないとか、将来が漠然としている人は、一歩踏み出せないでいるかもしれない。でも、行ってみてたくさんの気づきがあるので、行けるなら、絶対行ってみた方がいいと思います。
それから、ボキャブラリーは大切です!
文法より絶対ボキャブラリー増やしていってください(笑)!!
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終始ハキハキと回答してくれたSRさん。高校生という若く柔軟なときに、価値観を揺るがすような海外体験をされ、外国でたくさん苦労をして多くの気づきと成長があったことでしょう。
多くの高校生が勇気を出して一歩踏み出し、大きく成長されることを私たちも願っております。
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