台湾の東部、花蓮縣は海と山に囲まれた自然豊かな場所として有名ですが、実は日本統治時代の建物も多く残され、様々な産業も栄え、文化的な観光地にも富んでいます。今回紹介するのは、1972年創業の花蓮復興郷にある赤れんが工場「日豊磚仔窯」です。 台湾東側の粘土質の土は、レンガ造りに適していると言われ、宜蘭や花蓮、台東と台湾の東側には赤レンガ工場が点在しています。日豊磚仔窯は、太巴塱部落(タイパーラービレッジ)という台湾原住民アミ族の郷に位置し、工場の目印の焼き窯の煙突は、17階建てのビルに相当する高さだそうです。 予約制で実際に使用している赤煉瓦の工場を見学も行っています。工場見学はガイド付きで100元/人。始めに工場の紹介ビデオ(日本語もあります)を見てからガイドさんと一緒に工場をまわり、最後にDIY体験(別途有料)をする約1時間半の工程です。 現在は窯焼きは3か月に一度ほどのペースで行っており、その期間以外は実際に使用している焼き窯の中も見学できます。実際に窯に火を入れる際には、900℃の温度になるそうです。 工場内には出荷用の赤レンガがずらりと並び、圧巻の光景です。煉瓦の色合いや形によって値段や用途も異なります。台湾では伝統的な赤煉瓦建築の建物が多く、その修復や公共施設の地面の装飾などにも使用されることが多いそうです。 見学後にはDIY体験も可能です。作るものによって値段が異なりますが、赤レンガの素材で作る表札(2500元〜)なども人気とのこと。こちらは焼き上げてから発送となります。花蓮に赤レンガ工場があるというのは、台湾の人にもあまり知られていませんが、台湾伝統建築に欠かせない赤レンガについて学べる貴重な機会です。花蓮を訪れた際にはぜひ日豐磚仔窯にも足を運んでみてください。 【データ】日豐磚仔窯住所:花蓮縣光復鄉東富村中正路二段153號Tel:03-8701163,0921-563507謝小姐(工場見学は予約制)営業時間:火〜土9:00-17:00定休日:日曜日、月曜日 URL: https://www.rihfong.com.tw/https://www.facebook.com/RF1972/ 石井 三紀子台湾人との国際結婚により2011年より台北在住。台湾で教育関係の仕事を経て、2012年より台湾現地旅行社にて台湾国内担当として勤務。2015年に旅行社退社後、今までの経験を生かし台湾のフリーライター、またデザイナーとして活動。趣味は写真撮影と食べ歩き。強靭な胃袋(?)でローカルグルメから贅沢グルメまでを食べ歩き、フットワーク軽く台北だけでなく、高雄や台中をはじめとする都市にも出没。くいしんぼうCAMのもっとおいしい台湾!!!!