ワインカントリーとしても有名なソノマの風景がナパバレーと違うのがあちこちに牛さんがいる事です。 マリンカウンティーからソノマは牧場が多く乳製品のとても生産が盛んな土地です。 日中の温度が30度超えちゃいそうな日、サンフランシスコから国道一号線を車で北に2時間くらいのところにあるボデガベイ(Bodega Bay)に行って来ました。 この辺りは豊かな漁場です。小じんまりとした港の周りは獲れたてシーフードを食べさせてくれる庶民的なレストランが何軒かありますが、平日とは言え夏休みシーズンなので天気も良くどこも満員で長蛇の列、結局食べ損ねてしまいました。 河口付近は珍しいお魚もあるそうで、またダンジネスクラブ漁の解禁の頃は、カニを求めて訪れる人もあります。 しかしこの場所、実は私たちにとってはドキッとするような場所でもあります。 「ホール・イン・ザ・ヘッド(Hole in the Head)」頭にある穴! その穴は、現在池となっています。池周辺はフェンスによって誰も立ち入ることはできません。なぜかここだけは時間が止まっているような静かさがあります。 ここから先には行けないのでこれが精一杯です。音が無くなってしまったように静かです。 これは、1958年にパシフィックガス&エレクトリック社(PG&E社)の原子力発電所建設計画により発電所を作るために掘られた穴なのです。そこに水が溜まって池になりました。当時世界最大規模の原子力発電所、プラント計画がサンフランシスコから100キロくらいの場所にあったのです。 マリンカウンティーと周辺の環境を危惧した住民の皆さんの反対運動の結果、1964年には計画中止となりました。中止となる前年1963年のメモリアルディーには1500個の黄色い風船を飛ばすイベントも行われ、その風船はベイエリアはもちろん全米最大規模の農業地セントラルバレーにまで到達したとありました。 そして何と言っても建設場所の近くには「サンアンドレアス断層(San Andreass Falt)」が通っているのです。 さらに、決定打となったのは1964年3月28日マグニチュード8.4(資料によっては8.6)の地震がアラスカに起きた事でした。 全てを想定して得るもの失う物の天秤にかけた結果がこの池なんですね。 冬は鳥たちが静かに羽を休めるサンクチュアリー、この池を眺めていると故郷日本について考えさせられるものがあります。 とは言え、やはりお腹は空いているので、レストランの話。近くにいらしたら是非訪れて欲しいレストランです。 ミシュラン一つ星レストランでもある「テラピン・クリーク(Terrapin Creek)」は、営業日が週4日間という非常に限られていて今回は行けませんでした。以前食事をした時の思い出として、メインコースも美味しかったけど、デザートがホームメイド感たっぷり素朴なラインナップでめちゃくちゃ美味しかったのを覚えてます。 【データ】店名:テラピンクリーク(terrapin Creek)住所:1580 Eastshore Rd Bodega Bay, CA 94923Tel:1-707-875-2700営業時間:木〜月16:30〜21:00休日:火水URL:http://terrapincreekcafe.com いつもご笑読いただいきましてどうもありがとうございました。ちょっとの間こちらはお休みさせて頂きますが、またどこかでお会いできれば幸いです...。 美丸(Mimaru)サンフランシスコ市内小さなアパート在住。未だ修学旅行気分の生活で激変するベイエリアの旬のネタをアナログ的な視点でお届けします。認定フードコーディネーター。好きな事:見物。