
石灰岩(ライムストーン)に囲まれたマレーシア・ペラ州の都市イポー(Ipoh)。
数多くの仏教寺が点在しています。
以前にご紹介したケッ・ラッ・トン(極楽洞・Kek Look Tong/Kek Look Tong Cave Temple)もそうですが、洞窟寺ともいえる様式となっています。
タイ式禅宗寺のミョー・ユエン(妙緑禅林/Miao Yuan Temple)もその一つ。
門をくぐるとすぐそばまで迫ってくる石灰岩の絶壁が目に飛び込んできます。



観光スポットというよりは、信者である地元の人々が参拝をしに訪れる姿が目立ちます。
寺院入り口では、供えるためのお線香やろうそくなどの他に、キーホルダーなどのちょっとしたおみやげも扱っている小さな売店があります。

マレーシアの国教イスラム教では、犬はあまり歓迎されない動物なのですが、寺院内ではゆったりと犬が昼寝をしていました。
他民族国家であるマレーシアらしい一面がのぞきます。



奥行きはさほどないのですが、光の届かない洞窟の中。
仏像などがライトアップされているのですが、原色が多く東南アジアらしさがあります。
天井にも照明が向けられており、岩肌がカラフルな感じに。


寺院には靴を脱いで入ります。
内部はブリッジや階段でつながっており、じっくりと拝観できるようになっているのですが、スコールが降ると水浸しになってしまい石の階段は滑るので注意が必要です。


ミョー・ユエン禅寺だけではなく、マレーシア国内にはイスラム教、ヒンドゥ教など地元の人の信仰の場所ではありますが、旅行者にも広く門戸を開いている寺院が数多くあります。
宗教上の決まりごとがある場合も多いので、事前に確認をしてから拝観をした方がよいかと思います。
【データ】
施設名:ミョー・ユエン(妙緑禅林/Miaw Yuan Chan Lin Temple)
住所:22, Persiaran Pinggir Rapat 5a, Rapat Setia, 31350 Ipoh, Perak

逗子 マリナ
広告代理店、コミュニティ紙の取材記者、その後フリーランスへ。雑誌ライター、ムック本コピーライターの他、現在は主にWebを中心に寄稿。今まで訪れた国は約30カ国。アメリカ、オーストラリアと海外在住歴はのべ8年。現在はクアラルンプール在住。旅は寄り道や偶然に発見が多いので自分で車を運転していくのが好き。