オーストラリアの南東部に浮かぶ島、タスマニア。オーストラリアに属しながら、オーストラリア大陸との間に海を挟むタスマニアには、雄大な自然が残り、多くの人がトレッキングなどを楽しみに訪れる、魅力的なエリアです。 自然豊かなタスマニアは美味しいワインの生産地としても有名で、ワイナリーも多く点在しています。タスマニア最大の都市「ホバート」には、そんなタスマニア各地のワインをまとめて味わえる嬉しい場所、『ガスワークス・セラー・ドア』があります。 大きな煙突が特徴的なガスワークス・セラー・ドア。この建物は1850年代に建てられたもので、名前の通りかつてはガス会社が使用していたもの。当時はここで石炭を燃やし、ホバートの街にガスを提供していたそう。 そうした歴史を持つ建物の中に入ってみると、壁一面にタスマニアのワインについての説明が記され、数々のワインボトルがガラスケースの中に展示されています。一口に「タスマニア産のワイン」と言っても、赤、白共に様々な種類のワインが製造されています。その一部を紹介するならば、白の「ソーヴィニヨン・ブラン」はフランスのロワール地方で作られるものに近い味わいだと言われており、タスマニアの涼しい気候の下で作られる「ピノ・グリ」は、これまたタスマニアの名産品として名の挙がるタスマニア産のサーモンをはじめとする、シーフードにもピッタリのワインなのだそう。また、タスマニアの北部で育った赤の「ピノ・ノアール」はさくらんぼやイチゴを思い起こさせる香りがし、お肉と相性抜群。オーストラリア人みんなが大好きなバーベキューで楽しむにも最適なワインなんだそう。 この建物内にはテイスティングコーナーもあり、毎日12種類のワインがテイスティング用に用意されています。240ml分のワインを10AUDのテイスティング料金で味わうことができ、その楽しみ方は3パターン。全種類飲んでみたい方には各20mlずつ12種を、全部とは言わずともいろんなワインを試してみたい方には各40mlずつを6種、自分好みのワインをじっくり味わいたいという方には80mlずつ3種のワインをテイスティングすることが可能です。 ここでのテイスティングで嬉しいことは、ひとつひとつのワインについて手元にあるタスマニアの地図を見ながらスタッフの方が詳しく解説してくれるところ。解説を聞いていると、スタッフの方々がいかにタスマニアのワインを誇りに思っているのかが伝わってきます。タスマニアのワイナリーは、タスマニアの北部、中東部、南東部に集中しており各エリアの気候や土壌の違いによりワインの味にも違いが生まれ、そのエリアならではのワインを作ることが出来るそう。各ワインの特徴を学びながらワインを飲んでみると、より味わい深く感じられるものです。 ここでタスマニア各地のワインを味わえるので、その中から自分好みのワインを見つけ、タスマニアの旅の計画にそのワインを製造しているワイナリーを訪れる予定を組み込んでみるのもひとつの手。オーストラリアのタスマニアにやって来たら、ぜひホバートのガスワークス・セラー・ドアでタスマニアの美味しいワインとの出会いを楽しんでみてはいかがでしょうか。 ・店名:ガスワークス・セラー・ドア(Gasworks Cellar Door)・住所:2 Macquarie Street Hobart Tasmania・TEL:03‐6231‐5946・URL:https://www.gasworkscellardoor.com.au/・営業時間:日‐水:PM12:00‐PM4:00、木‐土:AM11:00‐PM5:00 小川 美和子人生初の海外、オーストラリアで海外旅行の魅力にハマり、学生時代はカナダでワーホリも経験。ますます旅好きに拍車がかかり、2015年2月より、地球の反対側のブラジルスタートで世界を旅しています。旅先で出会ったステキなもの、美味しいものはもちろん、その土地ならではの面白い体験など、訪れた国々の魅力をどんどん紹介していきます。地球の歩き方○○トラベラーズ ・南米・中東・ちょこっとヨーロッパのアイスクリーム旅