クレープが好きで、メニューにある店があると聞くと行ってみたくてたまらなくなります。あの業務用クレープ焼き器が、家庭で使うにはちょっと大きすぎるサイズだからかもしれません。クレープパンで焼く時とはモチモチ感が違う気がします。これまでにもパイクプレース・マーケットの「クレープ・デ・フランセ」、コンベンション・センターの「ラ・クレーペリエ・ヴォアラ」をご紹介しましたが、今回の「イースタン・カフェ」はチャイナタウンIDの只中にあるカフェです。各種中華系レストランはもちろんのこと、カフェやベーカリーもアジア色を濃く残している店々の中にあって、シアトルのカフェ文化としてはごく普通とも言える、この地域としては珍しいたたずまいです。でも店頭のガラス窓に踊る、ちょっとレトロな店のロゴは、第二次大戦の時の日系人の立ち退き当時から残っている日本町にあった建物の店先を思わせる感じで、何となく懐かしさが漂います。 中に入ると奥が深く、高い天井の向こうにはロフト席に続く階段があります。台湾系アメリカ人オーナーが打ち出したコンセプトはギャザリング・プレイス、集いの場という感じでしょうか。2階のロフト席、ちょっと勉強したり小さなミーティングを開いたりという時に落ち着けそうな場所です。 階下には片方に長いコミュニティー・テーブル、もう片方には長いベンチに小さなカフェテーブル。無料Wi-Fiつきですから、仕事もはかどりそうです。 この日は朝は食べずに出てきたのでブランチをいただくことにして、ハムと卵のおかずクレープ、それにラテをたのみました。このクレープ、正方形のディナープレートいっぱいの大きさで食べ応えがあります。 中は卵が2個分、モッツアレラチーズ、厚めのスライスハムにたっぷりのベビーほうれん草。これ半分でお腹いっぱいになりそう…と思ったものの、葉物野菜が入っているせいで口当たりが良く、完食してしまいました。おかずクレープにはベーコンやサラミをどっさり挟んだガッツリ系や、朝ごはんにつきものの卵やベーコンを挟んでメープルシロップをかけたものなど、どれもかなりのボリュームそうです。もちろんベジタリアン向けもあります。甘いクレープの方はチョコクリームのヌテラ、基本のレモン&シュガー、季節の果物とカスタードクリームやホイップクリームを挟んだものなど、クレープの食感が良く分かる美味しさです。私はクレープ目的で出かけて行きましたが、サンドイッチにも定評があり、夜にはビールやワインも出すカフェバーに変わります。 さて、トイレは2階のロフトの奥と言われて上がって行きましたら、以前は男女表示があったドアのどちらにも「All-Gender」の張り紙が。さすがシアトルです。どちらかのトイレに異性が入ってどうなるかなど、物議を醸している問題ではありますが、ここは1つずつが個室なので、家でトイレに入る時と同じ、何の心配もいりません。 中に入ってみたら見事な壁アートがあったので、つい撮影しました。シアトルの街の風景に「平和」の文字。店内はごく普通にアメリカ風でも、やっぱりここはアジア系の地域なんだと再認させてくれます。 ロフト席はミーティングをしている人がいたため撮影をしませんでしたが、上から見たメインの店内はこんな感じです。落ち着いた音楽が流れる大人の雰囲気で長居もできる店、宇和島屋やダイソーからは徒歩3分といったところでしょうか。どうぞ機会があったらお立ち寄りください。そしてクレープ。絶対お勧めです。 【データ】店名:イースタン・カフェ住所:510 Maynard Ave S, Seattle, WA 98104TEL:(206) 623-1776URL:https://www.facebook.com/EasternCafeメニュー:https://www.facebook.com/pg/EasternCafe/menu/?p_ref=pa営業時間:月〜金曜 8:00 - 22:00 土曜 9:00 - 22:00 日曜 9:00 - 20:00ハッピーアワー:アルコール類2ドル引き 毎日 16:00 - 19:00 Eko夫の転職に伴い渡米、シアトルに住み着いて、気が付けば20年になりました。仕事、子育て、学業と突っ走って来ましたが、2011年3月の震災をきっかけに、微力ながら復興のお手伝いをさせて頂いています。長年住んでいるからこそ知っている昔話など交えつつ、大人の、または家族で、そして子供向けと、シアトルの色々な楽しみ方をお届けします!