一口に中華料理と言っても、四川料理、杭州料理、広東料理など、中華圏のエリアによって異なる特色を持った料理があります。台湾には福建料理をベースに、台湾の文化の中育まれた「台湾料理」があります。一般的に台湾料理は、油っぽさが少なく、繊細な味付けが特徴と言われます。
台湾に来たら、ぜひ本場の台湾料理を味わってみたいですが、他にも日本ではなかなか食べることができない中華料理に出会うことも出来ますよ!今回は台北でおいしいと評判の「雲南料理」をご紹介します。
MRT文湖線「六張犁」から徒歩5分ほどの場所に位置するレストラン「雲之南」は、本格的な「雲南料理」を味わえるお店です。
雲南省は、中華人民共和国の一番西南に位置し、ベトナムやラオス、ミャンマーとの国境沿いのエリアです。世界遺産に登録された「麗江古城」がある場所としても有名です。
店内は竹籠の照明が印象的な素敵なデザインです。雲南の様子を伝える美しい写真やインテリアが飾られ、スタッフさんも伝統衣装に身を包んでおり、まるで現地を訪れたかのような雰囲気を味わえます。
雲南料理の特徴は、花椒(中華で使う山椒)をふんだんに使用し、鼻に抜けるようなさわやかな味わいが効いています。そこに香草を加え、辛み、酸味もポイントの料理。ミャンマーやベトナムに近いことから、パクチーなどのハーブなどを大量に用いる東南アジア料理の影響も入っています。
前菜メニューでは、そういった香草の味わいや、辛み、酸味を存分に堪能できます。前菜メニューは大体60元〜220元で、サラダ感覚で食べられる和え物などが中心です。さっぱりした味付けにピリリと効いた辛みは、台湾の夏の暑さの中でも食欲をかき立ててくれます。
「雲之南」では、秘伝の出汁を使用した鍋料理も人気で、ハタ使う伝統雲南料理「麗江斑魚火鍋」の名店でもあります。そのおいしさは、台湾の有名企業の会長クラスや、芸能人にもファンが多いとか。鍋料理は人数が集まらないと、なかなか食べるチャンスがないですが、1人でも気軽にオーダーできる麺料理も充実しています。
汁無麺の「雲式雞絲粑粑絲」(220元)も雲南伝統料理の一つで、「耙耙」という雲南料理にはかかせない米粉で作った生地を細切りにした「粑粑絲」という麺を使用しています。よく混ぜて食べると、ふんだんに使ったナッツの味わいがまろやかで、クセがなく食べやすい味です。
「雲式生牛肉河粉」(180元)もオススメです。ベトナムの国境に面する雲南はフォーもよく食べられます。こちらは、雲南式牛肉フォーで、平たい米粉の麺がスープととてもよく絡み、モチモチした食感です。クリアなスープはあっさりながらも、出汁が効いて、一度食べたら忘れられないほどのおいしさです。
「雲之南」を訪れた人の70%が頼むという大人気の「雲式麻辣牛肉米線」(220元)は、雲南式牛肉麻辣麺です。こちらは、丸い細麺状の米麺を使用。つるつるとして、弾力があります。スープは後引く辛みが特徴で、花椒のスーッとした味わいがあります。麻辣(中華式の辛さ)が好きな方にはたまりませんよ。トッピングされた牛肉もジューシーでおいしいです。
店内には鍋用に用意されたセルフサービスのソースコーナーがあります。鍋料理以外でもここから好みのソースを取って、料理に足すことができます。どれも自家製で、味わい豊かなソースです。料理に少し足して味の変化を楽しむのがオススメです。
台湾を訪れたら王道の台湾料理も外せませんが、日本ではなかなか味わえない中華圏の料理に挑戦してみるのもいいですね。雲南料理は日本の人が苦手な八角などの味わいは少なく、とてもさわやかな味わいがクセになり、ハマってしまう人も多いはず。ぜひ台北で本場の雲南料理にもチャレンジしてみてください。
【データ】
雲之南 麗江斑魚火鍋(ユンヅーナン)
雲南米線‧粑粑絲‧烤魚‧斑魚火鍋
https://www.facebook.com/yunzhinan/
住所:台北市大安區安和路二段184巷8號
Tel:02 2737 1116
営業時間:11:30〜14:45、17:30〜21:30
※月曜休み
URL: http://www.yunzhinan.com.tw/