いよいよ雪も解け始め、カナディアンロッキーの観光シーズンが始まります。近年地球温暖化と言われ、地球上の自然も年々変化しています。そして、カナディアンロッキーの氷河も例外ではありません。1980年代に比べ氷河の長さが短くなり、数十年後にはなくなってしまうといわれている氷河もあります。氷河がなくなってしまう前に氷河観光なんていかがでしょうか。今回は日本からの団体ツアーの定番コースである、バンフからコロンビア大氷原までの氷河を紹介します。 車でバンフの町を出て国道1号線を北西に向かい、45分ほど走ると人気のレイクルイーズに到着します。エメラルド色に光る湖面にうっとりしてしまい、見逃してしまいがちですが、湖の奥にビクトリア氷河が見えます。ビューポイントから丁度正面、湖面の反対側にあるので小さく雪の塊に見えるのが氷河です。団体ツアーでレイクルイーズに訪れると中々ここによるのは30分程度なので、早めに写真撮影しましょう。 レイクルイーズを後にして、ここから州道93号線、通称アイスフィールドパークウェイを北上しましょう。ヘクターレイクを超え20分ほど走ると左手にクロウフット氷河が見えてきます。この氷河は形がカラスの足に見えることからこの名が付いたとのこと。もともと右方向に3本の氷河が伸びていましたが、温暖化の影響で一番下の3本目がなくなってしまいました。ハイウェイ沿いに数台車が止められるビューポイントがありますので、是非車と止めてみてみましょう。ビクトリア氷河より間近に見えるので写真撮影してもはっきり映ります。 さらに2分ほど車を走らせると、ボウレイクが見えてきます。この辺りはアイスフィールドパークウェイの最高標高付近となっています。団体ツアーでは時間に都合により立ち寄らないツアーもありますが、エメラルド色に煌めくこの湖も絶景なので是非立ち寄りたいところです。その湖の正面にボウ氷河がみえます。ちょっと遠いので分かりづらいかもしれませんが目に焼き付けましょう。 そしてさらに1時間半ほど北上すると最終目的地のコロンビア大氷原に到着です。ここから雪上車に乗り換えていよいよ氷河の上まで出発です。ディスカバリーセンター発の雪上車ツアーは約1時間ほど。 雪上車を降りるとそこはアサバスカ氷河の上。氷河の上の滞在時間は15分程度と短いですが、しっかりと氷河を踏みしめ地球の大自然を感じましょう。ちなみに50年後にはこのアサバスカ氷河が後退し、ツアーが開催できなくなると予測されていますので、いづれ行ってみたいと思っている人はお早めに。 【データ】ビクトリア氷河(Victoria Glacier)住所:111 Lake Louise Drive, Lake Louise, Alberta, Canada(シャトーレイクルイーズホテル)URL:http://www.fairmont.com/lake-louise/クロウフット氷河(Crowfoot Glacier)場所:北緯51度38分03秒、西経116度26分04秒付近に位置。レイクルイーズから約36?ほど北に位置している。州道93号線のハイウェイ沿いから見ることができる。ボウ氷河場所:北緯51度38分44秒、西経116度30分37秒付近に位置。クロウフット氷河から2分ほど北に位置している。ボウレイク湖畔から見ることができる。アサバスカ氷河(Athabasca Glacier)行き方:ボウレイクから北へ90?。ジャスパー国立公園に入ると右手にディスカバリーセンターが見えてくる。 白柿 佳一アメリカでマスコミ学の修士号を取得。在学中のインターンでニュース映像カメラマンを経験。帰国後、テレビ通販チャンネルのカメラマンとして11年勤務。2012年3月、アラフォーオヤジが妻子を連れてカナダ移住を実現。現在、カルガリー、バンフを中心にビデオカメラマンとして活動しながら、地元日系情報誌カルガリー・ウォーカーにもコラムを執筆中。