オークランドからバスで3時間程のところにあるワイトモという街。オークランドから日帰りで訪れることができるこのワトイモには、約350もの洞窟があります。その中には、とっても幻想的な景色に出会える洞窟もあるんです。 幻想的な景色に出会える洞窟とは、ワイトモ・グロウワーム・ケーブス。この洞窟の中には、自然のイルミネーションとも言うべき、青白い光を放つ「ツチボタル」ことヒカリキノコバエと呼ばれる昆虫が生息しています。暗い洞窟の中で青白い光を放つその姿は、ジブリ映画「天空の城ラピュタ」に登場する飛行石にも例えられ、この洞窟はラピュタファンにも密かに人気のある場所。 そんなグロウワームケーブスの中は、ガイド付きのツアーで探検することができます。ガイドさんの後に続いて洞窟の入口へと向かい、説明を聞きながら洞窟の中を散策してみましょう。 ニュージーランドは、歴史を辿ればかつては海の底だった場所。ガイドさんの話によると、このグロウワーム・ケーブスを構成する岩は石灰石で、海底の砂やサンゴが長年の時を経て岩へと形を変えたものだそう。 石灰石で出来たこの洞窟は、いわゆる鍾乳洞。洞窟の中は何千万年もの時をかけて岩が侵食され、ユニークな形を形成しています。その中には、象やパイプオルガン、ニュージーランドの国鳥でもあるキーウィがバンジージャンプをしているような形のものもあるので、お見逃しなく。 鍾乳洞の奥へ進んでいくと、ついにこの洞窟の目玉であるツチボタルの生息する場所に到着。ガイドさんが示したところをよくよく見てみると氷柱のようなものがいくつも岩から垂れ下がっていることに気がつきます。この氷柱のようなものの正体は、ツチボタルの幼虫が垂らしている粘液。実は、ツチボタルが光を発する理由は、彼らの食料となる小さな虫を自ら発する光でおびき寄せる為。光に集まって来た虫たちを、この粘液の氷柱から捕食しているそう。尚、幼虫から孵ったツチボタルの成虫には口がなく、ただ子孫を残すためだけにに生き、程なくして息絶えてしまうそうです。この洞窟探検のクライマックスでは、ボートにも乗船。ボートに乗るのは、明かりのない真っ暗な場所。ふと上を見上げてみると、天井には青白い光を放つ無数のツチボタルの姿。それはまさに自然のイルミネーション!時折洞窟内に滴り落ちる水の音と、ボートが進む音だけが物静かに洞窟内に響く中で、目に映るのは暗闇に浮かび上がる無数の青白い光のみ。ボートに乗って、実に幻想的なひと時を体験することができます。 ツチボタルが作り出すイルミネーションを堪能したら、ボートは明るい地上へと戻ってきます。あいにく洞窟内は一切写真撮影禁止ですが、この洞窟に入る前にスタッフの方による写真撮影のポイントがあり、その写真でこの洞窟内で撮影したかのような合成写真が作られ、出口にあるギフトショップで購入することが可能。その写真は、グロウワーム・ケーブスに関する説明も記載されたフォトブックと共に販売されているので、この場所を訪れた記念にぜひ購入したい一品です。 また、ツチボタルのゆるキャラ的なぬいぐるみもお土産にピッタリ。ツチボタル(ヒカリキノコバエ)はここニュージーランドとオーストラリアの一部にしか生息していない生き物なので、とってもレアなキャラクターグッズであることは間違えなし。 オークランドからワイトモへは、温泉地としても有名な街、ロトルアや、映画「ホビット」の撮影セットが残るホビット村とセットになったツアーも多く催行されています。ニュージーランドでの滞在時間が短い方には、そうしたツアーでワイトモに立ち寄ってみるのもオススメです。 ニュージーランドを訪れた際には、ワイトモへと足を運び、ツチボタルが作り出す幻想的な自然のイルミネーションを堪能してみてはいかがでしょうか。【データ】・名称:ワイトモ・グロウワーム・ケーブス(Waitomo Growworm Caves)・住所:39 Waitomo Village Road ・TEL:+64-7-878-8228・URL:http://www.waitomo.com/Waitomo-Glowworm-Caves/Pages/default.aspx・営業時間(ガイドツアー催行時間) 11月〜3月 AM9:00〜5:30 4月〜10月 AM9:00〜5:00 小川 美和子人生初の海外、オーストラリアで海外旅行の魅力にハマり、学生時代はカナダでワーホリも経験。ますます旅好きに拍車がかかり、2015年2月より、地球の反対側のブラジルスタートで世界を旅しています。旅先で出会ったステキなもの、美味しいものはもちろん、その土地ならではの面白い体験など、訪れた国々の魅力をどんどん紹介していきます。地球の歩き方○○トラベラーズ ・南米・中東・ちょこっとヨーロッパのアイスクリーム旅