シアトル発祥の地、パイオニアスクエアの中程、市の歴史的建造物指定を受けた古い建物が立ち並ぶ真ん中にある昔懐かしい感じのデリカテッセンが、サンドイッチ・メニューをメインに、夜はバーとしても人気のある「デリカタス」です。平日のランチ時には美味しいサンドイッチやサラダ、スープを求めて近隣の働く人達で行列のできるお店です。 入り口のドアをくぐれば、そこにあるのは様々なチーズやコールドミートをディスプレイしたショーケース。美味しいサンドイッチが食べられる期待が募ります。 どちらかといえばゴツい感じの店内は、2階席の手すりの下に本からの抜き書きがチョークで書いてあり、いい感じのインテリアになっています。たとえ一人で入ったとしても、あれを読みながら一杯やるのも面白いだろうと思います。 サンドイッチなので飲み物にコーヒーを頼んだら、シアトルでも歴史あるロースターの一つ、フォンテのコーヒーが出てきました。芳醇な香りが漂います。 メインのメニュー、各サンドイッチとも細かく描写してあるので、読んでいるだけでも時間が経ってしまいます。場所にちなんだ名前や洒落でつけた名前のメニューも多く、全部わかったら楽しいだろうと思います。 こちらは週末だけのメニュー。平日だけのメニューというのもあるそうです。さて、注文したサンドイッチがきました。 「東海岸の象徴(East Coast Representin')」という名前のパストラミ・サンドイッチ。ニューヨークのジューイッシュ・デリでよく食されるサンドイッチです。キャラウエイシード入りのライ麦パンに粒マスタードを塗り、玉ねぎのピクルス、エメンタールチーズが入っています。 「怒りの鉄拳(Fists of Fury)」というプルドポーク・サンドイッチ、何が「怒り」かというと辛いハラペーニョが入っているから。イタリアン・ロールで挟んであるのが拳骨っぽいところからつけた名前だそうです。 さて私の注文はというと、こういうところでつい頼んでしまうのがサンドイッチ半分とのコンボメニューです。両方味わえるし、実は大きなサンドイッチを食べ切る自信がないことが多いんです。デリカタスではハウスサラダ、シーザーサラダ、本日のスープかチャウダーの中から選ぶということですが、本日のチャウダーがオイスターだと聞いて迷わずそれに決めました。サンドイッチはスモークターキーとベーコンに野菜たっぷりのクラブハウス。「ディクソン・クラブ」という名前ですが、ディクソンが何なのかは聞きそびれました。 ヒッコリーの風味が効いたスモークターキーとベーコンの風味がよく合っていました。パンはサワードウブレッド。ゴールドラッシュでアラスカに行く人達が日持ちがいいからと好んで種を持って行ったので広まったサワードウ、大好きです。 こんな「大人の店」という感じのレストランですがキッズメニューもあり、グリルチーズサンドやピーナツバター&ジャムサンド、またはパンから選んで好きなサンドイッチも作ってもらえます。パイオニアスクエアは隣接するスタジアム群でのスポーツ観戦客で発展してきた街でもありますから、子供のお客も大切にしてくれるんですね。今回はランチに入りましたが、聞けば週末のブランチもなかなかだそうですので、ぜひそのうち試してみたいと思います。 【データ】店名:デリカタス(Delicatus)+パイオニアスクエア店+住所:103 1st Ave S, Seattle WA 98104TEL:206-623-3780URL:http://www.delicatusseattle.com営業時間:月〜金曜 11:00〜20:00 土〜日曜 11:00〜16:00+ベナロヤホール店+住所:200 University St, Suite #101B, Seattle WA 98101TEL:206-467-1803URL:http://www.delicatusatthehall.com営業時間:月〜金曜 11:00〜17:00 シアトルシンフォニーのコンサートの場合の延長・週末営業あり Eko夫の転職に伴い渡米、シアトルに住み着いて、気が付けば20年になりました。仕事、子育て、学業と突っ走って来ましたが、2011年3月の震災をきっかけに、微力ながら復興のお手伝いをさせて頂いています。長年住んでいるからこそ知っている昔話など交えつつ、大人の、または家族で、そして子供向けと、シアトルの色々な楽しみ方をお届けします!