マレーシアのペナン島、19世紀から20世紀初頭の街並みが残る世界遺産ジョージタウンがあることで有名だが、グルメの島としても知られている。島内にいくつかある屋台村では、そんなペナンのグルメをお手軽価格で楽しめる。島の北側のビーチ地区にある「ロングビーチカフェ」、大型のショッピングセンターや高級ホテルが並ぶ高級住宅街ガーニー地区にある「ガーニードライブ」などが有名だが、ジョージタウンの中心部にある「レッドガーデン」は、他の屋台村とはちょっと違った雰囲気で異彩を放っている。 レッドガーデンの楽しみ方 レッドガーデンは、ペナン大通りと裏道のレイス通りに挟まれた一角にある。写真は、ペナン大通り側の駐車場の奥にある入口である。カラフルなネオンが少々怪しげな雰囲気である。 レッドガーデンには、ペナンのローカルフードやマレー料理のお店を中心に、和食やピザのお店などたくさんのお店が並んでる。レッドガーデンに到着したら、まずはテーブルを確保しよう。テーブルには番号が書かれている。この番号を記憶し、目当てのお店に向がい、料理を注文し、テーブル番号を告げる。あとはテーブルで待っていれば料理が運ばれてくる。お支払いは、料理が運ばれてきた時に済ませる。予め細かいお金を用意しておこう。飲み物は、飲み物専門のスタッフが注文を取りに来てくれる。 レッドガーデンが他の屋台村と違う最大の特徴は、中心にある舞台だ。ここで、毎夜大音量でステージが繰り広げられる。様々な歌手が舞台にあがるのだが、演歌のような曲や、アイドル歌手風、ムード歌謡風、時には日本語の曲が流れることもある。 とにかく音が大きいので、ゆっくり話をしたい場合などはレッドガーデンは避けた方がいい。南国の夜風に吹かれながら、あかぬけない音楽に耳を傾け、ローカルフードとお酒をいただきながら、ただただボーッとアジアの夜を楽しむ、そんな過ごし方が似合う屋台村だ。 レッドガーデンの料理 レッドガーデンで食べられる料理を少しだけ紹介する。こちらは、ローカルフードの定番「チャークイティオ」。平たい米粉麺を具材と共に炒めたもの。麺はもちもち、具材もたくさん入ってとても美味。特にくせもないので、誰でもおいしく食べられるお勧めの一品。 マレーシアといえば、海南チキンライスが有名だ。レッドガーデンでも食べられるが、このポークライスもうまい。外はカリッと、中はジューシーに焼き上げたローストポークと、タレがかかったご飯の相性が抜群。スイートチリソースがよく合う。 これも屋台料理の定番、ローストチキンウイング。日本語で言うと、手羽先の照り焼き。食べ始めるといくらでもいける。 新鮮なシーフードを扱うお店もある。具材を選んで料理方法を指定する。重さによって価格が変わるので、予めお店の人に値段を確認しよう。 看板の一番上は、マレー風おでん「ヨントーフ」。2番目があつあつの土鍋に入ったクレイポットヌードル。この2つがおすすめ。それにしても、この看板の日本語があやしすぎる。自動翻訳をそのまま採用したのだろうが、「豆腐のぬいぐるみ」はさすが食えないだろう。 レッドガーデンの隣は、有名な「ブルーマンション」だ。イースタン&オリエンタルホテルからも近い。おしゃれなカフェやショップが並ぶ、ムンツリ通り、スチュワート通りやラブレーンもすぐ近くだ。涼しくなる夕方から街歩きを楽しんだ後、レッドガーデンでのんびりするのがお勧めのコースだ。 【データ】【店名】レッドガーデン(Red Garden)【住所】No. 20, Leith Street, 10000 Penang, Malaysia【TEL】+6012-4216767 【営業時間】18時ごろ〜深夜2時ごろまで(店舗による)【定休日】不定休【予算】20〜30リンギット程度 阿部 吾郎24年間旅行会社に勤務した後、2013年に独立し「トラベルガイド株式会社」を設立。「人がそこに行きたくなる写真」をテーマに国内外で写真撮影を行っている。同社が運営するマレーシアの旅行情報サイト、トラベルガイド・マレーシアにも自身で撮影した写真が多数使われている。その他、旅行写真素材の販売、旅行記事の執筆、旅行会社へのコンサルティングなどを手掛る。最近はマレーシアに年4~5回程度渡航。その他、旅行会社時代の経験も含め得意な方面は、台湾、香港、マカオ、シンガポール、アイスランドなど。