シンガポールの南、5.6キロメートル南に位置する島、クス島。亀が難破した船の船員を助けたといういわれがあり、毎年陰暦の9月(9〜11月)には、巡礼客で賑わうのだそうです。それ以外の時期は、とっても静かで、のんびりと楽しめるビーチ。私がお邪魔した時は泳いでいる人は見かけませんでしたが、泳ぐこともできます。(ライフガードがいないので、泳ぐ時はその旨ご注意くださいね)
クス島へのアクセスはとっても簡単。MRT(地下鉄)ノース・サウス・ライン(路線図では赤で表示されています)で、終点のマリーナ・サウス・ピア駅へ。駅を出ると、すぐこのようなフェリー乗り場に到着します。クス島には、基本的に飲み物・食べ物を売っているお店がないので、あらかじめ買って来るか、ここに軽食やマレー料理などのお弁当、ジュース、スナックなどを売っている店があるので、こちらで買って行くのがオススメです。チケットは、後ろに小さく見えるオレンジ色のカウンターで購入することができます。大人S$18 、1〜12歳の子供はS$12です。
このマリーナサウスピアからは、国外への船も出ていて、そちらは出国審査があるのですが、こちらはあくまでもシンガポール国内なので、パスポートなどは特に必要ありません。ちょっと懐かしい感じのフェリーに乗って、出発です。ちなみに、エアコンの効いた1階・2階の屋内席と、海風を感じられる屋外席があります。平日は一日2便、土曜は4便、日曜・祝日は5便あります。(ちなみに、最終の船を逃してしまうと帰れません、宿泊施設もありませんので、ご注意ください!)。途中で見える、マリーナベイサンズを逆から見られる景色も、なんだか新鮮です。
セント・ジョーンズ島を経由して、1時間ほどでクス島に到着です。
いよいよクス島に上陸。初めにまず訪れておきたい、寺院に向かう途中には、ハスの花の形のお賽銭箱があり、真ん中の鐘に小銭を投げて当てることができると願いが叶うと言われています。
地元の商人によって1923年に建立されたという道教の寺院の名前は、ダ・ボ・ゴン(Da Bo Gong、大伯公)寺院。ダ・ボ・ゴンは、財運と病気の治癒、海の安全、災いを避けるなどのご利益があると信じられていて、訪れた人は、家族の健康や富、健康を祈るのだそうです。
また、島内には亀の保護区があり、大小様々な亀たちがのんびりと日向ぼっこをしたり、餌を食べています。何もない島で、穏やかに過ごす亀を見ていると、なんだか癒されます。
島内のメインの部分のアクセスは、舗装されているのでベビーカーなどでも大丈夫そう。海沿いにはバーベキューピットもあり、炭や食材を持ち込んで、バーベキューをしている家族連れも見かけました。日差しを遮る東屋もあり、のんびりお昼寝している人たちや、釣りをしている人たちも。ちなみに、島内に一箇所だけあるトイレは水洗、水道の水が出ます。
週末や祝日は約2時間ごとに船が出ています。歩いて20分ほどで一周できてしまう島、私は2時間で結構満喫できました。携帯は、インドネシアの電波が入って使えないエリアも多かったです。逆に、何もしない、というのを楽しみたい方にはピッタリかも。帰りも同じフェリーに乗って、シンガポールに戻ります。帰りはセント・ジョーンズ島には寄らないので、どちらも行きたい方は、行きの船で立ち寄るようにしてくださいね。ご利益?はまだわかりませんが、自然の中で癒されたい方、短い時間で、お金をかけずに楽しめるリゾートを楽しみたいという方は、ぜひ訪れてみてください。
フェリーの時刻表など最新の情報は、以下のデータをご参照ください。
<DATA>
■ シンガポール・アイランド・クルーズ・アンド・フェリー・サービス(Singapore Island Cruise and Ferry Services)
住所:#01-04 Marina South Pier, Singapore
電話: +65 6534 9339
アクセス:MRT マリーナサウスピア駅直結
URL : https://www.islandcruise.com.sg/
仲山 今日子
元テレビ山梨、テレビ神奈川アナウンサー。現在はフリーアナウンサー、ディレクター、ライターとしてお仕事を受けています。シンガポールのテレビ局J Food & Culture TV 勤務、All Aboutシンガポールガイド。ブログ。趣味は海外秘境旅行&食べ歩き、現在約40カ国更新中。