皆大好きチョコレート、原料のカカオの原産国を知っていますか? 今となっては世界中で生産されているカカオですが、原産国はここメキシコ。マヤ文明の昔から生産、加工が行われていました。 ただ悲しいことに、その後チョコレートの加工技術は発展しなかったようで...今でもカカオの生産、輸出を行っているにも関わらず、一般的にメキシコのチョコレートはあまり美味しくありません。好みの問題もあると思うのですが、日本のチョコレートに比べるとメキシコのものは口どけが悪く(ぼそぼそします)、かなり甘いものが多いです。世界中どこでもお土産の定番のチョコレートですが、メキシコに限って言うと、気の利いたものを探すのは難しいです。 しかしマヤの時代のチョコレートは、元々食べ物では無く、飲み物。その流れを受けてか、メキシコではお菓子のチョコレートはイマイチでも、チョコレートドリンクはとっても美味しいんです!日本でもメキシコ料理店でチョコレートドリンクを飲んで、その美味しさに驚いた経験がある人もいるのではないでしょうか。 実は作り方はとっても簡単、チョコレートドリンク用のタブレットがスーパーでもコンビニでもどこでも売っていて、これを温めた牛乳に煮溶かして飲みます。二大ブランドはアブエリータ(ABUELITA、「おばあちゃん」の意味、写真右)と、イバラ(IBARRA、写真左)。我が家はメキシコ人パートナーの強烈なプッシュにより、いつもアブエリータを買っています。 お値段は、1リットルのチョコレートドリンクが作れるタブレットが6個入りで$53(約¥300)、カップ2杯分のチョコレートが作れるタブレットが10個入りで$47(約¥270)。後述しますが、もっとお手軽に粉末タイプもあります。 メキシコ人直伝、美味しいチョコレートドリンクの作り方はこちら まず温めた牛乳にタブレットを入れて、溶けるまでよく混ぜます。今回は大きい方のタブレットを使っているので、比率はタブレット1に対し牛乳1リットル。砂糖は既に入っているので、いりません。一応少ない量でも作れるようにタブレットには割れ目が入れてあるのですが、作ったドリンクは、冷蔵庫で数日保管可能なので、一気に一個使い切ってしまうのがお勧めです。メキシコ人の中には、このタブレットをチョコレート代わりに齧るのが大好き!という人がいるのですが…この食べ方は日本人の味覚には合わないと思います。苦笑 メキシコではチョコレートドリンク専用の泡立て器が売っているのですが、それが無くても普通の泡立て器か、菜箸でよく混ぜればOK。カレーのルーを溶かす容量です。牛乳は煮立たせないように気を付けてください。お好みで牛乳を温めるときにシナモンスティックを入れることも(イバラの場合は元々シナモン風味が付いているので、シナモンが苦手な方はアブエリータを買いましょう)。コクを出したい場合は、牛乳を減らしてエバミルク(無糖練乳)を入れると良いです。 出来上がり!見た目の色から分かるように、日本のココアほどチョコレートが前面に押し出された味ではなく、もっとさらっとしてます。ココアというよりコーヒー牛乳のような喉越しと言えば伝わるでしょうか。また、メキシコ人は一般的にかなり猫舌なので、このチョコレートドリンクもメキシコ人に作らせると、よく混ぜて冷ましてから出してくるので、日本人にはかなりぬるめ。熱々を少しずつ飲むのが醍醐味なココアと違って、ごくごく飲めちゃいます。 先ほど触れたように、粉末タイプもあります。こちらはカップ1杯の牛乳に対しスプーン2杯が必要、16カップ分で$28.5(約¥165)。粉末でもタブレットでも味はそんなに大きく変わらないと思うのですが、こちらではホットチョコレートに大きなこだわりを持っていて、じっくり時間をかけて作ることこそ醍醐味なのだから、インスタントは邪道!という人もいます。まだ出たばかりの商品なので、小さなスーパーだと置いていないかもしれません。それにしても、カップの中の泡立ち具合を見るとやっぱり、タブレットにしろ粉末にしろ、よくよくかき混ぜてから飲むものなのだと分かりますね。笑 「メキシコ=常夏の国」ではありません 年中暑いイメージを持たれがちなメキシコですが、それはごく限られた地域の話。多くの地域はこの時期、日本の冬同様しっかり寒い!雪の降る地域もあるんですよ。そんな寒い冬の朝晩メキシコの人々が愛飲しているチョコレートドリンク、この時期のお土産にぴったりです。 Sayaka初めてのメキシコは、一年間の語学留学で訪れたメキシコシティ。今は仕事の都合で、二度目のメキシコ生活を通称「美男美女の街」「肉の街」のモンテレイで送っています。(名前に偽りなく、確かに美男美女は多いし、肉は美味しいです!)旅先で欠かせないのは、スーパーマーケット巡り・絵葉書を書く・各地の公共交通機関に乗ること。まだまだ旅行情報の少ないメキシコ、自分が「あったら便利」と思う情報を、どんどん共有していきたいと思います。