パリ市内12区、東部セーヌ川右岸にあるベルシー地区に、メリーゴーランドや昔ながらのゲームが集められた縁日博物館(アール・フォラン美術館ベルシー館)があります。この博物館の特徴は見るだけでなく体験できること! 100年以上前のアンティーク遊具に、実際に乗って遊べます。 館内にある遊具はどれも年代物ですが、今遊んでも十分に楽しめるものばかりで、当時の人々が経験したであろう娯楽を体感できます。美しく施された装飾や、現代の遊園地にあるアトラクションの原型となるものもあり、美術品や歴史遺産としても価値があります。通常の博物館では退屈しがちな子供たちも、ここでは皆大喜び。大人も童心に返って楽しめます。 ただしこの美術館、常時開館しているというわけではありません。決められた日のみ事前予約のガイドツアーにて見学できます(詳しい日にちは公式ホームページを参照)。また年末年始やヨーロッパ文化遺産の日などは、特別に毎日開館しています。その際は事前予約は要りません。 ヨーロッパ文化遺産の日のような特別な開館日には、大道芸人などが参加して、きらびやかな館内がさらに賑やかになります。今年のヨーロッパ文化遺産の日は、こんな形(写真下参照)で盛り上がっていましたよ! 博物館はショッピングモール「ベルシー・ヴィラージュ」に近く、買い物や食事とセットで楽しむことも可能です。定番のパリ観光をしたい人にも、一風変わった趣向を求める人にも、どちらにも楽しめる満足度の高い博物館です。【データ】名称:縁日博物館(Musée des Arts Forains Pavillons de Bercy)住所:53 avenue des Terroirs de France 75012 ParisTel:01 43 40 16 22営業時間:時期と予約時間による入場料:ガイドツアー16ユーロ、年末年始12ユーロ、ヨーロッパ文化遺産の日8ユーロ最寄り駅:地下鉄14号線Cour Saint-ÉmilionURL:https://www.arts-forains.com/index.php 加藤 亨延ジャーナリスト。日本の雑誌に海外事情を寄稿。専門は日・英・仏の比較文化。ロンドンにて公共政策学修士を修了後、東京で雑誌、ガイドブック制作に携わる。2009年9月よりパリ在住。取材などで訪れた先は約60ヵ国800都市。現地コーディネートも担当。趣味は飲物。各国蔵元とミネラルウォーターの源泉へ足を運ぶことがライフワーク。フランス/パリの旬の話題を中心に更新していきます。ご連絡はこちらまで。