
台北市内から車で約1時間ほどの場所にある新北市の金瓜石エリアは、19世紀に炭鉱として栄えた場所でした。また、この辺りは黄金の採掘場としても活気があふれ、たくさんの人が採掘の仕事に従事していました。かつては東アジア最大の金山とも言われた金瓜石ですが、段々と採掘量も減り、採掘業に従事していた人々もどんどんとこのエリアを去っていきました。


その後、1987年についに閉鎖となった採掘場ですが、その後、金属鉱業遺跡として残そうという動きが起こり、「黄金博物館」として現在も多くの人にかつての鉱業の歴史を伝えています。
「黄金博物館」は、この貴重な鉱山遺跡を見るため、台湾国内外からの観光客など、毎日多くの人でにぎわいます。入場料は1人80元、入口のチケット売り場で購入できます。


黄金博物館は、かつて鉱山だった場所を実際に使用し、山間に建てられています。当時を再現する建物や鉱山の作業場はもちろんのこと、海を見渡せる高台からの景色にもうっとりです。
博物館の敷地内には、当時社宅として使用された日本式建築の建物や、当時皇太子であった昭和天皇を迎えるために建てられた「太子賓館」などがあります。大変貴重な建物ばかりで、歴史に触れながら、その当時の様子をうかがい知ることができます。


黄金博物館を訪れたらぜひ行ってみたいのが、「本山五坑」という鉱山坑道です。本山五鉱見学には別途チケット50元が必要で、本山五鉱入口のチケット売り場で購入できます。

ヘルメットをかぶり、いざ、入坑!「本山五坑」はかつて実際に使われた坑道で、当時実際に使用されたの鉱石運搬軌道に沿って、見学用ルートが整備されています。いつか台湾が国連に参加する日が来たら、ユネスコの世界文化遺産に登録されること間違いなしと言われる大変貴重な場所です。


黄金博物館を訪れたら絶対に食べたいのが博物館内の「鉱夫食堂」で販売されている「鑛工便當」(鉱夫弁当)です。


「鑛工便當」は290元で、台湾伝統のアルミの弁当箱、黄金博物館のマップが描かれた可愛い風呂敷、そして箸とミネラルウォーターがセットになっています。


弁当の中身は、台湾らしさ満点の排骨弁当(パイコー弁当)になっていて、豚肉のフライに大根の漬物、高菜漬け、干し豆腐のそぼろなどが敷き詰められており、炭鉱操業時の鉱夫たちの弁当を再現しています。ボリューム満点で食べたら元気になる、鉱夫たちの力の源を感じることができます。

食べ終わった弁当箱は外の洗い場で洗って持って帰ることができますよ!



黄金博物館周辺には、他にも「黄金瀑布」や、かつての炭鉱場跡「十三層遺跡」、鉱物を含む山水と海水が混ざることで海が2色に見える「陰陽海」など、人気の観光スポットであふれています。ぜひ合わせて訪れたいですね!
また山を越え、車で15分ほど走れば、こちらも大人気観光地の九份の上に出ることができます。公共交通機関でまわるのが難しい場合には、現地ツアーなどに参加して効率的に回るのもオススメですよ!
ぜひ金爪石エリアを訪れて、台湾のまた新たな歴史の一面にも触れてみるのもいいですね!
【データ】
店名:新北市立黃金博物館(GOLD MUSEUM NEW TAIPEI CITY GOVERNMENT)
住所:新北市瑞芳区金瓜石金光路8號
Tel: 02-24962800
営業時間: 月曜〜金曜 9:30-17:00(16:30最終入場)、
土日祝 9:30-18:00(17:30最終入場)
URL:http://www.gep.ntpc.gov.tw/