
冬のヨーロッパの風物詩といえば、クリスマスマーケット。クリスマス前の4週間の「アドヴェント」と呼ばれる準備期間になると、ドイツをはじめヨーロッパの各所でクリスマスマーケットが開かれます。
そんな中でも、世界最古のクリスマスマーケットと言われるのが、15世紀に始まり、今年で582回目を迎えるドイツ、ドレスデンのクリスマスマーケット。昼夜問わず多くの人で賑わうアルトマルクト広場を皮切りに、「シュトリーツェルマルク」と呼ばれるクリスマスマーケットが街中の至るところで開催されます。


クリスマスの雰囲気を盛り上げるオーナメントや可愛い人形たちをはじめとするクリスマスグッズのお店がたくさん集まるクリスマスマーケット。ショッピングも欠かせませんが、クリスマスマーケットの醍醐味は、なんと言ってもマーケットに集まった美味しい屋台の食べ物たち。今回、ドレスデンのクリスマスマーケットで見つけた、オススメの美味しいものたちを紹介します。

まずは、ドイツといえば外せない「ソーセージ」。クリスマスマーケットの中を歩くと、煙をたてて焼かれている肉厚のソーセージが目に留まります。焼きたてのソーセージをパンに挟み、ケチャップやマスタードをお好みでかけてホットドッグにしていただきます。また、「カリーヴルスト」と呼ばれるカレーパウダーをまぶしたカレー風味のソーセージも人気。いろんなスタイルでドイツ名物のソーセージが味わえます。


続いては、鶏肉、キノコ、パプリカ、玉ねぎの煮込みをパンの上に載せ、たっぷりのチーズとパセリをふりかけて焼き上げた「チーズハット」。カリッと焼かれたパンと、具材の美味しいエキスが溶け込んだ煮込み、トロトロに溶けたチーズの相性は抜群です。


同じくヨーロッパに位置するハンガリー名物の「ランゴス」もドイツのクリスマスマーケットでも定番。油で揚げた生地の上にお好みの具材を載せた間違いなく高カロリー、だけど間違いなく美味しい一品。シンプルなサワークリームとチーズを載せたものから、お肉や野菜を載せた食事がわりにもなるもの、チョコや砂糖をかけたデザートとして食べたくなるものまで、載せるもののバリエーションは実に豊かです。


甘いものの屋台もクリスマスマーケットにはたくさん。「チョコレート」もクリスマスマーケットでよく見かけるものの代表のひとつ。
食べるのがもったいないほどにリアルな形をした、鍵や釘などの工具型のチョコレートから、日本のお祭りの屋台でも定番のバナナやリンゴといったチョコレートのフルーツがけなど、甘い誘惑が目白おしです。


そして、ドイツのクリスマスの定番といえぱ、「シュトレン」という日本でもクリスマスの時期になると見かけるドライフルーツやナッツの入ったお菓子。「ドレスドナー・クリストシュトレン」と呼ばれるドレスデン限定のシュトレンは、この街の名物。このドレスドナー・クリストシュトレンは資格を持ったマイスターのみが作ること許されており、マイスターが作ったシュトレンには証として黄金のシールが貼られています。

寒い冬に屋外で開催されるクリスマスマーケットでは、身体を温めるのにピッタリなドリンクも忘れられません。「グリューワイン」と呼ばれるスパイスを効かせた甘いホットワインは、クリスマスマーケット散策には欠かせないもの。各マーケットごとにデザインの異なるカップにも注目です。

間もなくやって来る、クリスマスの季節。
光が灯り、多くの人たちで賑わうクリスマスマーケットには、まるでクリスマスの絵本の世界に迷い混んだような華やかな空間が広がっています。
世界最古のドイツ、ドレスデンのそんなクリスマスマーケットに足を運び、美味しいものを食べ歩いてみませんか。

【データ】
・ドレスデン シュトリーツェルマルク(Dresdner Striezelmarkt)
・開催場所: Altmarkt 他、ドレスデン市内各所
・URL:http://www.dresden.de/en/05/Christmas-in-Dresden.php
・2016年開催日:11/24-12/24