カナダの警察は大まかに2種類あります。1つはRoyal Canadian Mounted Police。通常略してRCMPと呼ばれている連邦警察。もう1つは各自治体が運営している市警。違いはというと国管轄か市管轄ということ。カナダの比較的大きい街(バンクーバーやカルガリーなど)には市独自が運営する警察がありますが、それ以外の小さな町には市警が存在しません。その様な町ではRCMPが警察業務を行っております。Royal Canadian Mounted Police(RCMP)はその名の通りカナダ王室騎馬警察と呼ばれることもあり、発足は1873年と歴史があります。車がなかった当時は馬に乗ってカナダ国民の平和と秩序を守っていました。 RCMPヘリテージセンターという名の博物館がサスカチュワン州レジャイナにあります(外観は地味ですね)。現在のRCMPの本部は首都オタワに置かれていますが1883年からしばらくレジャイナに本部が置かれていました。その跡地を利用して博物館が設置されています。またこの博物館に併設して、警察官養成施設があり、現在でもRCMPに採用された警察官候補生がカナダ全土から集まり半年間訓練を受けています。この過酷な訓練を卒業できたものだけが連邦警察官を名乗れるのです。 建物に入るとすぐにチケットカウンターがあり入場料は大人10ドルとなっています。博物館の中はそれほど広くはないのでじっくり説明を読まなければ30分から1時間ほどで見終わるでしょう。 博物館ではRCMPの活動の歴史や捜索風景、最先端の犯罪科学捜査に関する資料が展示してあります。また、実際に行われている警察官養成トレーニング風景のドキュメンタリー映像は一見の価値があります。 赤い制服はRCMPの象徴であり、階級のバッジは勲章の証です。 警察官養成施設の部屋を再現してあります。男女関係なく相部屋となっており、個人空間はほとんどありません。 建物入ってすぐにお土産屋さんがあります。TシャツやマグカップなどRCMPオリジナルグッズの他、カナダ名産のメイプルシロップやサスカチュワン州名産のサスカチュワンベリー商品も置いてあります。カナダの中でも馴染みの薄いサスカチュワン州ではありますが、レジャイナを訪れた際はヘリテージセンターにRCMPの歴史を学ぶのもいいですね。【データ】カナダ連邦警察ヘリテージセンター(Royal Canadian Mounted Police Heritage Centre)住所:5907 Dewdney Ave Regina, SK S4T 0P4電話:306-719-3000 / 1-866-567-7267URL:http://rcmphc.com/営業時間:月〜金曜日 11 a.m. 〜 5 p.m.入場料:大人18歳以上 10ドル、子供6〜17歳 6ドル、5歳以下無料 白柿 佳一アメリカでマスコミ学の修士号を取得。在学中のインターンでニュース映像カメラマンを経験。帰国後、テレビ通販チャンネルのカメラマンとして11年勤務。2012年3月、アラフォーオヤジが妻子を連れてカナダ移住を実現。現在、カルガリー、バンフを中心にビデオカメラマンとして活動しながら、地元日系情報誌カルガリー・ウォーカーにもコラムを執筆中。