台北の夕日の名所と言えば淡水の漁人埠頭が有名ですね。高雄で夕日と言ったら西子湾の「打狗英國領事館」から見る夕日が有名です。 高雄地下鉄の西子湾駅から路線バスに乗り換え、20分くらい乗車すると中山大学に到着します。中山大学は海に面したキャンパスが有名で、海洋系の学部などは台湾一の大学と言われる台湾大学にも引けを取らない台湾トップクラスの大学と言われています。 そんな中山大学の横に位置する山の上に「打狗英國領事館」があります。山のふもとには入口があり、そこから頂上まで階段を上っていきます。少し大変ですが、途中休みながら上りましょう! 階段を上りきると靈興殿という廟があります。この横に打狗英國領事館の入口があります。 まずは入口で入場券を購入します。入場券は大人1名99元(2016年9月現在)です。 「打狗英国領事館」は1865年にイギリス人によって領事館官邸としてこの地に建てられました。現在台湾に存在する洋館の中で最古のものと言われています。「打狗」という名前は、高雄の原住民である平埔族がこのあたり地域を「Takau」と呼び、その後中国大陸から移住してきた人たちがその音の聞こえから「打狗」(ダーゴウ)の文字を当てたことからこの名が付きました。そしてその後、日本統治時代に入った1920年、発音が似ている「高雄」に再度改められました。日本統治時代には、高雄海洋観測所として使用されましたが、第2次世界大戦の際には爆撃を浴びてしまったり、また長年の月日の経過により破損が進んでいました。1987年に二級古跡に指定されたのをきっかけに、修復工事が始まり高雄史跡文物館として再オープンしました。その後、2003年に、利用客の向上を図るため高雄市と高雄漢王洲際飯店が提携し、改装と運営のリニューアルを行い、2004年に再オープンされました。現在は、カフェなども設けられ、地元の若者のデートコースとしても人気を集めています。 高台に建つ打狗英国領事館のテラスからはとても美しい景色を見ることができます。遠くまで広がる南海の景色を眺めれば時が経つのを忘れてしまうほどです。向かい側の山の上には旗後灯塔と言う灯台が建つのが見え、こちらもとても美しい眺めです。 高雄港の方に目を向ければ、高雄の街が一望出来、遠くには高雄のシンボル85スカイタワーも見ることができます。 打狗英国領事館の人気のポイントはここから見る夕日です。段々と空がピンクに染まり、目の前に広がる海にゆっくりと太陽が落ちていくのを見れば、とてもロマンティックな気分になりますよ!ここが高雄の人気デートスポットと言うのも頷けます。 打狗英国領事館は高雄に来たらぜひ訪れたい観光スポットです。MRTの駅からは少し離れた場所にあるので、ツアーなどに参加して回るのが便利で良いですね!美しい赤レンガの建物の中で長い歴史に思いをはせ、ゆっくりとこの美しい眺めを楽しみましょう! 【データ】店名:打狗英國領事館文化園區(The British Consulate at Takow)住所:高雄市鼓山區蓮海路20號Tel:07-5250100営業時間:9:00〜21:00(20:30 チケット販売終了)URL:http://britishconsulate.khcc.gov.tw/home01.aspx?ID=1 石井 三紀子台湾人との国際結婚により2011年より台北在住。台湾で教育関係の仕事を経て、2012年より台湾現地旅行社にて台湾国内担当として勤務。2015年に旅行社退社後、今までの経験を生かし台湾のフリーライター、またデザイナーとして活動。趣味は写真撮影と食べ歩き。強靭な胃袋(?)でローカルグルメから贅沢グルメまでを食べ歩き、フットワーク軽く台北だけでなく、高雄や台中をはじめとする都市にも出没。くいしんぼうCAMのもっとおいしい台湾!!!!