ロワール川沿いナントとアンジェの間に、ウドンという名前の町があります。かつてはロワール川の海運で栄えた、今も中世の城が残る町です。地名が日本語で食べ物の「うどん」と似た発音であることから、香川県が交流イベントを行うなど、日本の一部で有名になりました(ただし「Oudon」のアクセントは、日本語の「うどん」のように第2音節ではなく第1音節)。 ウドンは田舎町ですが交通の便が比較的良く、列車で行くことができます。行き方はナントまたはアンジェからローカル線であるTERに乗り換えウドン駅で降車。駅から町の中心部までは徒歩10分くらいです。 ウドンの見所は何と言ってもウドン城。入口のビジターセンターには町の観光局も入り、特産品の販売も行っています。城内の塔は昔のまま残されていますが、中に入るとオーディオビジュアルが駆使され現代的にウドンの歴史を学べます。塔の上はウドンの町を一望できるビュースポットです。 ウドンの町にはレストランやカフェ、パン屋も数軒あり、ご飯を食べながらゆっくりすることが可能です。町の中を流れる小さな川沿いは散策路が整備され、ロワール川とつながる入江は住民の憩いの場所になっています。ロワール川クルーズとウドン城の入場料がセットになったプラン(15ユーロ)も販売されています。 観光資産はあるものの、日本のガイドブックにはあまり乗らない場所です。観光はしつつも一般的なルートから少し離れて、フランスの田舎を見てみたいという人向けのスポットです。【データ】名称:ウドン城(Château médiéval d'Oudon)住所:11 Rue du Pont Levis 44521 OudonTel:02 40 83 60 00営業時間:14:00〜18:00(土・日曜は10:00〜12:30、14:00〜18:30:7月6日〜8月31日は毎日10:00〜19:00)休み:無入場料:7.30ユーロURL:http://www.oudon.fr/pages/oudon-tourisme/a-voir-a-visiter/a-voir-a-visiter-a-oudon/chateau-medieval-d-oudon.php 加藤 亨延ジャーナリスト。日本の雑誌に海外事情を寄稿。専門は日・英・仏の比較文化。ロンドンにて公共政策学修士を修了後、東京で雑誌、ガイドブック制作に携わる。2009年9月よりパリ在住。取材などで訪れた先は約60ヵ国800都市。現地コーディネートも担当。趣味は飲物。各国蔵元とミネラルウォーターの源泉へ足を運ぶことがライフワーク。フランス/パリの旬の話題を中心に更新していきます。ご連絡はこちらまで。