ナポリには昔からドルチェが発達していて、ゼッポレ、パスティエーラ、スフォリアテッラ、ババ、デリーツィア・アル・リモーネは特に絶品と言われています。今年に入り、新製品が登場しました。その名も<フィオッコ・ディ・ネーヴェ>直訳すると<スノーフレーク>になります。小さな丸いブリオッシュの中にミルク味の生ホワイトクリームが入っています。日持ちは2、3日で、一つ90セントです。
1920年に開店したポッぺッラのお菓子屋さんはナポリのリオネ・サニタ地区という危険な場所に位置し、正直に言いますと外国の旅行者の人たちが安心して行ける所ではありません。私も今年の初めにワンちゃんをボディーガードに見せかけて、勇気を出して行ってきました。お店に入ると、周りの雰囲気とは別にとても洒落たお菓子屋さんで、意外と知る人ぞ知るツーの旅行者の人たちが口コミで続々と買いに来ていました。
当日は5つ買いました。8個以上買うと無料で可愛い箱に入れてくれます。お土産にもいいと思いますが、生もので、2、3日しか日持ちしませんので、帰国される最後の日に購入されることをお勧めします。木イチゴやピスタチオ、チョコレート味も新登場し、ますます売れ行きが増しています。
このドルチェが売れたおかげで、<なんちゃってフィオッコ・ディ・ネーヴェ>があちこちに登場しました。名前も似ていて、レオポルドのお菓子屋さんではヌーヴォレ(雲)という名にし、少し安く売っていて一個80セント、レオポルドのお菓子屋さんが経営している<カーザ・インファンテ>のジェラート屋さんにはヌーヴォレのジェラートが売っていました。レシーニョは一個売りではなく、1キロ12ユーロで計って売っていましたし、お惣菜屋さんのグリエーコでは70セントで別の名前で販売していました。まるで、日本で一時期大ブームになったロールケーキのようです。実は私はすべて味比べをしてみましたが、やはり本家本元の<フィオッコ・ディ・ネーヴェ>が一番美味しかったです!
ナポリへ来られた際には是非このバカ売れニューフェースのドルチェ<フィオッコ・ディ・ネーヴェ>を食べてみませんか?
ナポリのバールにも<フィオッコ・ディ・ネーヴェ>が売っているところがあります。来月にはトレド通り近く(サンタ・ブリジダ通り)にポッぺッラの支店がオープンするそうです。そこで買うこともできますね。
【データ】
お店:パスティッチェリーア・ポッぺッラ本店(Pasticceria Poppella)
住所:Via Arena della Sanità, 24, 80137 Napoli
電話:081 455309
営業時間:8:30〜21:00
休業日:なし
ケイコ
大学卒業後、中学教員を経てイタリアミラノへ渡伊。フィレンツェ、ローマ、ナポリにも在住。昨年7月よりラスペツィアに移住。ローマ国立アカデミアサンタチェチーリア、イタリア国立音楽院修了。愛の妙薬でイタリアオペラデビュー。イタリアと日本で音楽活動を行う。趣味はF1観戦、ハーブティーを毎日飲む、メルカート(青空市場)で掘り出し物探し。ヨガ、ドッグシッター。兵庫県出身