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サクッと極上!フィッシャーマンズワーフで頬張るフィンガーフード

   
舞林鳥 恵
舞林鳥 恵
 
多くの観光アトラクションが集まったフィッシャーマンズワーフ

フィッシャーマンズワーフ(Fisherman's Wharf)といえば、魚介類。海辺のシーフードレストランへ行くと、イカやエビのフライあり、生牡蠣あり、サワーブレッドボウル仕立てのクラムチャウダーあり、スティームしたばかりで熱々のバターたっぷりのロブスターやクラブケーキあり。比較的安価で思う存分シーフードを堪能できるのが港町のレストランの醍醐味ですが、サンフランシスコのフィッシャーマンズワーフでは「ダンジネスクラブ(Dungeness Crab)」が特に有名です。

この蟹は、カナダのバンクーバー(Vancouver)の南部とアメリカのオリンピック半島(Olympic Peninsula)の間のファンデフカ海峡(Strait of Juan de Fuca)に位置するワシントン州ダンジネス(Dungeness )という港町で獲れることから「ダンジネスクラブ」という名がついたという話を聞いたことがあります。カリフォルニア州の北に位置するワシントン州のこの町は、アメリカ大陸の広大さからいくと、大げさに言えば目と鼻の距離。「フィッシャーマンズ・グロット(Fishermen's Grotto) 」の屋台の後ろに「1ポンド(453.6g)$15.95」と手書きの値段が掲示されていたのですが、もし、ゆうに20?の幅がありそうなこのダンジネスクラブがワシントン州ダンジネス産の獲れたてで1ポンド1500円から1600円程度とあれば、今すぐにでも買って帰りたいような値段です。

旅行者でにぎわう真夏のフィッシャーマンズワーフ界隈

USA TODAYの記事によると、アメリカ(大陸)西海岸の蟹の特産地は、アラスカ(Alaska)、ワシントン州(Washington)、オレゴン州(Oregon)とのこと。アラスカでは、ビストル湾(Bristol Bay)、ダッチ港(Dutch Harbor)とノートン湾(Norton Sound)。ワシントン州では、ピュージェット湾(Puget Sound)、コロンビア川(Columbia River) と太平洋(Pacific Ocean)。オレゴン州ではほとんどの湾や河川、特にティラムック湾(Tillamook Bay)のガリバルディ(Garibaldi) ウィンチェスター湾(Winchester Bay)の リーズポート(Reedsport)、ヤクイナ湾 (Yaquina Bay)のニューポート(Newport) 、アルシー湾(Alsea Bay)のウォルドポート(Waldport)、シレッズ湾(Siletz Bay)のネターツ(Netarts)、リンカンシティ(Lincoln City)等で、主なカニ漁が行われているようです。

「フィッシャーマンズ・グロット」の店先でも新鮮な魚介類を販売

ジャンボサイズの産地直送の蟹が超特価で販売されています

アメリカの魚食文化の王道料理といえば何といってもロブスター

「クラブステーション」では新鮮な蟹の自宅への宅配サービスも

意外と小さく見える容器ですが、かなりの量のシュリンプカクテル

ブレッドボウルに流し込んで食べる熱々のチャウダーもこちらで…

現在フィッシャーマンズワーフ界隈に建つ多くの飲食店のうち、古くからあるレストランは少なくなっているようですが、「サベーラ・アンド・ラ トーレ(Sabella and La Torre)」は、1927年以来創業90年の老舗です。お店のウェブサイトによると、この店は、シシリー(Sicily)の漁業の町 シアカ(Siacca)からサンフランシスコに移り住んだルチアーノ・サベーラ(Luciano Sabella)が息子のアントン(Antone)と共に、カニ漁で捕獲した蟹や他の魚介類の販売を屋台で販売し始めたことに由来するとのこと。第二次世界大戦後、アントンの2人の兄弟フランク(Frank)とマイケル(Maichael Sabella)、甥のトニー(Toni)とルイス・ラ・トーレ(Louis La Torre)がお店を買い取って徐々にビジネスを拡張していき、現在は、4代目のオーナーがレストランの経営だけでなくケータリング も含めて事業を展開しているそうです。

1927年創業の「サベーラ・アンド・ラトーレ」でイカ三昧

「サベーラ・アンド・ラトーレ」のお店の外の屋台で私が買ったのは、フライド・カラマリ(イカ フライ)とエビフライのセット。この組み合わせはメニューにはなかったのですが、私が食べたかったものがどれもポテトチップスとの組み合わせだったので、店員さんにお願いしてみると「いいよ!じゃ、フライド・シュリンプ(エビのフライ)とカラマリ(イカのフライ)のセットで$13.65ね。」と言ってくれたのです。
他にもエビ・サンドが$7.75、蟹サンドが$9.95、クラブカクテルは$7.75でエビカクテルが$6.25など、全てのシーフードがお手頃価格でそろっています。隣近所の屋台のメニューも見てみると、売れ筋の料理はどこも全く同じかほぼ同じ値段でした。

『サベーラ・アンド・ラトーレ』のエビやイカのフィンガーフード

この辺からピア39周辺界隈にかけては、他にも「フォグ・ハーバー・フィッシュ・ハウス(Fog Harbor Fish House)」「ザ・フランシスカン・クラブ・レストラン(The Franciscan Crab Restaurant)」 「クラブハウス・アット・ピアー39(Crab House at Pier 39)」などの人気のレストランがあります。

親し気に近づいてきたカモメ。この後このカモメがした行為とは…

容器からはみ出すほどの量のエビフライやイカフライの匂いを嗅ぎながら、(フィンガーフードでも、この量を立ち食いするのは行儀悪いなあ。)とか(キッズサイズはあったのかなあ。)と、ポテトチップスは付けないでほしいと言って欲張ったことを後悔しながら埠頭のデッキ方面に向かって歩いていると、空いているベンチを見つけました。そこに座ってランチを食べ始めようとすると、てくてくとその辺を歩いていたカモメが近づいてきました。とてもフレンドリーにそばに寄ってくるので、写真を撮ろうとカメラを抱えた瞬間に、まさかの「パクッ!」
なんと私のできたてほやほやのランチが、そのカモメにつつかれてしまったのです。

気を取り直して立ち上がり、また界隈を散策し始めました。お土産屋さんを見て回ったり路面電車の写真を撮ったりしながらゆっくりと時間をかけて散歩している間に、ダウンタウンに戻るまでの約2時間を有効に過ごすための面白そうな観光アトラクションを発見。そこで私は、フィッシャーマンズワーフならではの、とあるクルーズに一人で参加してみたのでした。
 

個人所有のボートだけでなく旅行者向けの魚釣り用の船舶も

【データ】
サベーラ・アンド・ラ トーレ(Sabella and La Torre)レストラン
住所:2809 Taylor Street, San Francisco, CA 94133
TEL:415-673-2824
メールアドレス:info@sabellalatorre.com
営業日:10:00~22:45(日~木曜日)、10:00am~12:45am(金・土曜日)
URL:http://www.sabellalatorre.com/
*通りの向かいの駐車場の駐車券の2時間までのバリデーションのサービス有り
*蟹の郵送可:詳細は(510) 882-7100 まで(係はDonさんです。)

NO9フィッシャーマンズ・グロット(NO 9 Fishermen's Grotto)
住所:2847 Taylor St, San Francisco, CA
TEL:415-673-7025
Email:AMG@fishermensgrotto.com
営業時間:11:00~22:00(日~木曜日)、11:00~23:00(金・土曜日)
URL:http://www.fishermensgrotto.com/

クラブステーション(Crab Station) レストラン
住所:2803 Taylor St # 2, San Francisco, CA 94133
TEL:415-474-8796

ザ・フランシスカン・クラブ・レストラン(The Franciscan Crab Restaurant) レストラン
住所: Pier 43 1/2 Fisherman's Wharf, San Francisco, CA 94133
TEL:415-362-7733(オンラインでのご予約:opentable.com)
営業時間:11:30~22:00
URL: franciscanrestaurant.com

フォグ・ハーバー・フィッシュ・ハウス(Fog Harbor Fish House)レストラン
住所:PIER 39, 39 Pier 39 Concourse, San Francisco, CA 94133
TEL:415-421-2442
営業時間: 11:00~23:00(オンラインでのご予約:opentable.com)
URL:fogharbor.com

クラブハウス・アット・ピア39(Crab House at Pier 39)レストラン
住所: PIER 39, 203 Pier 39 Concourse, San Francisco, CA 94133
TEL:415-434-2722
営業時間: 11:30~23:00
URL:crabhouse39.com

蟹漁に関するUSA TODAYの記事
URL:http://traveltips.usatoday.com/places-crab-fishing-21992.html

舞林鳥 恵

舞林鳥 恵
80年代後半から日米間を往復する暮らしを始め、現在DCから小一時間の田舎町で夫とのふたり暮らしを満喫しています。カントリーライフの醍醐味をHappyNest in Americaにて配信中。ワシントンDC周辺の観光名所や魅力的な穴場スポットの情報をお届けします。

    

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