台湾最南端のビーチリゾート「墾丁」(ケンティン)には、台湾国内だけでなく、世界中から多くの人がバカンスに訪れます。台湾南部は熱帯気候に属し、1年中温暖で特に墾丁では天気が良ければ1年中海水浴も楽しめます。墾丁へは高雄市内から車で約2時間半ほどの道のりです。新幹線左営駅や台湾鉄道高雄火車駅などからは墾丁行きのバスが出ています。列車旅が好きな人は、高雄から台湾鉄道に乗り、枋寮駅からタクシーで約1時間ほどで墾丁へ行くのもよいですよ!また台北の松山空港からは週に何回か墾丁に近い恆春空港へも国内線が飛んでいます。高雄から墾丁観光に行くツアーもあるので、利用するのも便利で良いですね! 墾丁での楽しみと言えば、やはり、海辺の絶景です。南国台湾最南端のビーチリゾート墾丁は、白い砂浜が自慢で、台湾の他のビーチよりも海が透き通り、綺麗なことで有名です。台湾随一のシュノーケリングやダイビング、海でのアクティビティの名所としても知られています。 他にも墾丁は山の自然も満喫できるスポットです。「墾丁國家公園 Kenting National Park」には大尖山や大山母山などの山々があり、国家公園内のハイキングも人気です。 墾丁のメインロードを南に向かって、進んでいくと車で約10分ほどの場所に「船帆石」が海にたたずむのが見えて来ます。船帆石は高さ約18mのサンゴが作り上げた大きな岩です。その姿が船の帆のように見えることから「船帆石」と呼ばれています。 「船帆石」を通り過ぎると、透き通る青い海が印象的な「砂島」が見えてきます。この辺りは、サンゴ、貝殻の含有量が極めて高い貴重な砂浜で、一般の人は立ち入りができないようになっていますが、隣接する砂島博物館からその綺麗な白い砂浜を見ることができます。 「鵝鑾鼻(ガランビ)公園」は、墾丁の最も有名な観光スポットの一つとも言えます。台湾本島の最南端エリアに位置する鵝鑾鼻に立つ、台湾最南端の灯台があることでも有名です。入口で入場料1人60元を支払い、公園内に入ります。公園内は灯台のある広場へと続く歩道があり、ヤシの木などが並び、南国ムードを感じることができます。 台湾最南端の灯台「 鵝鑾鼻燈塔」は高さ21.4mの白亜の灯台です。この灯台からは約20海里先まで光が届き、台湾では最も強力な灯台と言われていました。現在の灯台は太平洋戦争以降再度建てられたもので、ケンティンのシンボルとも言われています。また、この高台から眺める海の景色が美しく、日本統治時代には「台湾八景」に選ばれ、今でも「台灣八景鵝鑾鼻碑」という石碑が公園内に残されています。 鵝鑾鼻公園内は灯台だけでなく、この辺りの生態系をしっかり見ることができる自然歩道が設けられており、散策ができます。約240種の植物が生息しています。海を見渡せる高台に行く途中には「親吻岩」と呼ばれる名所があり、ここは岩同士がキスをしているように見えるというポイントですが、その隙間の形が台湾本島の形に似ていると、現在はそちらが有名になっています。 「親吻岩」の上には恆春半島を一望できる高台があり、ここからの見晴らしも素晴らしいです。 鵝鑾鼻公園から、さらに国道を進むと「龍磐(ロンパン)公園」があります。龍磐公園台湾本島の南を抜け、少し東側に入ったあたりに位置し、ここから臨むバシー海峡の壮大な景色に圧巻されること間違いなしです。 海、山の絶景が楽しめる墾丁は台湾の人にとっても、夏休みなど長期休みの人気観光スポットです。夜にはメインストリートである墾丁大街に夜市が出て、地元のグルメも楽しめます。台湾に来たら、少し足をのばして、台湾最南端のリゾート、墾丁でゆっくり自然を満喫するのも良いですね! 【データ】墾丁(ケンティン) 住所:屏東縣恆春鎮墾丁URL:墾丁國家公園管理處 http://www.ktnp.gov.tw/ 石井 三紀子台湾人との国際結婚により2011年より台北在住。台湾で教育関係の仕事を経て、2012年より台湾現地旅行社にて台湾国内担当として勤務。2015年に旅行社退社後、今までの経験を生かし台湾のフリーライター、またデザイナーとして活動。趣味は写真撮影と食べ歩き。強靭な胃袋(?)でローカルグルメから贅沢グルメまでを食べ歩き、フットワーク軽く台北だけでなく、高雄や台中をはじめとする都市にも出没。くいしんぼうCAMのもっとおいしい台湾!!!!