シンガポールホテル特集4「シャングリラホテル・シンガポール」 近年シンガポールでは、新たに開発されたマリーナベイ地区に人気が集まっており、既に紹介したリッツカールトンを始め、マリーナベイを見渡せるホテルが人気を集めています。そんな中、ゴージャスで重厚感があり、独特の雰囲気を持つ老舗デラックスホテルも根強い人気を保っています。東洋のどこかにあるという理想郷の名前をホテル名とした「シャングリラホテル・シンガポール」。シンガポールのメインストリート、オーチャード通りの奥にあり、広大な敷地面積を持つ、まさに理想郷のようなホテルです。 シャングリラホテル・シンガポールは、3つの建物から構成されています。「タワーウイング」「ガーデンウイング」「バレーウイング」の3棟で、それぞれコンセプトが異なっており、3つの違うホテルが1つにまとまっていると考えてもいいぐらいです。敷地内には緑があふれ、ランの花が咲き乱れる広大な庭園もあります。都会にいながら、静かで落ち着いた、大人のリゾート気分を味わえるホテルです。 タワーウイング ロビーコート ここから、シャングリラホテルの3つの棟をご紹介していきます。まずは、タワーウイングです。天上が高く、ギリシャ神殿のような柱が並ぶ優雅な雰囲気のロビーが印象的で、これぞシャングリラホテルといった雰囲気です。3棟の中では、一番リーズナブルな価格設定となっています。 タワーウイング客室(1333号室) ガーデンウイングのデラックスルームです。ガーデンウイングは、デラックスシティーホテルです。シックな雰囲気で客室の設備も充実しており、ビジネスでもレジャーでも安心して利用できます。広さも38?あり、ゆったりしています。 開放的な出窓が特徴的です。 クローゼットの中に、バスローブ、アイロン、アイロン台、スリッパ、セーフティーボックスなど、しっかり揃っています。 フリーのミネラルウォーター、ポット、コーヒー・紅茶セット、ミニバー(有料)と、基本的なものはすべてあります。 バスルームは、大理石の重厚な造りで、洗面台を中心に左にシャワーブース、右にバスタブがあります。 バスアメニティーは、歯ブラシ、くし、ボディーローション、髭剃り、綿棒など充実しています。シャンプー、リンスはシャワーブースにあります。タワーウイングは、2016年8月22日より2017年の4月末まで改装工事が行われます。ゲストルーム、ロビー、レストランなどで順次工事が行われます。工事期間中も、宿泊可能ですが、主な旅行会社のツアーは11月以降受付を中止しているところが多く、宿泊は2017年5月のリニューアルオープン後がおすすめです。なお、工事中もガーデンウイングとバレーウイングには、ほとんど影響がない模様です。 ガーデンウイング ガーデンウイングの中庭 続いては、ガーデンウイングです。他の2棟が高層建築であるのに対し、こちらは9階建と比較的低層の建物です。吹き抜けとなっている中心部が緑あふれる庭園となっています。建物の正面に大きなプールもあり、都会にいながらリゾート気分を味わえる、まさにオアシスのようなホテルです。レジャーで宿泊する場合は、断然ガーデンウイングがおすすめです。 ガーデンウイング客室(591号室) ガーデンウイングの客室です。デラックスプールビューというカテゴリーで、広さは50?です。この客室の広さは、いかにもリゾートホテルという感じがします。一つ下のカテゴリーで、デラックスシティービューという客室がありますが、部屋のタイプは同じで、シティー側を向いています。 ガーデンウイングの客室には、すべてバルコニーが付いています。やはり、バルコニーからの風景はシティー側よりプールビューの方が、よりリゾート感がありおすすめです。 ミニバーやコーヒー・紅茶セットなどの収納がお洒落です。部屋がすっきりとしているのは、すべてこのように収納されているからです。ガーデンビューの客室には、コーヒーメーカーもあります。 バスルームも大理石の重厚感は維持しつつ、機能的かつすっきりしています。シャワーブースには、ハンドシャワーに加えレインシャワーも装備されています。 バレーウイングのロビー 3つ目はバレーウイングです。このロビーの雰囲気からもわかるように、3棟の中で最も高級で宿泊料も高いのがバレーウイングです。VIPの利用も多い、スーパーデラックスホテルです。専用ラウンジがあり、アルコール類を含むドリンクは24時間サービス、アフタヌーンティーも楽しむことができます。 バレーウイング客室(761号室) 57?あり、ソファーセットもある、ほとんどスイートルームに近いお部屋です(200?を超える本物のスイートルームももちろんあります)。シャンデリアが印象的です。 調度品も品の良いものが使われており、落ち着いた雰囲気ながら随所に高級感が漂います。 ファックスプリンターやジャンボサイズのセーフティーボックスが装備されています。ミニバーやコーヒー・紅茶セットなどは、美しく収納されています。冷蔵庫の中のシャンパン、ワイン、ジュースなどは無料です。 上の写真の、右側手前のドアを開けるとシャワーブースで、奥にバスタブがあります。バスタブの右横の扉を開けるとトイレがあります。深くて広いバスタブの前には、テレビがあります。 ボディーローション、シャワージェル、コンディショナー、シャンプー、石鹸はすべてロクシタンが使われています。3つの棟の、それぞれ代表的な客室をご紹介しましたが、最初に述べた「3つのホテルがひとつに集まっている」というのがご理解いただけたのではないでしょうか。 ホテル内の設備 ガーデンウイングの前にある大型プールです。子供用プール、ジャグジー、噴水なども備えています。この他、テニスコート、フィットネスセンターもあります。 敷地内には、広い緑の庭園があり、リクライニングチェアやパラソルも並んでいます。右側にある、ちょっと変わった形の建物は「ザ・オーキッド」といい、中には様々な種類の欄の花が栽培されています。 ホテル内のレストラン 最後に、各ウイングの代表的なレストランをご紹介します。こちらは、タワーウイングの「ローズベランダ」です。ランチタイムとハイティーの時間に営業しています。上の写真は、ハイティービュッフェの様子です。月~木は11時30分~18時、金-日・祝日は11時30分~14時・15時~18時営業です。 ガーデンウイングにある、イタリア料理レストラン「ウォーターフォール」です。この洗練された空間で、パスタから本格的なコース料理まで楽しめます。営業時間は、朝食6時30分~11時、昼食12時~15時、夕食18時~22時30分です。 バレーウイングの1階にある、16か所のシアターキッチンがあり、世界各地の料理が楽しめる、ビュッフェスタイルのレストラン「ザ・ライン」です。営業時間は、5時~25時で朝食、ランチ、ディナーそれぞれビュッフェ形式で料理が用意されます。一部、アラカルトメニューもあります。5時から営業していますので、早朝出発でも朝食が食べられます。 とにかく大きなホテルですので、長くなってしまいましたが、それでもまだまだ十分に伝えきれていません。アジア各地にあるシャングリラホテルの出発点となった伝統あるホテルで、その重厚で落ち着いた雰囲気、レベルの高いサービス、とても居心地の良いホテルです。マリーナベイサンズ周辺のデラックスホテルも素晴らしいのですが、ゆったりとした落ち着いた雰囲気を求めるなら、このホテルがおすすめです。 【ホテル情報】住所:22 Orange Grove Road, 258350, SingaporeTel:(65) 6737 3644客室数:747室チェックイン:14時チェックアウト:12時行き方:MRTオーチャード駅から徒歩15分 阿部 吾郎24年間旅行会社に勤務した後、2013年に独立し「トラベルガイド株式会社」を設立。「人がそこに行きたくなる写真」をテーマに国内外で写真撮影を行っている。同社が運営するマレーシアの旅行情報サイト、トラベルガイド・マレーシアにも自身で撮影した写真が多数使われている。その他、旅行写真素材の販売、旅行記事の執筆、旅行会社へのコンサルティングなどを手掛る。最近はマレーシアに年4~5回程度渡航。その他、旅行会社時代の経験も含め得意な方面は、台湾、香港、マカオ、シンガポール、アイスランドなど。