![セブンマジックマウンテンズ](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16081512331729281.9.jpg)
ラスベガスからロサンゼルスへ向けてフリーウェイ15号線(I-15)を30分ほど走ったあたり、さえぎる物の何もない砂漠の風景の中に突然現れる7本のオブジェ。もうご覧になった方はいらっしゃいますか?
![荒涼とした砂漠とカラフルなアートワークの対比がおもしろい](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16081512331733870.2..jpg)
これは今年5月から公開されているランド・アート、「セブンマジックマウンテンズ」です。
乾いた地面から自然に生えているかのような錯覚さえ起こすこのオブジェ、カラフルにペイントされた岩を積みあげて作られているのですが、とにかく大きい!
![人ひとりより大きな岩が積み重なっています](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16081512331736622.3..jpg)
使われているのは地元産の石灰岩33個。ひとつの岩の重さはなんと平均18トン、積み上げた高さは10mほど。近づいてみるとその大きさに圧倒されっぱなしです。
ここに運ばれてきた岩は、ドリルで穴をあけ、上下をたいらに切り出して積み重ね、それからペイントされたのだそうです。
実際にはコンクリートの土台が地面の下に埋められているのですが、
土台がないと、岩は自分の重さで地面に沈んで行ってしまうのだとか。
![色がとっても鮮やか](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16081512331739346.9..jpg)
このユニークな作品はスイス人アーティスト、ウーゴ ・ロンディーノ氏の手によるもの。2013年のニューヨーク、ロックフェラーセンタープラザでの巨石によるパブリックアート、「Human Nature」の作者といえばわかりやすいかもしれません。
「セブンマジックマウンテンズ」は着想から完成まで5年をかけた作品。
ご本人が初めてこの場所を訪れた時、ネオンきらめく騒がしい街のすぐ隣にこんなに静かな砂漠が広がっていることにとても驚いたのだそう。
作品に使われている岩は、そのままであれば長い年月を経た岩だということがわかりますが、色を塗ることでその事実を隠してしまう。つまり、素材そのままの姿が覆い隠されてしまう。それが広大な砂漠の中で人工的にきらめくラスベガスと重なり、「この作品はラスベガスなしではあり得なかった。」とのこと。なんか深いですね。
![ラスベガスから走ってきたのかな?サイクリングで立ち寄る人も](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16081512331742224.7..jpg)
「セブンマジックマウンテンズ」を公開しているネバダミュージックオブアーツによれば、美術館や街を飛び出して、こうして自然の中に展示されるランド・アートはこれからもふえるでしょうとのこと。広大な砂漠の広がるネバダならではのアートシーンということかもしれませんね。
![駐車スペースからてくてくと砂の上を歩いていきます](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16081512331744982.3..jpg)
このオブジェの展示は2年間だけ。2018年にはあとかたもなくすべて撤去されるそうですが、1本だけはラスベガスに移されて、Park(モンテカルロホテルとNY-NYホテルの間のエンターテイメント施設)にお目見えする予定だそうです。
![照りつける日差しをさえぎるものは何もありません](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16081512331747849.7..jpg)
【データ】
名称:セブンマジックマウンテンズ(Seven Magic Mountains)
住所:http://sevenmagicmountains.com/visit/
URL:http://sevenmagicmountains.com/
○公共交通機関はないので車でお出かけください。ラスベガスから約30分。
○付近にはトイレを始め、売店などはありません。
○夏場は水を忘れずにお持ちください。パーキングエリアも含めて日陰がありません。
○車は駐車スペースに停めましょう。路上駐車はできません。
![石川 葉子](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/writer/57.jpg)
石川 葉子
南の島ばかり旅して潜っていたのに、なぜか今は砂漠のど真ん中。縁あってたどりついたここラスベガスは、街そのものも魅力にあふれていますが、実はちょっと足を延ばせば心癒される自然にたっぷり出会える「一粒で2度おいしい」街。そんなラスベガスのいろいろな顔をご紹介していきます。
最近はフードトラックを追いかけて{ラスベガス・フードトラック図鑑}も始めました。