台北の中心部から車で約1時間ほどの場所に「烏來(ウーライ)」があります。MRT松山新店線の終点、新店駅からタクシーまたは路線バス利用で約30分ほどです。烏來は原住民タイヤル(泰雅)族の郷として知られ、地名のウーライ(烏來)はタイヤル族の「wulay」(沸騰の水)という言葉から来ています。「沸騰の水」が表す通り、烏來は温泉地としても有名で、烏來温泉は美人の湯としても知られています。烏來の中心を流れる翡翠色の川沿いにタイヤル族の街、トロッコ、ロープウェイや白糸の滝など見所がたくさんあり、人気の観光地となっています。
烏來の街には至る所にタイヤル族の文化を感じることができます。街の中心を流れる川にかかる橋の装飾には、赤、黒、白を基調としたタイヤル族の衣装のシンボルカラーが施されています。
烏來老街(商店街)にある「烏來泰雅族民族博物館」では、原住民の建築様式などを見たり、タイヤル語やタイヤル族の文化について学ぶことができます。
烏來の中心部には「南勢渓」という川が流れています。天気の良い日は日の光に照らされてとても美しい翡翠色に見えます。吸い込まれるような神秘的な川の色は一度見たら忘れられないほどの美しさですよ。また川にはいくつかの吊り橋がかけられており、ぜひ吊り橋の上から川の絶景を見てみてください。
烏來の一番の見どころといえば台湾の白糸の滝と呼ばれる「烏來瀑布」です。高さ80m、横幅10mの細く長く続く滝は、近くで見るととても壮大で、反対側でも水しぶきを感じられるほどです。滝の上に続くロープウェイもあり、ロープウェイからは、この壮大な滝を見下ろすことができます。
烏來は特に山桜が咲き始める初春に訪れるのが人気で、赤い桜と滝を一緒に見るのも素敵ですよ。
滝の近くには、「烏來林業生活館」があり、昔この辺りで栄えた林業についてを見学することができます。1階のテラスからは滝がとても綺麗に見えるので、ぜひ訪れたい場所です。
以前は林業で栄えた烏來には、木材を運ぶために使用していたトロッコがあります。最近は観光用として、観光客が乗ることができ、烏來老街から烏來瀑布間をトロッコに乗って移動することができました。昨年の大雨の影響で、トロッコの線路が破損し、現在は休止中です。
烏來老街では、タイヤル族の食文化を楽しむことができます。原住民のお餅、粟で作った「小米麻糬」はほのかに甘くて懐かしい味わいがします。他にもイノシシ肉のソーセージなど、ぜひ試してみたい食べ物がたくさん並んでいます。
他にも竹筒に詰めたもち米のおこわや、烏來で採れた食材を使ったおいしい料理はぜひ食べてみたいですね。烏來ならではの貴重な体験になりますよ!
他にも烏來では原住民ダンスショーを見たり、温泉を楽しんだりと、様々な観光ポイントがあります。台北からは少し交通が不便なので、ツアーなどに参加して訪れるのもオススメですよ!
台北から約1時間と近いながらも、烏來では台北とは全く違う雰囲気が楽しめます。台北からのプチトリップで少しディープな台湾に触れてみませんか?
【データ】
烏來(ウーライ)
住所:新北市烏來區
URL:
https://www.wulai.ntpc.gov.tw/