![世界三大夜景に数えられることもある香港の100万ドルの夜景](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16080811051423187.3.jpg)
アジアの端の小さな島に1億人を超える人々が暮らす日本人は、上下に空間を作って暮らしています。日本よりもはるかに人口密度の高い香港となると、高層ビルの規模は半端ではありません。猫の額ほどの地面から針のように細長い超高層ビルが空を突き刺しているのです。背の高い建築物を見慣れている日本人も、桁違いの密集度に思わず息をのんでしまいます。
![針のような細長い超高層ビルが空を突き刺す香港](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16080811051431686.9..jpg)
ビルの谷間を歩いていると地面から無尽蔵に溢れだす熱気に包まれます。まるでコンクリートの裂け目にいるかのようです。香港島北面のヴィクトリア湾に沿って林立する柱が海岸線を縁取ります。大陸側の九龍と湾を挟んで向かい合うセントラル中環は、ウォーターフロントでもあり島の中心でもあります。
![九龍から眺める香港島のセントラルとヴィクトリア・ピーク](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16080811051498861.6..jpg)
1842年のアヘン戦争が終わるとヨーロッパからイギリス人が、香港島に移り住むようになりました。現在のセントラルを中心にヴィクトリア市の市街地が作られました。都市開発の波はとどまるところを知らず、今では数多くの国際企業がオフィスを構えています。ところが島の中で平坦な土地の幅は狭く、海岸線から1キロも離れれば山が迫ってきています。
![セントラルのビジネス街に迫るヴィクトリア・ピーク](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16080811051557579.8..jpg)
標高約550メートルのヴィクトリア・ピークに登れば、香港の全景を視野に収めることができます。山登りの最も手軽な手段はピークトラム、山頂欖車を利用することでしょう。坂道を上るトラムは観光用ではなく、通勤のために1888年に開通した香港最初の公共交通機関です。香港の蒸し暑さに耐えられなかったイギリス人は、比較的涼しい山あいに住居を構えていたのです。
![ヴィクトリア・ピークの傾斜面を走るピークトラム](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16080811073135654.4..jpg)
ピークトラムの山の麓の駅は、セントラルのフェリー・ピアからバスで約10分のところにあります。チケット売場で、片道、往復、ピークタワーの展望台への入場券がセットになった3種類の乗車券から一つを選び、トラムに乗り込みます。滑るように走り出した車両は山の面に沿って徐々に傾きを上げ、最大傾斜の23度になると地球の重力を感じてしまいます。乗車時間8分前後で、ピークタワー凌霄閣に到着です。
![セントラルのフェリー・ピア正面のバス乗場](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16080811073142913.2..jpg)
![ピークトラムの山の麓の駅](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/1608081107325182.2..jpg)
![最大傾斜23度の斜面を登るピークトラム](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16080811073211443.7..jpg)
トラムを下車しエスカレーターに乗ってタワーの上層階に向かいます。5つのフロアーを繋ぐエリアは吹き抜けとなっているばかりでなく、壁面はガラス張りです。ディスプレイの中を無数の垂直建築物がベルトの動きに合わせて左右に流れます。
![ユニークなデザインのピークタワー凌霄閣](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16080811085282138.4..jpg)
![ピークタワーの上下のフロアーを繋ぐ吹き抜けのエスカレーター](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16080811085288678.2..jpg)
屋上の展望台スカイ・テラスに出れば、360度のパノラマで香港の全景が広がります。背丈を競い合うように天を目指すビルの一つ一つからは、エネルギーが溢れだしているかのようです。香港の躍進を象徴するような光景は、夜になるとさらに輝きを増します。視界いっぱいに彩り鮮やかなイルミネーションが広がります。眩い光景は100万ドルの夜景と賞讃され世界三大夜景に数えられることもあります。
![スカイ・テラスの眼下に広がる100万ドルの夜景](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16080811104481883.6..jpg)
![平日の夜でも大勢の人で賑わうスカイ・テラス](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16080811104488353.1..jpg)
ヴィクトリア・ピークから見る香港の姿は日中と夜間で大きく変わります。昼下がりにピークタワーに向かい、夜景を眺めてから下山したいものです。
![香港の夜景を正面に下山するピークトラム](https://www.studyabroad.co.jp/files/blog/tabiisara/img/16080811104494921.8..jpg)
【データ】
施設名:ピークタワー 凌霄閣
住所:山頂道128
Tel:2849-0668
URL:http://www.thepeak.com.hk/jp
ピークタワー・スカイ・テラス428開放時間:<月〜金曜日>10:00〜23:00,<土日祝日>8:00〜23:00
ピークトラム運行時間:7:00〜24:00
ピークトラム運転間隔:10〜15分
休み:無休