
台北から車で約30分ほどの場所にある「三峡(サンシャー)」と言う街は、古い歴史を持つ街です。川沿いに広がる三峡の街は、船が行きかう貿易の中継地として栄えました。当地の台湾の特産物、お茶や樟脳などを国外向けに輸出するための港でした。
また隣には「鶯歌(インガー)」と言う街があり、台湾最大の陶磁器の街として知られています。


三峽に来たら必ず訪れたいのが、「三峽清水祖師廟」です。三峡の街のシンボルでもあり、住民信仰の中心を担っています。その精巧な美しさは台湾でも一番美しい廟と言われています。
1767年に建設が始まり、一番初めに完成した建物は大地震による倒壊、また再築された後も日本統治時代に抗日運動の住民陣営の本部となり、その後、日本軍により焼き払われました。そして3度目に再築されたのが現在の「三峽清水祖師廟」です。


現在の三峽清水祖師廟は、1947 年に建てられたもので、地元の画家、李梅樹氏がその生涯を捧げ作り上げた伝統的な中華彫刻がふんだんに施されています。美しい彫刻が溢れる三峽清水祖師廟は、「東方芸術殿堂」とも呼ばれるほどで、廟の中のどこを見ても、その美しさに感嘆するほどです。


三峽清水祖師廟には、毎日、台湾全土から信者が訪れます。その美しい廟を見るために毎日観光客も絶えませんが、地元の人からも愛され、信仰の場として、現在も大切に守られています。


三峽清水祖師廟の美しい彫刻や建築を見るために、海外からも多くの有名な芸術家が訪れ、三峽清水祖師廟を「芸術の重鎮」と讃えています。
廟の建物にも、建築当時高級材料とされていた檜や樟脳の木を用いています。石柱や各所に施されている彫刻は、一本の制作に1000日以上かかるといわれ、実は現在もまだこの廟は完成に至っていないそうです。今もなお、日々装飾が行われています。



芸術には疎いという人も、「三峽清水祖師廟」を訪れたら、その美しさに魅了されること間違いなしです。「東方芸術の殿堂」とも呼ばれる三峽清水祖師廟は、台湾でぜひ訪れたい場所の一つです。
また隣町の鶯歌も焼き物の街として知られ、合わせて訪れたい場所ですよ!
【データ】
三峽清水祖師廟
住所:新北市三峽鎮秀川里長福街1號
営業時間:4:00〜22:00
Tel:(02) 2671-1031
URL:
http://www.longfuyan.org.tw/front/bin/home.phtml