クアラルンプールから北東にあるパハン州(Pahang)のクアラ・ガンダ(Kuala Gandah)へ車で約2時間。緑に囲まれた静かな場所にクアラ・ガンダ・エレファント・サンクチュアリ=象保護区(Kuala Gandah Elephant Sanctuary)はあります。
象と触れ合ったり、一緒に水遊びができるのですが、実はここはレジャー施設ではありません。希少動物となった野生のマレー象を保護するための施設なのです。
象について知ってもらうと同時に、1日に1度、アクティビティプログラムが開催されています。
入園するには受付でパスポートなどのIDを提示して入園手続き(Registration)が必要です。実はクアラ・ガンダ・エレファント・サンクチュアリの入場料は基本的に無料(ただし強制ではありませんが、寄付を募っています)なのです。
手続きが完了すると入園許可証かわりのシールを服に貼り付けます。手続き自体は5分ほどです。象とのアクティビティは1日1回だけとなるため、その時間以外だと象との触れあい体験はできません。
まずはこの日に会える象の紹介をしている場所に行きます。ステージのような場所から赤い柵越しのすぐ向こう側に象がいます。やがて一同に象が整列して、それぞれの年齢や性別などをそれぞれ教えてくれます。
確かに興味深いのですが、まだ至近距離ではないので迫力はありません。
象が柵のそばまでやってきたら、餌やり体験の時間です。来園者はスタッフが用意したカゴの中の果物をとり、鼻をのばしてきた象に渡してあげます。するとなんとも器用に口に運びます。果物の量もたっぷりなのと、この日は人が少なかったようで、何度も餌をあげることができました。
とにかく象との距離が近いのにびっくりです。
果物を食べた後は、そのまま敷地内を流れる川に移動してお風呂タイム。象の水浴びは、スタッフも一緒になって水の中でずぶ濡れに。中には泳いで涼をとっている姿も。象たちも一緒に遊んでほしいのか、鼻から水を出してかけたりと、大きな体でじゃれています。
ここでは有料アクティビティがあり、象と一緒に水遊びをすることもできます。川の中に入るので着替えも必要です。ただしマレーシアではあまり肌を出すのはよくないとされているため、水着の着用は禁止されているようでした。以前は有料アクティビティで象に乗ることもできたようですが、現在(2016年7月)は、水遊びだけとなっています。レジャー施設とは異なるので、プログラム等は変更になったりすることも多いようです。
象たちもたっぷりと水浴びをして、体をきれいになったようです。アクティビティはここで終了。ゆっくりと象たちは帰っていきます。思ったよりも小柄で目がかわいらしいマレー象。クアラルンプールを訪れた際に機会がありましたら、自然の中に近い形で生活する姿をぜひ見に行ってみてくださいね。
帰るときには象のシルエットをしたボードに注目!入園許可証がわりのシールがたくさん貼ってあります。記念に持って帰っても、ここに貼って帰ってもいい思い出になりそうですね。
【データ】
店名:クアラ・ガンダ・エレファント・サンクチュアリ=象保護区(Kuala Gandah Elephant Sanctuary)
住所:Department of Wildlife and National Parks Peninsular Malaysia, Kuala Gandah, 28500 Lanchang, Pahang
Tel:013-9088207
URL:https://www.malaysia.travel/ja-jp/places/states-of-malaysia/pahang/kuala-gandah-elephant-orphanage-sanctuary (日本語)
営業時間:8:00-17:00
アクセス:公共交通機関がないため、車かツアーのみとなります。車ではクアラルンプールから約2時間ほど。渋滞の場合はそれ以上となります。
逗子 マリナ
広告代理店、コミュニティ紙の取材記者、その後フリーランスへ。雑誌ライター、ムック本コピーライターの他、現在は主にWebを中心に寄稿。今まで訪れた国は約30カ国。アメリカ、オーストラリアと海外在住歴はのべ8年。現在はクアラルンプール在住。旅は寄り道や偶然に発見が多いので自分で車を運転していくのが好き。