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オーチャード通りの中心に建つ老舗「マンダリン・オーチャード・ホテル」

   
阿部 吾郎
阿部 吾郎
 
ホテル外観
シンガポールホテル特集1「マンダリン・オーチャード・ホテル」

近年、急速な発展を遂げたシンガポール。マリーナベイ地区はさながらSF映画に出てくる近未来都市のような景観となっていますが、アラブストリート、リトルインディア、カトンなどには、アジアらしい素朴な雰囲気も残されています。東京23区とほぼ同じ面積のこの国には、さまざまな都市の魅力が凝縮されています。この国を観光の対象として見た場合、その内容は「シティーライフを楽しむ」という一点に集約されます。そうなると、多種多様な観光要素を持つ地域を観光する場合に比べ、旅行における宿泊施設の重要度がより大きくなるのではないかと思われます。ホテルそのものが観光の一要素として旅行に組み込まれるケースもあるでしょう。「マリーナベイサンズ」ばかりが注目されるシンガポールのホテルですが、他にも個性的なホテル、機能的なホテルが数多く存在します。そこで、「シンガポールホテル特集」として、継続的にシンガポールのホテルをご紹介していこうと思います。
1回目は、シンガポール随一の繁華街、オーチャードロードにある老舗デラックスホテル「マンダリン・オーチャード・ホテル」をご紹介します。

2つの棟の間にあるロビー

マリーナベイ地区が開発される前は、シンガポールの中心と言えばオーチャードロード、そしてシンガポールのデラックスシティーホテルと言えば「マンダリン・オーチャード・ホテル」と言われる存在でした。観光客の人気がマリーナベイ地区に奪われる中、このホテルの人気が凋落したかたというと、全くそんなことはありません。このホテルを視察してみて、その理由がよくわかりました。客室を含め、館内はとても明るく、開放感があり、すっきりした気分にさせてくれる独特のムードがあります。そこに、それぞれ際立った特徴のあるレストランが色を添えています。ショッピングモールも併設されており、トータルで「マンダリン・オーチャード」というブランドが見事に確立されています。
このホテルは主に、メインタワー、オーチャードウイングと2つのタワーから構成されています。エントランスを入ると、ビジネス客用のチェックインカウンターがあり、主に観光客が利用する一般用のカウンターはエスカレーターで2階に上がったところにあります。ここは、2つのタワーのちょうど真ん中にあたり、このスペースを介して双方を行き来することができます。

メインタワー デラックスルーム
メインタワー デラックスルーム(934号室)

では、順次客室をご紹介します。このホテルの客室は、全部で1,077室あり、そのうち約半分の524室がこのデラックスルームです。メインタワーにもオーチャードウイングにも、このカテゴリーの客室がありますが、若干雰囲気が違います。上の写真はメインタワーのものです。
広さは33.6?あり、ゆったりと使えます。

メインタワー デラックスルーム

クローゼットの中に、バスローブ、アイロン、アイロン台、セフティーボックス、スリッパ、そしてセフティーボックスの上にある袋の中にドライヤーが入っています。

メインタワー デラックスルーム

冷蔵庫、コーヒー・紅茶セット、フラットテレビ、無料のミネラルウォーター、ミニバーと設備や備品に関しては必要なものはすべて揃っています。

メインタワー デラックスルーム

クローゼットの横には大きな鏡があり、特にドレスアップしたい女性には、とても便利です。

メインタワー デラックスルーム

メインタワー デラックスルーム

バスルームは大理石を使った豪華な造りで、便器の横にビデが設置されています。バスタブも十分な深さです。

メインタワー デラックスルーム

メインタワー デラックスルーム

シャンプー、コンディショナー、バスフォーム、ボディーローション、歯ブラシ、髭剃り、ソーイングセットなど、バスアメニティーも充実しています。

メインタワー スーペリアデラックスルーム
メインタワー スーペリアデラックスルーム(2142号室)

こちらは、ひとつ上のカテゴリーで「スーペリアデラックスルーム」です。全部で246ルームあります。お部屋の広さや設備は「デラックスルーム」と変わりませんが、こちらはメインタワーですと21階から26階の高層階にあり眺望を楽しむことができます。お部屋のデザインもやや異なります。

メインタワー プレミアルーム

さらにもうひとつ上のカテゴリー「プレミアルーム」です。こちらもお部屋の広さは同じですが、24階から32階に位置し、内装がより豪華なものになっています。

メインタワー プレミアルーム

このお部屋は、バスルームの仕様が異なっており、バスタブがなくシャワーのみとなっています。ビデも設置されていません。シンプルにすることにより、すっきりして機能的になっている印象です。

オーチャードウイング デラックスルーム
オーチャードウイング デラックスルーム(1109号室)

オーチャードウイングのデラックスルームです。カテゴリーとしては、メインタワーのデラックスルームと同じですが、広さは28?とやや狭く、2011年にリノベーションが入っているメインタワーの客室に比べるとやや古い印象を受けます。

オーチャードウイング デラックスルーム

オーチャードウイング デラックスルーム

バスルームの仕様は、メインタワーのものと異なります。こちらは、バスタブの他にシャワーブースも設置されています。ただし、バスタブはあまり広くありません。また、ビデは設置されていません。

オーチャードウイング スーペリアデラックスルーム
オーチャードウイング スーペリアデラックス(2518号室)

続いて、オーチャードウイングのスーペリアデラックスルームです。こちらも、メインタワーのものよりやや狭い28?です。オーチャードウイングの21階から26階と、高層階に位置します。

オーチャードウイング スーペリアデラックスルーム

バスルームの仕様はデラックスルームと基本的に同じですが、このカテゴリーの客室はシャワーがマッサージ機能付きのものになっています。

ご紹介した客室以外に、クラブラウンジへのアクセス権がある「メリタス・クラブルーム」「メリタス・クラブ・プレミアルーム」、さらにその上に4つのタイプのスイートルームがあります。

スイートルーム以外は、部屋の広さや備品に関しては大きく変わりませんので、基本的には、デラックスルームの利用で特に不便を感じることはないと思います。高層階をご希望の場合は、スーペリアデラックスルームを選べばいいでしょう。

プール
チェックイン前に使えるシャワールームがあるプール

リゾートホテルのような大きなものではありませんが、プールもあります。

プール内のシャワー

プールの横にシャワールームがあります。朝の便で到着し、すぐにお部屋に入れない場合、こちらのシャワーを使うことができます。

メリタス・クラブ・ラウンジ
メリタス・クラブ・ラウンジ

メリタス・クラブ・ラウンジ

メリタス・クラブ・ラウンジ

オーチャードウイングの38階にある、メリタス・クラブ・ラウンジです。以前、展望回転レストランだった部分です。今は、回転しませんが、360度の眺望を楽しめ、マリーナベイ地区まで見渡すことができます。パソコンやプリンターも無料で利用できます。クラブルームに宿泊すると、こちらで朝食が摂れる他、18時から20時までイブニングカクテルとオードブルを楽しめます。軽食やコーヒー・紅茶などの飲み物は常時利用できます。
これを見ると、ちょっとクラブルームに惹かれますね。値段と相談ですが。

レストラン トリプルスリー
ホテル内のレストラン

レストラン トリプルスリー

レストラン トリプルスリー

ここからは、館内の飲食施設をご紹介します。
まず、2階にあるメインレストラン「トリプルスリー」です。こちらが、朝食会場です。上の写真は、視察したのがお昼前だったため、ランチビュッフェのお料理です。
6時30分から10時が朝食、12時から14時30分がランチ、18時30分から22時がディナーのビュッフェです。ちなみに、トリプルスリーというお店の名前は、このホテルの住所が333番地であることに由来します。

カフェ コーヒー&クラフト

2階にあるカフェ「コーヒー&クラフト」です。おいしそうなケーキが並んでいます。喫茶店として利用できますし、このケーキを買ってお部屋で食べるのもいいですね。

バー・オン5

深夜1時まで(週末は2時まで)営業しているバーです。ソファーに座って、ゆったりとお酒を楽しむことができます。

四川飯店

鉄人・陳健一の息子、陳健太郎さんの四川料理レストランです。

チャーターボックス

マンダリン・チキンライス発祥のレストランです。ガイドブックにも必ず掲載されている有名店です。

シンガポールホテル特集の第1回目として、「マンダリン・オーチャード・ホテル」をご紹介しましたが、いかがだったでしょうか?
オーチャードロードのど真ん中にありますので、ショッピングや食事には非常に便利です。マリーナ地区へも地下鉄ですぐに出られますのでロケーションは申し分ありません。
長く人気を保っている老舗ホテルだけあって、とても安心感のあるホテルという印象を受けました。観光の拠点として、またビジネスでの利用にもおすすめできるホテルだと思います。

【ホテル情報】
住所:333 Orchard Road Singapore 238867
Tel:(65) 6737 4411
客室数:1,077室
チェックイン:14時
チェックアウト:11時
行き方:MRTサマセット駅から徒歩5分

阿部 吾郎

阿部 吾郎
24年間旅行会社に勤務した後、2013年に独立し「トラベルガイド株式会社」を設立。「人がそこに行きたくなる写真」をテーマに国内外で写真撮影を行っている。同社が運営するマレーシアの旅行情報サイト、トラベルガイド・マレーシアにも自身で撮影した写真が多数使われている。その他、旅行写真素材の販売、旅行記事の執筆、旅行会社へのコンサルティングなどを手掛る。最近はマレーシアに年4~5回程度渡航。その他、旅行会社時代の経験も含め得意な方面は、台湾、香港、マカオ、シンガポール、アイスランドなど。

    

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