いよいよラマダン(断食月)が始まりました。ラマダンとは、イスラム教徒にとって一年のなかでも最も神聖なる期間です。日の出から日没まで飲食を禁じることで、苦を味わい、自己鍛錬に努めます。と同時に、貧しい人の気持ちにも寄り添い、チャリティー活動が盛んになる月でもあります。
さて、旅行者として気になるのが「ラマダン中に旅行はできるの?」ということ。答えは「できます!けれども...文化を理解したうえで楽しみましょう!」ということです。今回は、飲食・振る舞い・観光地の営業時間...知っておくべきことをお伝えします。
Q1「非イスラム教徒も断食する必要があるの?」
ラマダンといえば、すぐに「断食」を想像する方が多いのではないでしょうか。非イスラム教徒は断食をする必要はありません。イスラム教徒もそれを望んでいません。しかし、イスラム教徒に対して敬意の気持ちを表することは大切です。公共の場での飲食(ガムを噛むことも)はしてはいけませんし、日中はレストランも閉店しています(一部例外あり、開設しているレストラン情報が入りましたら後日記事にしようと思います)。
Q2「その他禁止されていることは?」
公共の場での、喫煙、愛情表現(ハグやキス)、暴力的表現や行動、ダンス。他人に聞こえる音量で音楽を聴くことも禁じられています。また、服装にも注意が必要です。肩や足首の見える服装は控えるべきです。実際に注意されることもありますよ。
ここで覚えておきたいのが、ドバイ観光の目玉でもある「デザートサファリ」のツアー内容について。デザートサファリは、4WDに乗車して砂漠を激しく駆け回り、砂漠の中に設置されたキャンプで夕食やベリーダンスなどのショーを楽しむツアーなのですが、ラマダン期間中は基本的に「ショーが禁止」されています。申し込む前に必ずツアー会社にパッケージ内容をご確認ください。
Q3「お店は何時まで開いているの?」
ラマダン中は、飲食店やショッピングモールの営業時間が変更されることが多いです。ほとんどが、営業終了時間が"延長"されるので、旅行者にとってはラッキーなことではないでしょうか。イスラム教徒達は日の出前に食事をし、日の入り後に食事をとり外に繰り出すのでラマダン中の夜は普段よりも少し賑やかになるんですよね。ちなみに世界一広いと言われるドバイモール(The Dubai Mall)のラマダン期間中の営業時間は朝10時から夜中2時まで!2時までブラブラする体力がある方はぜひ、ドバイでの夜遊びを経験してみてはいかがでしょうか!
今回のラマダンは7月5日頃までと予想されています。非イスラム教徒にとっては、飲食・振る舞い・観光地の営業時間等で何かと不便を感じることがあるラマダン期間ではありますが、一年の中でももっとも異文化を体感できる期間の一つでもあります!みなさまのラマダン期間中の旅行が楽しいものになりますように...!
サリー
アラブ首長国連邦はドバイで暮らしています。超高層ビルが立ち並び、200以上の人種が暮らすドバイ。ふと横に目をやると、モスク。そして町の奥には砂漠。近代と昔ながらが混在する国際都市ドバイから、面白いアラブの世界を紹介します。