シンガポールのマリーナベイは、夜景の美しい場所です。そんなマリーナベイの夜を代表するイベントが、マリーナベイサンズの「ワンダー・フル」です。そして、もうひとつマリーナベイサンズのすぐ後ろにある、「ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ」の光と音楽のショー「OCBC・ガーデン・ラプソディー」があります。この2つを、効率よく楽しめる夜のスケジュールをお教えします。 忙しくなるので、まずは夕食を7時ごろまでには済ませてください。先に食べておかないと、そのあとは時間がありません。シンガポールの日没は、1年を通してほとんど変わらず19時過ぎです。この時間は、マーライオンパークの周辺を散歩しながら、徐々に暗くなっていくマリーナベイの絶景を楽しみましょう。写真を撮るなら、この時間がベストです。この後、歩き回ることになりますので、重い荷物を持っていると大変ですが、三脚があればきれいな写真が取れます。軽くて小さいものでも結構ですので、持っていると便利です。 マリーナベイサンズの「ワンダー・フル」ですが、このショーには2つの楽しみ方があります。ひとつは、マリーナベイから投射されるレーザー光線のショー、もう一つは、マリーナベイサンズのイベントプラザで見られる水と光、映像を組み合わせたショーです。これらを、同時に楽しむのは困難です。両方楽しむには、「ワンダー・フル」を2回見る必要があります。「ワンダー・フル」は、20時と21時30分の2回行われます(金・土曜日は23時に3回目があります)。19時45分ぐらいになったら、レーザー光線のショーを見る場所を確保しましょう。おすすめは、1枚目の写真でマーライオンの横から桟橋のようなものが海上に向かって伸びていますが、これの一番前です。ここに多くの人が集まりますので、早めに場所を確保しましょう。「ワンダー・フル」は、約13分で終了します。次に、ガーデンズ・バイ・ザ・ベイの「OCBC・ガーデン・ラプソディー」を見に行きます。このショーは、19時45分と20時45分の2回行われますので、これの2回目を見に行きます。 「ワンダー・フル」が終わるのが、20時13分ごろですので、30分ぐらいでマーライオンパークからガーデンズまで移動する必要があります。ちょっと速足で歩いて、道を間違わなければ間に合います。できれば、明るい時間帯に一度歩いておくことをおすすめします。「OCBC・ガーデン・ラプソディー」は、クラシック音楽に合わせて、スーパーツリーが点滅したり色を変えたりする音と光のショーです。上の写真は、マリーナベイサンズとガーデンズを結ぶ歩道橋の一番端から撮ったものです。遠くからこのショーを眺めると、全体を見ることが出来てとてもきれいです。 「OCBC・ガーデン・ラプソディー」が行われる、ガーデンズのスーパーツリー・グローブまで行き、スーパーツリーの真下でショーを見るのもおすすめです。優雅な音楽に合わせて、スーパーツリーの色がどんどん変わり、光が明滅します。このショーは約10分ですので、ショーの途中で場所を変えるのは難しいため、予め見る場所を決めておくことをおすすめします。 「OCBC・ガーデン・ラプソディー」は、21時前に終了します。ここから、マリーナベイサンズを貫いて、ショップス・アット・マリーナベイサンズに抜けられる歩道橋を通って移動します。マリーナベイ側まで抜けて、横に長いマリーナベイサンズのちょうど真ん中にある、イベントプラザまで行きましょう。21時20分ぐらいまでには到着できます。マリーナベイに向かって石の階段がありますので、ここに座って「ワンダー・フル」の水と光と映像のショーが始まるのを待ちましょう。あまり前に座ると見えにくいので、中段より後ろの方に座りましょう。21時30分に始まる、霧状に噴射された水に様々な映像が映し出される幻想的なショーを満喫してください。 2回目の「ワンダー・フル」を見終わったら時刻は21時45分ごろです。だいぶ人が少なくなって静かになってきたマリーナベイの夜景をもう少し楽しんだら、そろそろホテルに戻って明日に備えるか、さらにシンガポールの夜を満喫するか、あとはあなた次第です。 今回紹介したスケジュールは、初めてシンガポールに行かれた方、一晩でマリーナベイの夜を楽しみたい方におすすめのモデルコースです。ただし、結構忙しいので体力に自信のない方は、もうちょっと楽なスケジュールにした方がいいかもしれません。2つのショーの時間を基準に、このスケジュールにアレンジを加えながら、マリーナベイの夜を楽しんでください。 阿部 吾郎24年間旅行会社に勤務した後、2013年に独立し「トラベルガイド株式会社」を設立。「人がそこに行きたくなる写真」をテーマに国内外で写真撮影を行っている。同社が運営するマレーシアの旅行情報サイト、トラベルガイド・マレーシアにも自身で撮影した写真が多数使われている。その他、旅行写真素材の販売、旅行記事の執筆、旅行会社へのコンサルティングなどを手掛る。最近はマレーシアに年4~5回程度渡航。その他、旅行会社時代の経験も含め得意な方面は、台湾、香港、マカオ、シンガポール、アイスランドなど。