
台湾では日本統治時代に建てられた日本風の家屋が、今もたくさん残されています。繊細で美しい造りの日本家屋の建物のほとんどが、現在は市や地域指定の古跡に認定され、大切に保存されています。
最近ではそういった古い建物をカフェとしてリノベーションするのも人気で、歴史の深みにふれながらゆっくりとおいしいお茶やお菓子を楽しむことが出来るのも、台湾旅行の魅力の1つになっています。

MRT西門駅から中華路沿いを南に歩くと、徒歩5分ほどで赤レンガ造りの建物が見えてきます。ここが「西本願寺」です。


日本統治時代の本願寺台湾別院の跡地で、当時は「西本願寺」と呼ばれていた場所です。敷地内には鐘楼もあり、日本のお寺の雰囲気を存分に感じることが出来ます。鐘楼は日本統治時代に建てられたオリジナルものは、一度なくなってしまい、現在のものは近年建て直したものです。

敷地内にあるとても美しい平屋建ての日本家屋は、かつて輪番所として使われていた建物です。現在は、「八拾捌茶輪番所」という台湾茶が楽しめるカフェになっています。



店内は台湾のお客さんから外国人客までたくさんの人が台湾茶を楽しみ、いつも賑わっています。入口を入ったすぐの土間にはテーブル席、そして靴を抜いで上がる畳張りの広い座敷にも机がいくつかあります。また日本伝統家屋らしい縁側の席でもお茶を楽しむことが出来る造りになっています。


こちらでは、台湾茶を楽しめるだけでなく、お土産に台湾茶を購入することもできます。美しいデザインのパッケージはお土産にもきっと喜ばれますよ。また、茶器なども揃っており、こちらも購入してお土産にすることも出来ます。


「八拾捌茶輪番所」は、日本家屋の中で台湾茶が楽しめるという、台湾でも大変珍しい特別なカフェです。
こだわりの台湾茶メニューは4つの淹れ方があり、
「碗泡」→ボウルに入ったお茶をさじですくって飲む
「蓋杯泡」→湯飲みで淹れる
「壺泡」→急須で淹れる
「単杯」→お店の人が淹れたお茶がカップに入って出てきます
と、選んだ淹れ方によっても料金が異なります。
最低消費は1人お茶1杯のオーダーが必要です。

蜜の香りのするウーロン茶「貴妃蜜香烏龍」を蓋碗でオーダーしました。初めの1回目は店員さんが淹れ方を説明してくれ、2回目以降は自分で淹れて楽しみます。
東方美人茶と同様にウンカと言う虫にわざと茶葉を噛ませることにより、蜜のような味わいを作り出すと言う蜜香烏龍茶は香りもよく、芳醇な味わいがします。

単杯でオーダーした打那烏龍(ダナーウーロン茶)は、かわいいデザインのカップで出てきました。
店員さんが「フルーツ牛乳みたいな香りがしますよ!」と説明してくれて興味が出てオーダーしたのですが、本当にフルーツ牛乳のように、甘くて、果物のようなさわやかな香りがするのに驚きです。
台湾原住民のスパイスを使ってフレーバーをつけたウーロン茶で、ミルキーで甘みのある味わいが今までのお茶の概念を覆すような、新鮮な味わいでした。

お茶メニューだけでなく、スイーツメニューも充実しています。数量限定だというデザートの中でも特に人気の「茶裡烤布蕾」は、台湾紅茶を使用したブリュレです。とても濃厚なお茶の味わいが口に広がります。

他にも中華菓子の盛り合わせや、和菓子の盛り合わせ、洋菓子の盛り合わせなど、ティータイムにぴったりなお菓子の盛り合わせもあります。おいしい台湾茶と共に世界の様々な種類のデザートを楽しめるのも特別でおもしろいですね。
街の散策に疲れたら、日本統治時代から残る素敵な日本家屋の中で、こだわりの台湾茶を楽しむのも台湾旅行のよい思い出になること間違いなしですよ!
店名:八拾捌茶輪番所 Rinbansyo
住所:台北市中華路一段174號
Tel: 02 2312 0845
営業時間: 月〜金曜日(13:00〜21:00)
土曜日、日曜日(10:30〜21:00)
URL:http://eightyeightea.com/