本格的な夏休み前に、セコイア国立公園の「クリスタルケーブ(Crystal Cave)ツアー」に参加してみました。サンフランシスコから車でフレズノ(Fresno)まで行き、隣接しているキングスキャニオン国立公園のビッグスタンプ入り口(Big Stamp Entrance)から入りました。
ツアーの切符は2ヶ所のビジターセンターで購入できます。ロッジポール(Lodgepole Vistor Center)フットヒルズ(Foothills Vistor Center)です。この日は午後2時からと3時からのツアーがありました。やはり夏休み中観光客の方が多いので希望の時間が買えないこともあるそうなので、時間的に制約がある方はネットで予約をした方がいいかもしれません。
そして、ツアー集合場所に行きがてら見て回れるだけ行っておこうと、その前の腹ごしらえにサンドイッチ、飲み物、スナックを買いました。デリも併設されているのでここで食事ができるようになっています。ロゴマーク付きのグッツやお土産もあります。
キャンプ場もあるので食料品や調味料、大体の必要な道具はここで揃います。
山の麓は晴れていたのですが、ここは標高約2000m、霧が発生していて靄の中の散策、とにかく大きい木ばかり驚きです。だって大きいアメリカ人がちっちゃく見えるんですから。
そしてあちこちにゴロゴロと大木が転がっていて、一人で歩いていると自分が小人になった様な気がします。
ジャイアントフォレストミュージアム(Giant Forest Museum)は、ジャイアントセコイアの案内とその保護についていろんな形で紹介されてたすごく小さいミュージアムです。
時間があればゆっくり見学したかったけど、ケーブツアーの時間の間なのでさらっと眺めた程度でした(ごめんなさい、今度ゆっくり見学します)
霧も濃くなってきたので、歩くことなく記念写真だけ。
1937年に倒れたジャイアントセコイアをくりぬいてトンネルにしてんだそうだ。通ってはいけないと書いていないので車で通過してみる事にして、ゆっくり通過。
周辺に4〜5台の車が停車していました。記念写真を撮っていたりしていたのですが、振り返ったら後ろから車でついてきているではありませんか!みんな通れるかどうか分からなかったのかもしれません。
ここから、クネクネとした道をドライブ、看板には「この先に切符売り場はありません、ビジターセンターで売ってます」の表示。ここまで来てまたビジターセンターまで戻る人もいるんだろうなぁ。インターネットどころか携帯も繋がらないので戻るしか方法はなしという訳です。
携帯電話会社にも若干差があるかもしれませんが、基本的に携帯電話は使えないと思ってくださいね。公園内ほとんど圏外でアンテナは立っていませんでした。
すれ違いもやっとの道なのでスピードの出し過ぎは本当に注意が必要です。道を間違ってないかどうか確かめる方法もなく、一本道のカーブをはみ出さないように慎重な運転でぴったり45分、集合場所に到着しました。
スタッフからツアーの諸注意がありました。大きなカバンは置いて行く事。ポイズンオーク(日本の漆の木)もあるので遊歩道以外は歩かない事。ガラガラヘビもいるので見つけたら近づかず避け決して記念写真や一緒に写ろうとは思わない事。ハイキング用のステッキ、自撮り棒は持込みできないので車内に置いておく事。食べ物は車内に置いておかない事、食べ物を持っている人は専用の鉄の箱(ベアーボックス)に入れておく事。そして、ここから約800m急な下り坂を歩いていくのですが、洞窟に入るのが2時30分。全員降りてこれなくても時間通りに出発しますから、遅れたらまた坂道を上がってきてくだい。なんと制限時間付きというツアーだった。
「ベアーボックス(Bear Box)」というのは、食べ物の匂いでブラックベア(Black Bear)が寄ってきて車内の食べ物を車の窓ガラスとか割っちゃって取ったりするからから防止用に頑丈な箱に保管しておくという事です。ガラガラヘビに出くわすかもしれないし帰って来たら熊がいた!ってのもあり、なんともワイルドライフです。
ネットで買った人はこのブックストアで切符と交換みたいです。
説明も終わり、鍾乳洞の中に入る前に靴底の汚れを落としてツアー開始です。
間に合おうが間に合わなかろうが、洞窟には2時半に入ると念を押されているのでみんな黙々と降り始める。写真を撮る人は誰もいない。
道に迷うことはありませんが、遅れないように転ばないように早歩き、霧で歩道は特に滑りやすくなっているし時間制限があるので転んでも誰も助けてくれなさそうな雰囲気です。何人の参加者に追い越されたのですがその度に焦る焦る。ツアー料金16ドルが無駄になりませんように。
参加者全員制限時間内に降りてこれたので、めでたく全員で洞窟の中へ入る。入り際にコウモリもいたりするので、特に静かにして欲しいとのことだった。(ごめん)
もちろん、フラッシュ撮影厳禁。
細く狭く低く滑りやすく...やや緊張状態のケーブツアー
とはいえ、要所要所はライトアップされているので、鍾乳洞の様子はよくわかります。面白い形の鐘乳石はおもわず触りたくなるんですけど、触ると手の脂で成長しなくなるので厳禁。美術館で絵画を触らないのと同じと説明があり納得。
足元も濡れているので、とにかく転ばないように気をつけながら進んでいく。
鍾乳洞でできたホール、名付けて「マーブルルーム(Marble Room)大理石の部屋」にたどり着きガイドさんの指示に従い、あちこちにある大理石の椅子に座った。(と言っても端っこの石に腰をかける)一層ひんやりしてきた。
ここは、1918年釣りをしに来た人が洞穴から涼しい風が吹いているのを不思議に思い、このケーブを発見した。それまで誰が入ったのか何がいたのかは不明。実はいろんなところにまだ鍾乳洞は存在しているようで、まだ発見されていないのもたくさんあるそうだ。1インチ(inch=約2.54?)成長するのに100年かかる、とてつもない年月をかけて今も成長している鐘乳石だ。
「スマホのライトは伏せてください、また怖くなったら声かけてくださいね、では...」懐中電灯のスイッチを消した。
「かつては、こんな暗いだけの空間だったのです」と静かに語るガイドさん。
気配ではなくて、人が動く音が聞こえる。初めて不思議な体験。「明暗順応」って急に暗くなったりすると一瞬何も見えなくなるけど次第に目が慣れてきて周囲が見えてきますが、その域を超えた深〜い暗さでいつまで経っても何も見えてこない。
ちょいと大袈裟か!?これぞ、真っ暗闇の暗黒ブラックホール体験。暗闇の空間で質問の受け答えがあって3分後懐中電灯のスイッチを入れた。なんかホッとしました。
洞窟内約30分の案内で、子供5人を含め合計30人全員無事地上へ上がってきた。なんか地球の中身を覗き見したようなとても神秘的なツアーでした。
なぜドアを閉めているのでしょうか?それは、間違って入ってこないようにだそうです。人だけじゃなくてね。
滝の写真の時はすっかりガラガラヘビの存在は忘れていた。
下る時は余裕もなく見てなかったけど、説明に落石注意は赤線があるって思い出した。
【データ】
場所:セコイア国立公園クリスタルケーブ(Sequoia National Park Crystal Cave )
チケット販売場所:Foothills Visitor Center / Lodgepole Visitor Center
Tel:問い合わせ先1-888-448-1474
URL:https://www.recreation.gov/ticket/facility/251898
営業時間:Foothills8:00〜16:30 Lodgepole7:00〜18:00
休み:祝祭日は時間変更の可能性もあるのでご注意ください
美丸(Mimaru)
サンフランシスコ市内小さなアパート在住。未だ修学旅行気分の生活で激変するベイエリアの旬のネタをアナログ的な視点でお届けします。認定フードコーディネーター。好きな事:見物。