ヨーロッパにある世界遺産といえば大聖堂や修道院が多いですが、産業遺産も見ごたえがあってオススメです!今回はドイツの南西部ザールラント州にある「フェルクリンゲン製鉄所」に行ってきました。
ここは19世紀から20世紀の鉄鋼業全盛期に建設され、1986年の閉鎖後も完全な形で保存されている世界唯一の製鉄所です。1994年に世界初の産業遺産としてユネスコに登録されました。
60平方メートルという広大な敷地には6基の高炉や斜行昇降機、鉱石の投入口にもなった炉口などが残されており、巨大なその姿に圧倒されます。錆ついた製鉄所内のあちこちから、当時の空気を感じ取ることができるでしょう。
見学ルートは約6キロ。季節によってはルート内に写真展などの展示スペースも。当時、製鉄所で働いていた従業員の写真も展示されていました。フェルクリンゲン製鉄所では人員不足を補うため、男女問わず過酷な労働がなされてきたといわれています。是非その目で操業100年間の製鉄所の軌跡を感じてみてください。
夜はライトアップも行われるそうです。
また夏には音楽イベントなども開催され、たくさんの人でにぎわいます。
【データ】
フェルクリンゲン製鉄所
住所:D66302 Völklingen
URL:https://www.voelklinger-huette.org/fr/bienvenue/
営業時間:(〜2016/11/6まで)10:00〜19:00
入場料金:一般15€、18歳未満無料
佐藤 ゆか
日本で情報誌などの編集を経て、2014年ルクセンブルクに移住。趣味は旅行と食べ歩き。英語とフランス語に日々奮闘しながら海外の魅力をレポートしていきます。