庭いじりが趣味の私の大好きな季節が到来しました。やはり同じ趣味を持つ友人との会話も楽しい昨今ですが、これから初夏にかけては花屋さんや植物園を覗いてみるのも楽しみのひとつです。
このところ雨模様が続いていたのですが、久しぶりに快晴に恵まれたので、おとといの午後、メリーランド州のボルチモア市の近くのモンクトンという小さな町にある「ラデュー・トピアリー・ガーデンズ(Ladew Topiary Gardens)」に行ってきました。
トピアリーとは、樹枝を円錐形や三角形、星の形や動物の形など様々な形態に刈り込んだ人工的な樹形のことですが、1929年にハーヴィー・Ｓ・ラデューが22エーカーの土地のデザインを手掛けたのを契機に、ラデュー氏が亡くなってからも遺族によって彼の植物園は受け継がれ、毎年地元の人々は勿論のこと多くの観光客が訪れるおススメの穴場スポットとなっています。
一昨年の10月に「トラベル・パルス(Travel Pulse)」の『秋に訪れたいアメリカの植物園べスト5』に選ばれたという話を聞いて、その年の秋にも行ってみたのですが、チケットを購入したギフトショップで、「この時期なら1時間半程度で回れるでしょう。」と言われたにもかかわらず、あまりの美しさに3時間半以上歩き回ってしまったほどでした。
敷地は、「アイリス・ガーデン」や「ホワイト・ガーデン」など様々な名前が付けられたガーデンと、マナー・ハウス、ギャラリー、スタジオ、ギフトショップ、カフェ、遊歩道など30近いエリアから構成され、ガーデンだけだと１時間半程度で歩くことができるようになっていますが、「ネイチャー・ウォーク」という散歩道だけでも1マイル半はあるそうです。
この日の目的地は、知る人ぞ知る日本的な庭園。「アイリス・ガーデン」の奥の方に日本を彷彿させる空間があり、私もひそかに「ジャパニーズ・ガーデン」と呼び、故郷が恋しくなるとここへ来て、紅葉や松の木や鳥居や池の鯉を眺めながら日本風の景色を満喫しているのです。
英語に「4月の雨が5月の花を咲かせる(April showers bring May flowers.)」という諺があるのですが、「アイリス・ガーデン」では、文字通り、椿や春牡丹は今が真っ盛りで、サマー・スノーフレークスが真っ白い花を咲かせていて、アイリスも咲き始めていました。アイリス・ガーデンで思う存分日本庭園を堪能した後は、ゆっくりと他のガーデンを回ってみます。
花やハーブに囲まれた小さな川のせせらぎの水の音に交じって、風に揺れる新緑の木々の枝葉の間からは鳥のさえずりも聞こえ、初夏を思わせる温かな木洩れ日がやさしく差し込んでいます。芝生の上を踊る光と影の織り成すグラデーションを眺めているだけでも、まるで幻想の世界に迷い込んだかと思う程の美しさ!
幸せな気分に浸りながら、てくてく散歩が続きます。
ゆっくり散歩しマナーハウスへ戻ってみると、カフェ閉店の3時になってしまっていたので、ぜひお届けしたかったカフェの画像を撮りそびれてしまいました。
今年のプログラムを見てみると、今年も、家族で楽しめるイベント、コンサート、サマーキャンプ、各種クラスなど多くの催し物の企画が満載です。4月から10月までの期間限定で開園45周年を祝って地元のアーティスト、マシューハリスさんのメタル・アートの特設展示も行われているということを帰り際に知って後悔したのですが、近いうちにぜひ第2弾をお届けしたいと思っています。
【データ】
ラデュー・トピアリー・ガーデンズ（Ladew Topiary Gardens）
住所：Ladew Topiary Gardens
3535 Jarrettsville Pike Monkton, Maryland 21111
Tel：410-557-9466
メールアドレス：information@ladewgardens.com
URL：http://www.ladewgardens.com/
【アクセス】
URL：http://www.ladewgardens.com/VISITING/Hours-Admission-Directions
開園時間：
月~金曜日 10:00~16:00 土・日曜日10:00~17:00
カフェ
11:00~15:00
入園料
ガーデン&ネーチャーウォーク
年間パスのある会員は無料
大人 $13 シニア (62+) / 学生 $10
子ども(2-12) $4
2才以下 無料
舞林鳥 恵
80年代後半から日米間を往復する暮らしを始め、現在DCから小一時間の田舎町で夫とのふたり暮らしを満喫しています。カントリーライフの醍醐味をHappyNest in Americaにて配信中。ワシントンDC周辺の観光名所や魅力的な穴場スポットの情報をお届けします。
