ビジネス街のタンジョンパガー駅から徒歩3分という場所に、たたずむグリル料理の店、バロックグリル(Bar Roque Grill)に、初めて屋外席のバーがオープンしました。キッチンで腕を振るうのは、フランス・アルザス出身のステファン・イステル(Stephane Istel)シェフ。フランスのミシュラン三ツ星レストラン、ゴーミョでも満点を取ったことで知られるマーク・ヴェイラット(Marc Veyrat)などのシェフと働いたのち、ニューヨークでダニエル・ブールー(Daniel Boulud)シェフの下、バンクーバーのディービー・ビストロ・モダーン(DB Bistro Moderne)でエグゼクティブシェフとして働いてから、シンガポールにやって来ました。 フランスのミッシェル・ロイヤー(Michel Royer)シェフと共に、カリブ海のサン・マルティン(St.Martin)島で3年間働いた経験から、ラム酒が大好きになったというStephaneシェフ。バーで提供されるのは、ラム酒にフルーツやスパイス、ハーブなどを漬け込んだ特製の、インフューズドラム。元々は常連客の食後酒として提供していたものが人気を呼び、オーダーを受けて作るようになったのがきっかけとか。グラスでS$12、ショットグラスではS$7。 それぞれに、国の名前が付いたラム。作り方を見てほしい、とStephaneシェフが「シンガポール」フレーバーのラムを目の前でデモンストレーション。まずは、カリブ海・マルティニーク産のラムと、同じくマルティニーク産の黒砂糖シロップ。そこに、刻んだパイナップル、スターアニスなどのスパイス、バニラビーンズ、そしてシンガポール料理には欠かせない唐辛子を。 そのまま常温で2週間ほど置けば出来上がりなのだとか。そして、さっそく出来上がった6種類のラム酒のテイスティングがスタート。 ザ・シング(The Sing、シンガポール)は、パイナップルの甘さの後に、ピリリとした唐辛子の味わいが残ります。ザ・タイ(The Thai)は、マンゴーやレモングラス、ライムの葉、レモンなどが入った、東南アジア料理に合いそうなエキゾティックな味わい。ザ・フレンチ(The Frenchie)は、イチゴやリンゴ、バニラ、シナモン。どこか、アルザスの名産のオードヴィ(Eau de Vie)を思わせるような印象です。このほか、シー・ココナッツ(パルミラ椰子)の実とバナナ、バニラを入れたザ・カリビアン(The Caribbien)、ライチとミント、バニラを入れたザ・シャンハイ(The Shanghai)、桃とバニラ、シナモン入りのザ・オージー(The Aussie)など、気分に合わせて選べるラインナップがそろっています。 このほかにも、こういったラムをベースにしたカクテル(各S$20)もあり、フルーツの香りと相まって飲みやすくなっています。 そして、Stephaneシェフにとっては、母がよく作ってくれた思い出の味だというタルトフランベ(各S$10)が。フランス風のピザとも呼べるタルトフランベ、ザ・クラッシック(The Classic)は、ベーコンと玉ねぎの入ったベーシックなもの。そこにチーズを加えたザ・チージー(The Cheesy)や、ベジタリアン用のマッシュルームと玉ねぎなど。ちょっとフレッシュな味を楽しみたい方には、ザ・スパニッシュ(The Spanish)。イベリコハムにトマトのコンフィ、新鮮なロケットなどが、ほのかな苦みをプラス。変わったものを楽しみたい方には、ザ・スネーキー(The Sneaky)は、エスカルゴとベーコン、玉ねぎが入っています。カリカリしたクラストは、お酒のおつまみに軽くつまみたいときにぴったり。 そしてここでお得なお知らせが!毎週水曜日はレディースナイト、女性はこのインフューズラムのカクテル数種類が、毎週水曜の午後7時〜9時まで、なんと無料で飲み放題となっています。暑いシンガポールで、南国気分が味わえるラムのバリエーションを気軽に楽しめるお店です! 【データ】店名:バロック・バー(Bar-Roque Bar)住所:165 Tanjong Pagar Road #01-00, Singapore 088539Tel:+65-6444-9672URL:http://www.bar-roque.com.sg/営業時間:ランチ 12:00〜14:30、ディナー 18:00〜22:30(平日)、土曜はディナー営業のみ休み:日曜 仲山 今日子元テレビ山梨、テレビ神奈川アナウンサー。現在はフリーアナウンサー、ディレクター、ライターとしてお仕事を受けています。シンガポールのテレビ局J Food & Culture TV 勤務、All Aboutシンガポールガイド。ブログ。趣味は海外秘境旅行&食べ歩き、現在約40カ国更新中。