ベルギーの首都ブリュッセルは、王宮を中心にいくつか美術館が立ち並んでいます。その中の1つベルビュー博物館は、現在、王室博物館およびボードワン前国王記念館として使われる、ベルギー王室の歴史を知れる場所です。 市内グランプラスから南東に芸術の丘を登っていくと、正面に王宮があり、その右翼に隣接する建物がベルビュー博物館です。王宮とロワイヤル広場、ブリュッセル公園を繋ぐ位置にあります。建物自体はかつて王宮に付属した住居でした。 建物自体の美しさや内装の素晴らしさは無論のこと、地下には王室の巨大遺構が残っています。受付で入場料を払うとコインを渡されるので、それを持ちながら奥へ。地下へとつながる階段手前の改札口にコインを入れると扉が開き、地下へ降りられます。見学箇所は想像以上に大きく広がっています。地下の温度は肌寒く、予想以上に長く歩くため、真夏などは上に羽織るものを持って行ったほうが良いかもしれません。 地下遺構を巡った後、出口は楽器博物館のすぐ横にあります。そのため、もし楽器博物館へ行くなら、先にベルビュー博物館に行ってから楽器博物館に寄ると、効率良く回れるでしょう(ただし、2つの博物館はそれほど距離が離れているわけではありません)。 同じフランス語圏でも、共和制ではなく王室が残るベルギーは、フランスとは国の雰囲気も変わります。博物館見学後、歴史に思いを馳せながら市内を歩けば、見学前とはまた違った印象を感じ取れるかもしれませんね。【データ】店名:ベルビュー博物館(Musée BELvue)住所:Place des Palais 7, 1000 BruxellesTel:02 500 45 54URL:http://www.belvue.be営業時間:9:30〜17:00(土・日曜、祝日は10:00〜18:00)休み:月曜 加藤 亨延ジャーナリスト。日本の雑誌に海外事情を寄稿。専門は日・英・仏の比較文化。ロンドンにて公共政策学修士を修了後、東京で雑誌、ガイドブック制作に携わる。2009年9月よりパリ在住。取材などで訪れた先は約60ヵ国800都市。現地コーディネートも担当。趣味は飲物。各国蔵元とミネラルウォーターの源泉へ足を運ぶことがライフワーク。フランス/パリの旬の話題を中心に更新していきます。ご連絡はこちらまで。