セイロンとは現在のスリランカを指す言葉。
スリランカ産の紅茶を指す「セイロンティー」という言葉が定着しているくらい、スリランカは紅茶の名産地。
スリランカ各地で紅茶の生産は行われていますが、中でも「ヌワラエリヤ」という街は紅茶の製造が盛ん。
コロンボやキャンディといった都市からヌワラエリヤにバスで向かえば、途中から窓の外には一面茶畑が広がります。
そんなヌワラエリヤには、見学が可能な紅茶工場もあるんです。
しばらく続く茶畑の道の途中、
一際目を惹くのは、ハリウッドサインさながらの、「MACKWOODS」の巨大な文字。
ここはマックウッズ社の紅茶工場、「マックウッズ・ラボケリー・ティーセンター」。
こちらでは、ガイドさんの説明を聞きながら、茶葉のよい香りが漂ってくる工場内を見学する10分程度のツアーに無料で参加できます。
まず案内されるのは、大きな機械の並ぶ乾燥室。
私たちが普段よく目にする「紅茶」が出来上がるまでには、
摘んだ茶葉を乾燥させ、茶葉をカットし、茶揉みを行い、発酵させ、再び乾燥させるという工程を経て、そうした茶葉を大きさごとに分別し、ようやく完成するそう。
大きさごとに分けられた茶葉は、それぞれ異なる呼び名で呼ばれます。
大きな茶葉は「OP(オレンジペコー)」。
次に大きな茶葉は「BOP(ブロークンオレンジペコー)」と呼ばれ、一般的にミディアムティーと呼ばれるもの。
BOPより更に細かい「BOPF(ブロークンオレンジペコーファニングス)」は一般的にストロングティーと呼ばれるもので、イングリッシュブレックファーストティー等がこの種に該当するそう。
BOPFより更に細かいものが、「ブロークンパウダー」と呼ばれ、主にティーバッグ用に利用されるそうです。
こうして工場を見学しながら紅茶の製造過程と茶葉の違いについて学んだ後は、お待ちかねの紅茶の試飲。
工場に併設されたカフェで、無料で紅茶をいただけます。
また、別料金でミルクティーや、紅茶にぴったりのチョコレートケーキを味わってみるのもオススメです。
また、紅茶の販売も行われているので、ご自宅用や周りの方々へのスリランカ土産として購入することも出来ます。
もう一軒、同じくヌワラエリヤにある「ペドロ ティー エステート&ティーセンター」もRs200で工場見学が可能。
工場見学ツアーの受付を済ませたら、まずは茶畑を眺めながら淹れたての紅茶を試飲。
“夜の涼しい時間帯の方がより良い紅茶を製造するのに適している”との理由から、夜に本格的に稼働するこちらの工場では、ガイドさんの案内に従って工場内を歩き、機械を間近で見ながら、紅茶が完成するまでの工程や紅茶の種類についての説明を聞くことが出来ます。
種類はさほど多くはないものの、こちらの工場でもお土産用に紅茶が販売されています。
普段何気なく飲んでいる紅茶について、一歩詳しくなれるの紅茶工場見学。
ぜひ、セイロンティーの本場であるスリランカを訪れた際は、美味しい紅茶も味わえる、広大な茶畑の中にある工場見学に出掛けてみてはいかがでしょうか。
【データ】
《マックウッズ・ラボケリー・ティーセンター(Mackwoods Labookellie Tea Centre)》
・Tel:+94 522 236306
・URL:http://www.teabreeze.com/Nuwaraeliya.aspx
・営業時間: 8:30〜18:30
《ペドロティーエステート&ティーセンター(Pedro Tea Estate&Tea Centre)》
・営業時間:8:00〜17:00