ベルギー王宮へ続く坂道の途中、ひと際目立つアールヌーボー建築があります。旧百貨店オールドイングランドの建物を転用した楽器博物館です。
同博物館は、欧州で発達してきた楽器を始め、アジアやアフリカといった世界各国の民族楽器7000点を所蔵しています。その中からテーマ別に1500点以上が展示されている、楽器に特化した博物館です。鍵盤楽器1つとっても、ピアノの他にチェンバロ、クラヴィコードなど、それぞれの年代物がずらりと並びます。
例えば今まで一度も見たことのない、どんな音色か想像がつかないような楽器が展示されています。その時は入館時に貸し出されたオーディオガイドに番号を入力しましょう。すると、その楽器を使った演奏がヘッドホンから流れます。日本の三味線などもありますよ。
展示を見終わったら、最上階にも忘れないよう足を運んでみてください。カフェになっており、ブリュッセルの街並みを一望できます。市内の街歩きに戻る前に、ここで一息ついてもいいですね。
同博物館は、音楽の知識知識がある人はもちろんのこと、知識がなくても十分に楽しめます。満足度の高い博物館の1つです。
【データ】
店名:楽器博物館(Musée des instruments de musique)
住所:Rue Montagne de la Cour 2, 1000 Bruxelles
Tel:02 545 01 30
URL:http://www.mim.be/
営業時間:9:00〜17:00(土・日曜、祝日は10:00〜)
休み:月曜
加藤 亨延
ジャーナリスト。日本の雑誌に海外事情を寄稿。専門は日・英・仏の比較文化。ロンドンにて公共政策学修士を修了後、東京で雑誌、ガイドブック制作に携わる。2009年9月よりパリ在住。取材などで訪れた先は約60ヵ国800都市。現地コーディネートも担当。趣味は飲物。各国蔵元とミネラルウォーターの源泉へ足を運ぶことがライフワーク。フランス/パリの旬の話題を中心に更新していきます。ご連絡はこちらまで。