サンフランシスコからI-80（国道80号線）をナパ方面に向かう途中にカーキネスブリッジ（Carquinez Brigde）を渡ります。その手前にクロケット（Crockett）という小さな町がありますが、その隣に更に小さい、人口約190人「ポートコスタ（Port Costa）」という町があります。ここに地元紙でも高く評価されているレストランがあり、サンディーブランチに行ってみました。
丘を下り、野原を過ぎて民家がみえ始め、ダウンタウンに着くとタイムスリップしたみたいでした。
町のメインストリートと言っても本当に短くて、舗装されていないのにびっくりです。ここは19世紀のウォータフロントカルチャーをできる町という紹介がどこかにありましたが本当そんな感じでした。
かつては、セントラルパシフィック鉄道のソラノ・フェリーの到着点、カーキネス海峡に面しているので海と陸との交通の要所だった町。船と鉄道が交通の中心だった頃の感じがそこかしこに感じられ、古きよき港湾鉄道輸送の時代に入り込んでしまったみたいでした。
1800年代の建物を改造した郵便局は、ドアやポストを後からくっつけたようですね。古い物を大事にしている住民の気持ちが伝わりちょっと微笑ましい。
1883年オープンの「バーリントンホテル（The Barlington Hotel）」は、部屋数19室で、写真を見たらどの部屋もビクトリア調の設えでした。
目的の場所、昔はイン（Inn）だったのが今、町で唯一のレストランの「ブルバレーロードハウス（Bull Valley Road House）」案内書では、「ウェハウスカフェ（Wearhouse Cafe）」と合わせてこの町の食事処ってこの二つしかないようで、町の人たちにとっては井戸端会議の場所になっていたりするんでしょうね。
実は道中、こんな所にレストランがあるなんてちょっと不安でしが、見つけた時は驚きと安堵が一緒でした。ホッとしたのでお腹が空いた。
席に案内され、お水より先に、最近日本でも珍しい暖かいタオルのおしぼりが出てきてまたびっくりでした。
ブランチの飲み物と言えば、ミモザかブロッディマリーらしいですが、シグネチャーカクテルをとりあえず頼んでみました。
左が、「バーボンブロディブル（Bourbon bloody bull）」（$12）で、スパイシーなビーフジャーキーが刺さってます。左が、「バーリントンブロディマリー（Burlington bloody mary）」（$12）シェフの秘密のイングリーデンス入りで、ミニ人参のピクルスがポイント高し！
一見どこにでもある「ウエッジサラダ」です。どちらかと言えばオールドファッション的な盛り付けのサラダですが、レタスの柔らかさ、ラディッシュの歯ごたえ、人参の香り、写真だけでしかお伝えできないのが残念、野菜の美味しさとランチドラッシングがぴったりの相性です。ベイエリアの優良オーガニックファームから毎日調達しているそうです。クルトンの代わりにポークベリーが香ばしくカリッとしたアクセントで、一皿ペロリと完食できる。
ガッツリしっかりコーンビーフ目玉焼き乗せ（$21）。アメリカらしいのが目玉焼きの焼き方をきっちり聞くことです。未だに不思議なのですが、アメリカ人はどうして目玉焼きにはそこまでのこだわりがあるのでしょうかね。
イーストベイリージョナルパーク（East Bay Regional Park）クロケットからマルチネスの間はハイキングやツーリングも楽しめます。さしずめここはサンデーバイカー、ハイカー（Sunday Biker/Hiker）の休憩地点なのでしょう。ここでブランチというグループも何組かいて、オートバイや自転車が沢山止まっていました。教会帰りの少しオシャレしたお嬢ちゃん、カップルでシャンパンを楽しんでいる人もいました。
サンディーブランチなので静かでしたが、夜は賑わうのでしょうね。どっしりと存在感のあるバーカウンター、お酒のボトルも整然と並んでいて、すごく綺麗。
お店の方たち皆さん親切でとても気持ちよく食事ができました。
レストランの向かいの帽子屋さん、ビンテージの帽子や洋服、ユニークなデザインの帽子、小物、アンティーク雑貨もありました。
ホテル脇に名もなきアンティークショップがあり、ミッドセンチュリーを中心にセンスの良いアメリカンアンティークがあり、値段も良心的でした。お店の方は3年ほど日本に住んでいたそうで、仕草や話し方で私をすぐ日本人って分かったそうです。ここで可愛いペアのシャーベットグラスを発見。
プチ旅の記念と、二度とお目にかかれないかもしれないグラスと思いで購入しちゃいました。また訪れたいアンティークショップでした。
遠くから汽笛が聞こえたので線路脇に歩いて行ったら、いいタイミングゆったりと貨物列車が通り過ぎ、平日のあくせくした日々がなんだかすっかりどこかに飛んで行って、でもまた来週から頑張るぞみたいな思いが交差しました。
ブランチ目的でやってきたポートコスタ初めての町、いろんな発見できたディトリップでした。
【データ】
店名：Bull Valley Roadhouse
住所：14 Canyon Lake Drive Port Costa, CA 94569
Tel：1-510-787-1135
営業時間：木17:00〜21:00金17:00〜22:00土16:00〜22:00日16:00〜21:00
サンディーブランチ日10:30〜14:00
URL：http://www.bullvalleyroadhouse.com
美丸（Mimaru）
サンフランシスコ市内小さなアパート在住。未だ修学旅行気分の生活で激変するベイエリアの旬のネタをアナログ的な視点でお届けします。認定フードコーディネーター。好きな事：見物。
