台南にある国立成功大学(國立成功大學)は、日本統治時代の1931年に「臺灣總督府臺南高等工業學校(台湾総督府台南高等工業学校)」として設立されたのち、1956年「成功大学」として改められました。台湾では北の台湾大学、南の成功大学と呼ばれるほどの名門大学で、台湾の京都大学とも言われています。
台湾の英雄、鄭成功が台南を中心に活躍したことから彼の名をとって「成功大学」という名前がつきました。
成功大学は台湾鉄道台南駅のすぐ近くに位置し、台南市の中心部にあります。キャンパス内には日本統治時代から残る建物が今も残され、台南の散策スポットとしても人気の場所です。
また、台南の発展に伴い移設が必要となった歴史建造物なども、成功大学内へと移設しています。台南の小東門はかつては別の場所にありましたが、市の道路建設などに伴い、成功大学へと移され現在も保存されています。
また、光復キャンパス内に残る赤レンガのつくりが美しい建物は、日本統治時代1911年に歩兵隊の事務所兼宿舎にとして建てられたものです。
他にも日本統治時代に建てられ、かつては大学教授の宿舎として使用されていた日本家屋など、キャンパス内を散策すると様々な美しい建物を見ることが出来ます。
国立成功大学光復キャンパスには「榕園」と呼ばれるガジュマルの木の広場があり、3本の大きなガジュマルが見られます。
これらのガジュマルの木は大正12年に当時皇太子だった昭和天皇が台湾視察に訪れた際に皇太子自ら植樹された木で、約100年経った今でも大切に保存されていますが、台風による影響で一番大きな木が倒れてしまったそうです。
校内には木々が多く植えられ、心地よい太陽の光の中、キャンパス内を散策するのはとても気持ちいいです。また「榕園」以外の場所にも大変古くからあるガジュマルなどの木々が見られ、見ているだけでも大変面白い場所です。
また自然が多いキャンパスには鳥やリスなども住み着いて、散策していると出会えることもありますよ!
2016年2月には地震に見舞われた台南ですが、台南市中心部では大きな影響もありませんでした。被災地域に対して多くの支援をもらい、台南の人々も世界の応援してくれる人々にとても感謝の気持ちを持っています。台南市長も「今度はぜひ台南に遊びに来て、悲しみに包まれる台南にぜひ元気を運んでください」と語っていました。台湾に訪れたら南の古都、台南を訪れて活気付けてください!
【データ】
國立成功大學(National Cheng Kung University)
住所:台南市東區大學路一號
Tel:(06) 275 7575
URL:http://web.ncku.edu.tw/bin/home.php