台北で一番有名な飲茶といえば、やはりロイヤルニッコウ台北の「明宮(ミンコン)」だろう。旅行会社はセットメニューのクーポンを販売しているし、ガイドブックにも載っている。わざわざ紹介することもないのかもしれないが、しかしあえて紹介したくなるぐらいここの飲茶はうまい。しかし、飲茶にしては高い。気軽に入れる店ではないが、旅の思い出として奮発する価値は十分にある。
台北のメインストリート、中山北路の中心部にある「ホテルロイヤルニッコウ台北」、この中に「明宮」がある。レンガ作りのきれいな建物なのですぐに見つかる。日航系の高級ホテルである。「明宮」は3階にあり、レンガのすぐ下のガラス張りのところだ。
ちょっと怖気づいてしまいそうな重厚な入口だが、思い切って入ってみよう。
このような、広々とした開放的で優雅な雰囲気の中、ゆったりと飲茶を味わえる。たまにはちょっと贅沢しましょう!
ここからは、料理を紹介していく。
まずは、飲茶らしい一品から、カニみそ焼売。ベースは豚肉で、カニみそがうまみを加えている。いくつでも食べられそうだ。
こちらは、海老腸粉(ちょうふん)。米粉で出来たもちっとした皮で海老をくるんだもの。醤油ベースのタレをかけていただく。飲茶のお店では、この腸粉はよく出てくる料理だが、ここの腸粉はもちもちプルプル度が最高だ。
こちらも飲茶で定番の大根餅。分厚くて食べごたえがある。中に入っている中華ハムがうまい!
一見地味だが、これはめちゃくちゃおいしい。海老と蟹のすり身をフライにしたものだが、海老と蟹のうまみ、香りが口の中に広がり、ころものサクサク感と中身のしっとりした食感のコントラストも最高。チリソースがよく合う。
このお店の看板メニュー、フカヒレスープ。フカヒレの他、ホタテや海老、椎茸などさまざまな具がワンタンに包まれている。このスープの味は簡単には説明できない。グルメ番組などでよく出てくる「あっさりしているけどコクがある」の典型だが、それ以上説明するのは難しい。是非、自分の舌で試していただきたい!
このスープ、お値段は280元(約1,100円)。安くはないが、このクオリティーで日本で食べることを考えると、リーズナブルかもしれない。
たっぷり、3~4人前ぐらいの量はある。ホタテ貝の身や椎茸などの具が入っている。ナッツや油條(揚げパン)を入れて食べるとアクセントがついて、味にもコクが出る。この大きさで360元(約1400円)。
デザートも強者揃いだ。
この杏仁豆腐、まさに「宝石箱」といった見た目もすばらしいが、あっさり甘さ控えめで上品な味もいい。
見ただけでおいしいでしょう?期待を裏切らない、完璧なマンゴープリンだ!
点心は、だいたい一品100~150元ぐらい。デザートは100~120元ぐらい。ランチの予算としては、料理だけで一人3,000円前後ぐらいだ。それだけの価値は十分あるお店なので、台北に行く機会があれば、是非お試しあれ!
店舗情報
住所:104台灣台北市中山區中山北路二段37-1號 ロイヤルニッコウ台北(台北老爺大酒店)3階
営業時間:ランチ11:30~14:30 ディナー18:00~22:00
休み:年中無休
阿部 吾郎
24年間旅行会社に勤務した後、2013年に独立し「トラベルガイド株式会社」を設立。「人がそこに行きたくなる写真」をテーマに国内外で写真撮影を行っている。同社が運営するマレーシアの旅行情報サイト、トラベルガイド・マレーシアにも自身で撮影した写真が多数使われている。その他、旅行写真素材の販売、旅行記事の執筆、旅行会社へのコンサルティングなどを手掛る。最近はマレーシアに年4~5回程度渡航。その他、旅行会社時代の経験も含め得意な方面は、台湾、香港、マカオ、シンガポール、アイスランドなど。