一般に、ガイドブックでは「旧正月の台湾は避けたほうがいい」といわれています。レストランやショップの営業時間が特別だったり、臨時休業が多かったりと、旅行客には不便な面があるからです。しかし、旧正月ならではの活気や雰囲気を楽しむことができる、穴場な時期でもあります。
新年の特別な空気感を肌で感じることができるスポットとして、MRT淡水駅からほど近い市場「淡水老市場」を紹介します。
淡水といえば淡水老街、淡水河からの夕日が有名です。国内からも海外の旅行客からの人気が絶えない街歩きスポットですが、旧正月中は静まりかえっています。
少し足を進めてみると熱気にあふれる一角が。ここは淡水老市場。朝からお昼過ぎまで賑わう、地元民をささえる市場です。普段から活気があるこの市場ですが、旧正月中は更にヒートアップ!
バイクの音やクラクション、売り込みの声が響いてきます。市場に入ってみると、おせち料理に使う食材を求める人、お供え物を求める人たちであふれ、歩く場所もないほど。
旧正月の時期になると、このシーズンならではの商品が店頭に並びます。
植木屋さんで売られているのは新年の飾り付けがされている鉢寄せ。金色の舟や、真っ赤な正月飾りがおめでたいです。なかには真っ赤に塗られたパイナップルもあり、南国の旧正月らしさを垣間見るお供え物も。私たち日本人のイメージするお正月とはひとあじ違った雰囲気です。
つづいて、こちらは正月飾りを売っているお店。店頭から奥まで赤一色!垂れ幕やステッカー、ちょうちんなどさまざまな種類の正月飾りが売られています。日本でも年末にかけて正月アイテムを見かけることがありますが、それ以上の品揃えではないでしょうか。こちらも、とてもおめでたい雰囲気です。
ひっきりなしにお客さんがやってきて、次々と商品が買われていく様子は圧巻です。
新年を迎えるということは台湾の人たちにとって、一年で最も大きなイベントであることが伝わってきます。
とにかく活気と勢いが半端じゃない、旧正月シーズンの市場。普段は見ることができない商品が市場をにぎやかにしています。新年(春節)に台湾を訪れる予定がある方はぜひ、市場へ足を向けてみては。
【データ】
淡水老市場(さまざまな呼び方があるそうなので、注意してください)
住所:新北市淡水區中山路129 巷
営業時間:午前中の訪問がおすすめ
ジェイ 桜井
観光関連の仕事に携わったのち、トラベルライターとして活動。独自の視点で集めた旅行の素晴らしさや醍醐味、そして感動をノーフィルターで皆様に届けます。暖かいところが好き。沖縄やハワイといった南の島々を訪れ、現地の人とワイワイやっています。