橋が印象的なボスニア・ヘルツェゴビナの南部に位置する街、モスタル。街の中心とも言える旧市街は、地面に丸い石が敷き詰められ、昔ながらの建物が並び、まるで造り上げられたテーマパークの一角のような雰囲気を醸し出しています。今回、そんなモスタルの旧市街のオススメの散策方法を紹介します。
まず訪れていただきたいのが、イスラム教モスク、「コスキ・メフメット パシナ・ジャミーヤ」。通常モスクの内部に入る場合、女性はスカーフ等で髪を隠さなければなりませんが、ここはそうした対応も不要で観光客でも気軽に入場可能なモスクです。
モスク内部のイスラム装飾も魅力的ですが、実は見所がもうひとつ。ここは、モスタルのランドマークでもある橋、「スターリ・モスト」を眺めるベストスポットでもあるんです。
世界遺産にも登録されているスターリ・モストはモルタルの街の中心部に流れるネレトヴァ川に架かる1566年に建設された歴史ある橋。一度は紛争が起きていた1993年に破壊されてしまいましたが、2004年に現在の橋が再建されました。そんな歴史を持つ橋の周辺には、たくさんのお土産やさんが軒を連ねています。
モスタルのお土産屋さんの中を覗くとよく見かけるのが、「薬莢グッズ」。ボールペンや乗り物の模型に形を変えて販売されています。もともとは実際に戦争に使われた薬莢を使用して作られていたそうですが、現在は始めからお土産用として作られた薬莢を使用して生産しているそうです。
「バカル」と呼ばれる銅製品もこの辺りの名産品。100年続く歴史あるバカルのお店もあり、モスタルの名物でもあるザクロや橋の他、文字をモチーフにした作品が並んでいます。店内に作業場があるので、製作過程を見学させてもらうことも可能。一日に出来るのはわずか三作品程度と、ひとつひとつ手塩にかけて製作されています。
また、同じく銅を使用したお洒落なアクセサリーも販売中。
そして、この地方原産の物を使用した「オーガニック製品」を扱うお店も。飾っておきたくなるような見た目も可愛いボディスクラブやザクロや無花果のジャムなどが店頭に並んでいます。
実際にスターリ・モストを渡り、珍しい薬莢グッズから、お土産にもピッタリな銅製品、普段使いしたいオーガニック製品まで揃う周辺のお土産屋さん巡りを楽しんでみましょう。
街散策の途中でお腹が空いてきたら、オススメは「プリェスカビッツァ」というバルカン風ハンバーグ。ハンバーガー二個くらい出来そうな大きくボリュームたっぷりのこのハンバーグは、モスタルの地ビール「モスタルスコ」とも相性抜群。ぜひ味わっていただきたい品々です。
そんな魅力たっぷりの街「モスタル」は、クロアチアの城壁都市「ドブロブニク」からもバスで三時間程の場所。ドブロブニクから日帰りで訪れることも可能です。ドブロブニクの街中にあるツアー会社でもモスタルへの日帰りツアーが催行されているので、クロアチアを訪れた際にボスニア・ヘルツェゴビナまで足を伸ばしてみてもよいかもしれません。
小さいながらも魅力溢れる街、モスタル。そんなモスタルの旧市街を散策してみてはいかがでしょうか。