多くの店が閉まる日曜日。パリっ子はどこへ出かけているのでしょうか? 答えは公園に来てみれば、すぐに分かります。そこでは、多くの市民が日なたぼっこやピクニックをしているからです。
パリ市内には、いくつか大規模な公園がありますが、市内5区と6区の境にあるリュクサンブール公園は、その中でも美しくて広い、休日を過ごすにはぴったりの条件がそろった場所です。
最寄り駅はRER B線リュクサンブール駅。駅を降りると、すぐ前が公園です。ここは元々、リュクサンブール宮の庭園として造られ、現在宮殿には元老院(フランス議会上院)が入っています。
宮殿前の池にはカモやカモメが飛来し、羽を休ませています。公園内には、テニスコートやポニーの乗馬施設、子供用の砂場、メリーゴーランド、人形劇の劇場などがあります。彫刻も多く、自由の女神像も立っています。周囲は閑静な住宅街が広がり、落ち着いたカフェも多いです。
日曜は公園周辺の空いている店は限られますが、いくつかのパン屋は営業しているため、そこでサンドイッチを買い、公園内で食べるのがおすすめです。公園内にはコーヒーやスナックを売るキオスクもあります。
とにかく、ここでは何もせずに過しましょう! 限られた日程で訪れた場合、なかなかゆっくりする時間はないかもしれませんが、少しだけスケジュールを忘れて、市民と一緒にベンチにもたれ掛け目を閉じてみてください。パリに来て良かったと、さらに思えるはずです。
加藤 亨延
ジャーナリスト。日本の雑誌に海外事情を寄稿。専門は日・英・仏の比較文化。ロンドンにて公共政策学修士を修了後、東京で雑誌、ガイドブック制作に携わる。2009年9月よりパリ在住。取材などで訪れた先は約60ヵ国800都市。現地コーディネートも担当。趣味は飲物。各国蔵元とミネラルウォーターの源泉へ足を運ぶことがライフワーク。フランス/パリの旬の話題を中心に更新していきます。ご連絡はこちらまで。