「シリコンバレー(Silicon Valley)」と言えば、IT企業が隣接していて世界中の頭脳が集まっていると言われていたりしますが、その奥座敷とも言える「サラトガ(Saratoga)」 日系人の方たちにはおなじみの「箱根ガーデン」のある静かなお屋敷町です。
そのダウンタウン目抜き通りが、ビッグベイズンウェイ(Big Basin Wy)です。カフェで朝ごはんを食べている人たち、ワンコの散歩で通る人たち、挨拶の様子から皆地元の人たちのようでした。
こちらはサラトガの町に比べるとブティック、リテールショップが立ち並びちょっと都会的な街並みで、時間的にブランチを楽しむカップル、家族連れで通りは賑やかでした。
腹ごしらえ飛び込みで入ったカフェが、「ギリーズ(Gilley's)」取り立てて何かで星がついているとか、今流行りというわけではないけど、皆、躊躇することなく入って行っていくのを見ると常連さんが多そうで、頼んだエッグベネディクトは、自家製ホランディーズソースと暖かいまだ液体状(半熟黄身の手前)の黄身(びっくりするほど濃い黄色)がイングリッシュマフィンにスゥ〜と染み込んで、美味しかったですよ。
午後は、ワイナリー「リッジビンヤード モンテベロ(RIDGE Vineyards Monte Bello)」に向かいました。
車一台すれ違うのもやっとの狭い山道を登り詰めた場所になります。ここが有名になったきっかけは、1976年パリ万博の催し物でアメリカ対フランスのワインテイスティング。米仏どっちのワインがうまいかブラインドティスティングしようじゃないかというフランス人にとっては結果ありきの内容の記念イベント。が、結果が何と一位がナパバレーのワイン、モンテベロ(1971年)は5位に入ったのです。2〜3位までがフランスだったのを考えるとカリフォルニアだけで見てみると2位だったのです。
世に言うワイン界の「パリスの審判」です。これが今日のアメリカ・カリフォルニアワインを繁栄させる出来事になったのは有名な話です。今度は、フランスワインは熟成させて旨味が増すって言うので30年後の2006年、再度同じものでテイスティング。そしてその時赤ワインで一位になったのが「Monte Bello 1971」です。長期熟成でも美味しいというのが証明されたわけなんです。
予約が必要なエステートワイナリーツアーは約90分。畑を歩いた後、このお部屋でテイスティングをするようです。またプライベートのツアーもやっているので興味のある方は確認してみてください。有名ワイナリーにもかかわらず結構みなさん親切でアットホームは雰囲気。
今回はパブリックのテイスティングルームでした。2種類のフライトテイスティグが用意されていて、
?5ドルでシングルビンヤード4種類。
?10ドルでエステイトビンヤード4種類、10ドルプラスしてモンテベロを試飲。
また、シングルテイスティングとしてライブラリーオフォアーから、2007年ガイザービル($5/2oz)1988年モンテベロ($30/2oz)そしてモンテベロだけ1988、2003、2013年($50/2oz×3)といのも用意されていました。オールドビンテージを楽しみたいという方、年代別にモンテベロを試飲してみたいという方にはお勧めですね。今回はエステイトフライトにしましたが、次回は年代別のモンテベロを試してみたいです。
個人的に最も印象に残ったジンファンデル(2013年Pagani Ranch $38)購入しました。
せっかくなのでもう一軒、こちらもパブリックのテイスティングルームがありました。「ピケットブラザースワイナリー(Picchetti Brothers Winery)」は、1872年カリフォルニア最古のワイナリーの一つで、ピケットランチオープンスペース保護区の一角にあって、ハイキングもできるようになっています。トレードマークは孔雀で、ボトルにも孔雀の羽根が描かれています。行った方がいつもいるよと言っていたのですが、残念!写真撮れませんでした。
テイスティング料は、ジェネラルテイスティングが10ドル、プレミアテイスティングが15ドル、ワインを5種類チョイスできます。今回選んだのが、スパークリング、シャルドネ、カベルネ・フラン、カベルネ・ソーヴィニヨン、ジンファンデルの5種類。煉瓦造りの重厚な建物の中でワインを飲んでいると19世紀にタイムスリップしたような気分になりました(ほろ酔い)
どことなく昭和を感じる風景
建物の外にも歴史を感じる物がいたるところに見ることができます。100年以上前からこうしてワイン造りを営んでいたのかと思うと、購入したカベルネ・フラン($42.95)大事に飲もうと思いました。(ワインを購入するとテイスティング料引いてくれます)
ここだけ見ているとIT、ベンチャービジネスのメッカ、シリコンバレーとは思えないほど、時間がゆったり流れていています。
今回シリコンバレー周辺の町とワイナリーを急ぎ足で巡りましたが、どこも時間がユルユルと流れ、分刻みに移動していた私達は、明らかに他の町からやってきた人でした。意外にもこうした穏やかな環境から「今」のビジネスが育まれているのでしょうね。公共交通機関では移動が大変なので車での移動がいいですね。IT企業を巡るだけではない別表情のシリコンバレーでした。
【データ】
ワイナリー名:リッジビンヤード(Ridge Vineyards)
住所:17100 Montebello Road Cupertino, CA 95014
Tel:1+408-867-3233
営業時間:テイスティング土日11:00〜16:00 月〜金 要予約
URL:https://www.ridgewine.com/visit/monte-bello/
ワイナリー名:Picchetti Brothers winery
住所:13100 Montebello Road Cupertino, CA 95014
Tel:1+408-741-1310
営業時間:テイスティング 毎日11:00〜17:00
URL:http://www.picchetti.com
美丸(Mimaru)
サンフランシスコ市内小さなアパート在住。未だ修学旅行気分の生活で激変するベイエリアの旬のネタをアナログ的な視点でお届けします。認定フードコーディネーター。好きな事:見物。